性格が合わないけど好きになり恋をしたエピソード4編

恋をする女性

41歳、既婚女性。

20代で知り合った、性格の合わない、わがままな男性に恋をするも、振り回される。

 

その件により、親友とは絶縁する羽目に。

現在は、郊外の一軒家で、夫と愛犬とともに、毎日を静かに暮らす日々。

 

 

性格が合わないけど恋をしたエピソード1.初対面の印象

悩む女性

 

20代のとき、友人が開催した飲み会で、1つ年上の男性と知り合いました。

同じ市内で、設計の仕事をしている男性です。

 

第一印象は、それほど悪くはありませんでした。

背が高くて、とても優しそうな彼。

しかし、隣に座り、お酒を飲んでいるうちに、彼に対して「友だちとしてならいいけど、好きにはなれないな」と思いはじめました。

 

なぜなら、彼は初対面の私にも伝わってしまうくらい、わがままな性格だったのです。

少し強気で、わがままで、プライドの高い人で、言葉の選びかたが雑。

そんなことが、会話のなかで伝わってきました。

 

私も、世間一般の女性と比較したら、少しわがままなほうです。

しかし、それでも私は、はじめて会う人の前で「わがまま」を発揮できるほどではありません。

「ほんの数時間でも伝わってしまうくらいなのだから、実際、彼と長時間一緒にいたら、疲れてしまいそうだな」と感じたものです。

絶対に振り回されそうな気がしました。

 

飲み会は楽しく終了し、一緒にいたメンバーとはおたがいの連絡先を交換して、別れた私。

そのなかには、もちろん彼も含まれています。

 

それ以降、月に数回の頻度で、そのときのメンバーと遊びに行くようになったのです。

私も彼も、ほぼ毎回、その集まりには参加するようになりました。

 

性格が合わないけど恋をしたエピソード2.ギャップ

喜ぶ女性

 

頻繁に会うようになっても、彼に対しての印象には変化がありませんでした。

やはり、「わがままでプライドが高い」と感じることから、まったく恋愛対象として見ることができずにいたのです。

正直なところ、顔もまったく好みではありませんでした。

 

あるとき、いつものように飲み会が開催されることになりましたが、行ってみると、参加者は私と彼のみ。

ほかのメンバーに、ドタキャンが相次いでしまい、ほかには誰もこられなかったのです。

 

すでに友だちとして、数え切れないくらい一緒に遊んでいましたから、抵抗はありませんでした。

いつものように飲んでいると、不意に彼がとても真面目に、仕事の話をはじめたのです。

 

もちろん、私の業種とは違うため、聞いたところで分からないことだらけ。

しかし、彼なりに悩んだり苦しんだりしながら、真面目に頑張っていることが伝わる内容でした。

 

「意外なところもあるのだな」と思った、その日の帰り道です。

薄着をしている私を見て、彼がなにも言わずに、自分の上着を脱ぎ、貸してくれました。

 

今の言葉であらわすなら、「ギャップ萌え」というものになるのだと思います。

そんな真面目さや優しさを知ったのは、そのときがはじめてでした。

その日以降、どんどん彼が私のなかで、気になる存在になっていったのです。

 

 

性格が合わないけど恋をしたエピソード3.性格の相違

否定する女性

 

もしかしたら彼も、同じように思ってくれたのかもしれません。

それ以降は、仲間内で出かける以外に、二人きりでも出かけるようになりました。

でも、やっぱり、性格が合わないのです。

 

彼は、基本的にはなんにでも、こだわりたいタイプで、自分が「こう」と決めたら、それ以外は絶対に認めません。

妥協をしないのは素晴らしいことなのですが、ランチひとつにもこだわろうとする面倒な性格です。

その反面、私は全体的に「どっちでもいい」と思うタイプなのですが、彼はそんな私の性格が気にくわないようでした。

 

時折見せる彼の優しさは、相変わらず、私をドキドキせます。

彼のことを好きだと感じていました。

 

でも、些細なことで怒る彼と一緒に過ごすうちに、どんどん疲れがたまってしまっていたのです。

 

性格が合わないけど恋をしたエピソード4.最悪の結末

あきれる女性

 

そんなある日のこと、いきなり彼に「好きな人ができた」と告げられました。

なんと相手は、私の親友です。

 

たしかに私の親友も交えて、一緒に出かけたりはしていましたが、まさかそんなことになろうとは夢にも思いませんでした。

わがままな彼のことですから、もう私の話を聞くわけもありません。

すでに私の親友とは付き合いだしているとのことで、どうにもできませんでした。

 

しかし、腹が立つのは、このあとです。

それから数年後に、私は結婚しました。

 

もちろん、彼とは別の男性です。

性格が完全一致とはいかないまでも、それほどわがままな性格の人ではないため、静かに暮らしています。

 

私が結婚して1年ほどしたころ、共通の友人の結婚披露宴で、彼と久々に再会しました。

その結婚披露宴で、周りに誰もいないタイミングで、彼が言ったのです。

「あのとき、おまえにしておけばよかった、それが正解だった」と。

 

「どこまでわがままなのだろう」と、呆れて言葉も出ませんでした。

 

まとめ

あれから長い年月が経ちました。

彼とは、それ以降、数えるほどしか会っていません。

 

たしかに、彼のことは好きでした。

しかし、性格が合わなさすぎたのです。

 

間違いなく、親友のことがなくても、いずれ駄目になっていたことでしょう。

だから、「あれで良かったのだ」と、今でも思っています。