いじめっこの、その後のエピソード5編

成長した女性

29歳女性。フリーライター。現在は地元を出て彼氏と同棲中。

生まれ育った地元は好きだが、ヤンキーがカッコイイと思っている地元のイタイ同級生や、「地元最高!」」的なノリが大嫌い。

なので、最近は同窓会なども気が乗らず欠席。

 

 

いじめっこの、その後のエピソード1.グループ内の女の子が次々といじめのターゲット

中学校の教室

 

私が中学生のころの話です。中学生の女の子は複数で群れグループをつくりたがります。

もちろん私も仲のいい子と群れてグループで行動していました。

 

そのグループは同じ部活内の子たちで、私を含めて6人ほど。

みんなでショッピングモールに行って、おそろいの服を買ったり、プリクラを撮ったり。

しかし中学生女子の友情なんてもろいものです。

 

そのうち、グループ内の1人の子がほかのグループの子とつるむように。

そして、そのグループの子たちと一緒になって、私たちのグループの子を標的にし、いじめを行うようになりました。

 

いじめっこの、その後のエピソード2.仲の良かった子を不登校にまで追い込む

 

その子がつるむようになっていたグループは、ヤンキーの集団でした。

その子たちは標的を見つけては、陰湿ないじめを行っていたのです。

そして、その標的は私たちのグループにもおよびました。

 

ある日、私たちグループの中の1人の子に対して、いきなりの無視がはじまりました。

クラス全員がその子と口を聞きません。

「その子と口を聞いたら次はお前だからな」といった感じで、ヤンキーグループにクラスの子たちはおどされていたようです。

 

いじめの標的になった子は明るくクラスの中心的な存在だったのに、聞こえるような悪口を言われるように。

クラス全員がいじめの標的になった子が、まるで存在していないかのような態度をとっていました。

机に酷いことを書かれたり、上履きを隠されたり、どんどんいじめは酷くなっていったのです。

 

ある晩、私の自宅にその子から電話がかかってきて、こう言われました。

「私、しばらく学校行かないことにした。今まで学校で話してくれてありがとう!」と。

 

私はその子とは違うクラスでしたが、休み時間などはこっそりと2人で話したり、ご飯を食べたりしていました。

しかし、やっぱり相当なストレスがかかっていたようです。

そして彼女は本当に不登校に。

 

あんなに仲良くしていた友だちを裏切り、ヤンキーグループと一緒になっていじめた本人は、何事もなかったかのように毎日学校に登校。

そして、毎日楽しそうに学校生活を満喫。

髪を染め、ピアスをあけ、ヤンキーとつき合い、「まるで私たちのグループのことなんて知らなかった」そんな態度を中学校の3年間取られ続けました。

 

次々といじめの標的をかえては、ケラケラと笑いながら人を傷つける彼女に、私は軽蔑の気持ちしかありません。

そのため、私は彼女とまったく口を聞かずに中学校を卒業したのです。

 

 

いじめっこの、その後のエピソード3.高校生のときに妊娠・結婚

妊娠した女性

 

いじめを行っていた彼女とは違う高校に進学した私。

彼女のことなど一切興味がなかったのですが、共通の友だちや地元内で彼女のことはよく話題にあがっていました。

高校に入ってからも彼女はろくに学校も行かず、遊び回っているようでしたが、そんな彼女に憧れている子もいたようです。

 

そして私たちが高校2年生のとき。

彼女は年上の彼氏の子どもを妊娠して、高校を中退したということを共通の友だちから聞きました。

 

高校生の女の子たちは、そんな彼女のことを大人びていてカッコイイと思ったのでしょう。

みんな彼女のことを祝福していました。

私は心の中で「馬鹿じゃないの」と悪態を付いていましたが。

 

いじめっこの、その後のエピソード4.大人になるに連れ、彼女への憧れがちょうしょうに変わる

笑う女性達

 

私たちは高校を卒業し、大学へ入学したり、就職したりといろいろな世界を見るようになります。

そうすると、地元でいきがってるヤンキーのことなんか、話題にも上らなくなるのです。

 

高校時代は17歳で出産・結婚した彼女のことをみんな羨望の目で見ていました。

しかし、それはきっと私たちの世界が狭かったからこその羨望だったのです。

 

たまに彼女の話題も上がるのですが、みんな彼女をちょうしょうするようになりました。

「地元から出れないってダサいよね」

「もういい歳なのにヤンキー気取ってて笑える」

 

私は中学校のころに仲の良かった友だちをいじめた彼女への怒りはずっと収まっていません。

ですので、別にみんなが彼女をちょうしょうしようが、笑いものにしようがどうでもいいと思っていました。

 

いじめっこの、その後のエピソード5.結局離婚

暴力を受ける女性

 

彼女は子どもがある程度大きくなると、地元のキャバクラで働きはじめました。

学もなく礼儀もしらない彼女は、普通のバイトはできなかったのでしょう。

 

「キャバクラで働いてることで旦那とよく喧嘩してて、殴られたりしているらしいよ」と地元の友だちと会ったときなどに彼女のことは話題になります。

しかし、みんな呆れてて苦笑いしか出ません。

 

そして結婚して5年ほど経ったころ、彼女は旦那からのDVで離婚したのです。

「旦那に殴られて顔が思いきり腫れてた!」、「髪の毛引っ張られてたらしくてボロボロだった!」

などと、噂で聞いたのですが、私からすれば「因果応報でしょ」という感想しか持てず、彼女のことをかわいそうと思う気持ちは生まれてきませんでした。

 

しかし、みんな彼女のことを面白がって話のネタにするだけ。

誰ひとり彼女のことを可哀想と言っていなかったので、もしかしたらみんな同じ気持ちだったのかもしれません。

 

まとめ

いじめを受けていた友だちは今では立派な美容師。

お酒の席などで「いじめられてたときは辛かったけど、今はあいつに勝てた気がするから平気!」と笑って話してくれます。

 

いじめっ子だった彼女は、これからも地元でいきがっていくのでしょう。

同級生はみな彼女のことを笑っているのに気付かずに、まるで裸の王様みたいです。