38歳女性。3年前に結婚し、現在主婦業に専念中。
結婚前はアルバイトの合間に、祖母のお抱え運転手として祖母の足となっていた。
車の運転が好きなため、なかなか楽しい頼まれごとだった。
もともと心配性ではあるが、親戚から良いように振り回されたことをきっかけに、さらに用心深くなってしまった。
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口だけの人の強烈なエピソード1.見返りを求められた
私の親戚にはだいぶ厄介な姉妹がいます。
その姉妹というのは私の母の従姉妹で、私からすると少し近めの親戚のおばさんといったところでしょうか。
当時、私は母方の祖母を病院へ連れて行ったり用足しに乗せて行くなど、祖母の運転手でした。
そのため、祖母の姉の家にもおじゃますることがたびたびあり、そこの娘である例の従姉妹とも会う機会が頻繁にあったのです。
その従姉妹というのは、姉妹ともに60代で表面的にはとても優しく「こんなに親切にされていいの?」と申し訳なくなるほどの親切。
私の母とその姉妹は従姉妹同士ということもあり、小さいころから本当の姉妹のように育ち、ずっと仲良くしてきたそうです。
そのため、「母の娘である私のことも可愛がってくれているのだな」とありがたく感じていましたね。
遊びに行けば、姉のほうはカレーライスやポテトサラダなど、いつも手作り料理でもてなしてくれ、妹のほうはお酒が好きなため、一緒に飲みながらいろいろ語り合うのです。
私が申し訳なさそうにしていると「遠慮しないで、これからもいろいろな料理つくるから楽しみにしててね!」と、とても嬉しそうに言われました。
しかし、だんだんにその親切に対し、見返りを求められるようになったのです。
こちらも甘えるばかりでなく、ごちそうになるたびに手土産を持っていったりしていたのですが、それでもそれが物足りないらしく、姉から「人付き合いにはお返しが必要だ」鬼のような形相で言われ、ビックリしてしまいました。
口だけの人の強烈なエピソード2.あっさりと約束が破られるようになった
それでも、その姉妹とだいぶ親しくなっていた私は、以前よりも頻繁に遊びに誘われるようになりました。
しかし、そのころからさらに二人に不信感を抱くようになったのです。
とくに姉のほうは、待ち合わせの時間を指定しておきながら、平気で一時間遅れてくるのはザラでした。
なかでも驚いたのは、約束の時間をとっくに過ぎ、その日も「一時間は遅れてくるのだろう」と覚悟していたら、突然携帯に連絡が。
「午後からすごく天気が良くなったから、布団や毛布を干してから行く」と連絡がきたのです。
私は、自宅で迎えを待つ立場だったので、多少の遅刻は気にしないつもりでしたが、連絡がきたときは、もう午後の三時過ぎ。
「こんな時間から布団など干しても遅いだろう」と内心思ってしまいました。
このように、いつも向こうからさまざまな誘いをしてくるのですが、毎回といっていいほど約束の時間を守ってくれません。
まるで「わざと時間を遅らせているんじゃないか?」と疑いたくなるほどです。
そして、妹のほうですが、姉よりは気持ちがおおらかで、だいぶ親しくなってからも私の話を親身に聞いてくれます。
ハッキリと「悪いことは悪い!」と叱ってくれるようなタイプのため、当時の彼氏のことも相談していました。
その妹は、仕事がない時期は地元に帰ってきていたのですが、新しい仕事を見つけてからは普段の住まいである関東に戻っているそう。
そのため、「離れていても私は貴女の味方よ。私を関東の母だと思って慕ってね!」といつも頼もしい言葉を掛けてくれていました。
そして私の彼氏にも会いたいと言い、まるで占い師のおばさんの様にこう言ったのです。
「私は一目で相手がどんな人間なのかわかる。だから貴女の彼氏の人間性もすぐにわかるからね。私が見極めてあげる。ダメだと思ったらハッキリ、やめたほうが良いって言うからね!」
私は彼氏に「親戚のおばさんが会いたいらしいよ」と伝えると、彼氏も快く了承。
彼氏も関東の人だったため、関東で待ち合わせを決め、彼と私はその日のスケジュールをいろいろ考えていました。
しかし、それからしばらくして、約束していた妹のほうではなく、なぜか姉のほうからいきなりこう言われたのです。
「そうそう、うちの妹、あなたたちとの顔合わせできなくなったから。私に急きょ用事ができて、妹を地元に呼ぶことになったの」と。
私はあまりにビックリして、「この人はいったいなにを言っているのだろう?」と現実を理解することができませんでした。
それから次第に現実を理解してくると、だんだん腹が立ってきましたね。
「用事ができたのは仕方ないことだけど、それならなぜもっと早く言わないのだろう。まして、妹本人の口からではなく姉から聞かされるなんてさらに気分が悪い」と不信感が湧いてきたのです。
しかも「私は関東の母よ」とまで言ってくれていた人が、こんなやり方で約束を破るなんて、もう二度と自分のプライベートな話はしない!」と固く決心しました。
口だけの人の強烈なエピソード3.結局最後まで口だけだった
結局その彼氏とは別れてしまい、それからしばらくして今の夫と知り合ったのですが、私は「次の彼氏ができても絶対にあの二人には話さない」と決めていました。
そのため、夫と交際をしていることも婚約していることもずっと秘密にしていたのです。
しかし、そのころ祖母が入院し、お見舞いにきた姉妹と会う機会があり、話のながれで新しい彼氏がいることを知られてしまいました。
それを聞いた妹のほうは「なにも話してくれなかったね」と残念そうに私に言いましたが、私は内心「自分が前に約束破ったくせに、よくそんなことが言えるね」とムッとしましたね。
でも、今さら反論する価値もないと思い、黙っていました。
その後、今の夫と無事に結婚。
しかし、その姉妹からはお祝いなど一切なく「今度みんなで結婚祝いしてあげるからね」と妹から言われただけ。
その言葉も嘘だろうと思っていた私は、適当に相づちを打って流しましたが、案の定、祝ってもらうことなどなく、数年たちました。
今も法事などで顔を合わせることはありますが、どうやら私がプライベートを内緒にするようになったことで「距離を置かれている」と思っているらしく、親戚関係にも溝ができてしまいましたね。
まとめ
母の従姉妹で親の年齢くらいのおばさんだったため、私もつい安心して心を開いてしまいましたが、妙に口がうまい人には要注意だということを知りました。
嫌な思いはしたけれど、付き合いがなくなったことで前のように姉妹の嘘や気まぐれに振り回されることがなくなり、かえって良かったのだと感じています。