私の身近にいた、痛いオタクの痛いエピソード3つ

おたく

38歳男性。現在フリーランス。会社員時代には、オタク系コンテンツをつくったことも。オタクな友だちも多いが、それぞれバラバラなジャンルのオタクで統一性がない。資格勉強がわりと好きだが、そちら方面のオタク友だちはいない模様。

 

 

痛いオタクの痛いエピソード1.空気読まない軍オタ上司

軍服

 

かつての上司が、いわゆる「ミリタリーオタク(軍オタ)」でした。

細身で、小柄な運動などは苦手そうです。

 

身体を使う、体育会的なサバイバルゲームなどはしない人で、完全な「文化部系軍オタ」といった感じです。

普段の服装から気合いが入っており、冬になると旧ドイツ軍モデルのコートやブーツで出勤してきます。

 

うっかり「あれ、それ」と、でも突っ込んだらもうアウトです。

軍にまつわるウンチクをガンガン語りはじめます。

 

彼のウンチクの特徴は、「相手が聞いてなくても、とにかく話したいことは話す」といったものです。

全員がそっぽを向いて、聞いてないアピールをしてても話し続けます。

 

本人のテンションは上がりますが、社員のテンションは下がりまくりなのです。

しかし、そんな彼にも転機がおとずれました。

 

フランス人の社員を雇うことになったのです。

「外国人の前で、ハーケンクロイツや鉄十字はヤバイ」と、いうことになりました。

 

上司の机や棚に、並べられた食玩やカプセルトイの旧ドイツ軍兵器は、撤去されました。

その後、しばらくは大人しくなっていたのですが、忘年会で問題がおこりました。

 

上司が、旧ドイツ軍司令官のコスプレで司会席にあらわれたのです。

みんな、ドン引きの視線を送っていたのですが、当の本人はまったく気にしていません。

 

幸い、フランス人社員もそういったことを気にするタイプではなく、とくに問題になりませんでした。

普段は仕事もできて、面倒見も良い上司だということも、彼にとってはプラスでした。

 

しかし、私も含めて社員一同ハラハラしたのは事実。

「もう少し、空気読んでください」と、ことあるごとに言い続けました。

 

痛いオタクはまわりを見ていないので、「周囲の人間は苦労するな」と、実感した日々でした。

 

痛いオタクの痛いエピソード2.アイドルオタク社員のメアド流出

秋葉原

 

私が勤めた会社には、アイドルオタクがいました。

会社のデスクまわりに、多少のアイドルグッズを飾っている程度なので、無害ではありました。

 

そんな彼が、思わぬ問題をおこしました。

会社から、某巨大掲示板にアクセスし、アイドル関係の掲示板に書き込みを行っていたのです。

 

当然、会社のIPアドレスが残ります。

それ以上にマズいのが、掲示板に書き込む際のメアド欄に、会社のメールアドレスを記載してしまったことでした。

 

本人は記載した意識がなく、設定に残っていたメアドが自動で入力されたのを気づかずに書き込みしたのです。

掲示板の削除申請を速攻で出しました。

 

そのアイドルが、あまりにマニアックだったせいか閲覧者が少なく、業務に支障はありませんでした。

しかし、上司やネットワーク部門の社員から厳しく叱責され、書き込んだ内容まで社員知れ渡ってしまったのです。

 

彼のショックは計り知れません。

反省の意を示すためか、彼はデスクまわりに飾っていたアイドルグッズをしばらく撤去していました。

 

 

 

痛いオタクの痛いエピソード3.オタクの痛いバースデーパーティー

メイド喫茶

 

営業の手伝いで、秋葉原をまわったことがあります。

私を含めて、3人でまわっており、「ランチタイムにメイド喫茶に行ってみよう」と、いうことになりました。

 

平日で、あまりお客さんのいないランチタイムに、微妙にフランクなメイドさんと話す。

やや、割高なランチを食べていたときです。

 

突然、照明が落とされて、奥からスパークキャンドルを刺したバースデーケーキを持ったメイドさんが登場しました。

ほかのメイドさんたちも、「ハッピーバースデー」を歌いはじめます。

 

突然のバースデーイベントでした。

メイドさんたちの合唱のなか、ケーキは私の横をとおりすぎて、近くのテーブル席に運ばれました。

 

そこには、見るからに気弱なオタクといった感じの青年がひとりで座っていました。

すでに、数人のメイドさんに囲まれています。

 

ケーキが置かれ、メイドさんたちの祝いの声が響きます。

「お誕生日おめでとうございます、ご主人様!」と、拍手したあとメイドさんたちはそそくさと戻りました。

 

残されたのは、火花に照らされたオレンジ色の顔のオタク青年です。

くり返しますが、ひとりです。

 

すべてが、元に戻ったメイド喫茶という空間で、そこだけがあきらかに異質でした。

彼は下を向いて動かず、その顔はまるでなにかに、たえているかのようでした。

 

ひとりでメイド喫茶にきて、誕生日を祝ってくれるようにメイドさんに頼み、店中の注目をあびた彼。

我々は、たたまれなくなり、ほぼ無言でメイド喫茶をあとにしました。

 

彼は、まだケーキに手をつけず、下を向いていました。

彼の痛すぎるひとりバースデーパーティーをみて、メイド喫茶で迎える誕生日は、痛い以外のなに物でもないと痛感しました。

 

まとめ

痛いオタクのエピソードは、他人からみても、オタク本人からしても痛々しいものです。

あとで、笑って話せるようなネタになるものなら救いもあるのですが、一歩間違えると大きな問題になる可能性もあります。

 

まわりに、オタクな人がいる人は、それなりに気を配ってあげましょう。