26歳女性。神奈川県在住。英会話講師として勤務。妊娠7か月で退職。妊娠をきっかけに破局。里帰り出産のために愛知県に帰還。妊娠8か月から実家で両親と暮らす。現在は新しい彼と一緒に子育てに奮闘中。
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シングルマザーになろうと覚悟した理由1.一度中絶を経験しているから
私は21歳のときに、フィリピン人の男性と交際してしました。
彼はフィリピンに住んでいたので、遠距離恋愛をしていました。
3ヶ月に一度、会うぐらいでなかなか会えませんでしたが、2年間ほど交際していました。
彼が、日本に住みたいと考えてくれ、ビザの関係もあり入籍しました。
彼が日本にくる準備をしているときに、私の妊娠が発覚しました。
私はまだ若く、母親になれるかとても不安でした。
もちろん、産みたい気持ちはあったので、彼に妊娠したことを伝えました。
「もちろん、産んでほしい」と、言われました。
ただ、私の両親は産むことに大反対でした。
相手がフィリピン人だったので、私がいずれはフィリピンに住むのではないか思ったらしいです。
それを阻止するため、そして、年齢が若すぎたので中絶を強く押し付けられました。
はじめは、親に反抗していました。
次第に冷静になり、子どもを育てられる状況ではなかったので、中絶することを決めました。
宗教的に中絶が許されない、フィリピン人にとっては信じられないらしく、別れを告げられました。
中絶は、思っていたよりも過酷で、全身麻酔で眠っているあいだに、お腹のなかの赤ちゃんはいなくなっていました。
私はたえきれられないくらいの、苦痛を味わいました。
もう二度と、こんな思いはしたくないと強く思いました。
むしろ、もう一生妊娠なんてできないんじゃないかと思いました。
小さな命を自ら断ち切ったことで、罪悪感が残るようになりました。
25歳で妊娠したときに、真っ先に中絶したことを思い出しました。
もしかしたら、生まれかわりかもしれないと思いました。
まさか、自分が母親になれるなんて、思ってもいなかったので、本当にうれしかったです。
父親になる人とは、別れてしまいましたが、今回は産むと決めました。
両親も、一度中絶していることを知っているので、産むことに賛成してくれました。
シングルマザーになろうと覚悟した理由2.自分の母親に憧れていたから
私は、自分の両親を誰よりも尊敬しています。
父親は、家族のために一生懸命働いていてくれました。
母親は、愛情いっぱいそそいでくれました。
そんな母親のようになりたいと、小さいときから思っていました。
まさに、私の母親は、私のなりたい女性像そのものでした。
妊娠が発覚したときに、母親が私のためにどれほどの苦労をして育ててくれたか、大変な妊娠を乗り越えたかを実感しました。
これも自分の試練だと思い、母親という与えられた仕事をしっかりとこなしていきたいと、感じました。
母親は、「とてつもない、試練が訪れることを覚悟しなさい」と、私に伝えました。
パートナーがいない母親は、とても大変だしむしろ本当に、私にできるのかどうかが不安と言われました。
もちろん、ひとりでは到底なることはできませんでした。
周りの協力なしでは、生きていけませんでした。
私は偉大な母親から認められたいという気持ちもあったので、シングルマザーでもやっていく覚悟を決めました。
シングルマザーになろうと覚悟した理由3.母親になりたくてもなれない人もいるから
私の周りに、結婚して妊活している人たちがたくさんいます。
子どもが産めない体の人や、男性に問題がある人など。
子どもがほしくて仕方がなくても、なかなかできない人が周りにあふれています。
子どもができなくて、苦しんでいたり、本当に努力をしている人たちがたくさんいます。
私は、そのチャンスをあきらめることが、できませんでした。
パートナーがいなくても、子どもがいなくて苦しむほうが、よっぽどつらいのだと感じました。
ニュースでも、不妊治療をする女性が増えていることを聞きます。
多額のお金をかけて、子どもをつくろうと努力している人たちがいるんです。
私は「なぜ、産まないことを考えてしまったのだろう」と、とても後悔しました。
子どもができる体であること、妊娠できた自分は、本当に幸せなのだと思うようになりました。
友人に相談をしたときも、「まだまだ人生は長いし、これから素敵な相手を見つければいいよ」と、言ってくれました。
彼と別れてしまっても、産むことを反対する人は、いませんでした。
むしろ、協力してくれるという人たちが、私の体調を気にしたり、経済的援助までしてくれる人まであらわれました。
身勝手な気持ちや、不安な気持ちを優先させるのではなく、まずは新しく芽生えた命を大切にすること。
すべてを前向きに、考えていくことを決意しました。
まとめ
未婚でも、シングルマザーになれる自信がついたのも、周りのサポートのおかげでした。
自分ひとりでは、ここまで覚悟することは、できなかったかもしれません。
結婚することが、すべててではないし、パートナー探しは子どもがいてもできます。
「自分が一生懸命生きていれば、いつか運命の人があらわれるのだ」と、強く思うようになりました。