32歳女性。
家事手伝いをしながら、友人宅に同居しています。
彼氏はできるが、長続きせず、毎回3か月程度で別れる。
姉弟仲がよすぎるせいか、いまだ独身で、結婚願望が芽生えない。
普段は、弟と二人で事業をはじめるため、一緒に資格の勉強をしている。
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姉弟の関係が良好なエピソード1. 最初のきっかけ
私と弟は、10歳も年が離れているため、生まれてきたときから、ずっと可愛がってきました。
弟が3歳になって、保育園に通いはじめたころから、両親が共働きに。
そのため、中学生の私と二人でお留守番をすることが多く、毎日学校帰りに、保育園に迎えに行っていました。
最初は正直、「友だちと遊びに行きたい」とか、「すぐ泣くし、毎日めんどうなんて見れない!」と思っていた私。
しかし、私が保育園に迎えに行くと、「お迎えきたー!」と喜んで走ってくるので、「可愛いな」と思いました。
実際、私が行けなかった日は母が迎えにくるまで、ずっと一人で待っているそうで……。
「『誰もこないの? お家に帰りたい』と言い、よく泣いています」と、先生からよく聞かされたものです。
そんなこともあり、私は毎日、弟を迎えに行くことにしました。
友だちと遊ぶときも、弟が一人にならないように、近所で一緒に遊ぶように。
親の帰りが遅いときは、幼馴染を家に泊めて寂しくないようになど、楽しく笑っていられる環境をつくっていましたね。
そんな生活を3年くらい続けて、弟がとうとう小学生に。
そのとき、私と弟の間で、強い絆が産まれたのを今でも鮮明に覚えています。
両親はたまにしか帰ってこないくせに、顔を合わすと、子どもがいるのも関係なく、喧嘩ばかり。
まだ小さい弟を泣かせていました。
弟は大きな音がすると、びっくりしてすぐ泣いてしまいます。
なるべく汚い言葉や母の悲鳴など、怖がるようなことを聞かせないよう、いつも喧嘩がはじまると、弟の耳をふさいでいた私。
また、二階の部屋に行って、大音量でテレビを見させたりしていましたね。
そんな毎日を送っていたある日、「ドン!」と、私でもびっくりするくらい大きな音が聞こえてきました。
弟を見ると、顔を引きつらせて、泣くのを必死にこらえています。
そして、なにも聞いてないのに、弟がこう言ったのです。
「お姉ちゃんといるから、怖くないよ」と。
その言葉を聞いて、思わず泣いてしまった私。
このとき私は、「絶対、弟を悲しませない」と心から思いました。
姉弟の関係が良好なエピソード2.両親の離婚で弟との絆が深くなった
「いつかは離婚するだろ」
そう思っていたので、「離婚する」と言われたときも、別に驚きませんでした。
その後、仲がよかった弟と、別々に暮らすことになります。
しかし、引っ越し先も近かったので、いつも通り遊んでいたし、むしろ家がバラバラになってからのほうが、仲が深まった気がしますね。
私が社会人になり、弟と会う回数は減りました。
しかしそれでも、週一で会ったり、月に一回はご飯を食べに連れて行ったりなど、仲がいい私たち。
友だちには「本当に仲いいねー! 羨ましい!」と言われていて、嬉しい気持ちになりましたね。
一緒に暮らしていない分、弟との仲の良さが倍増したのかもしれません。
私はバイトをしていたので、欲しいものはなんでも買ってあげました。
お菓子も贅沢に箱買いしたり、弟の喜ぶ顔が見たいので、なんでもしてあげた私。
弟も私の誕生日やクリスマスには、わずかなおこづかいで買ったのでしょうね。
小さなフィギアをくれたり、お母さんに買ってもらったと思われるお菓子を半分くれました。
そんな私には、一番忘れられないできごとがあります。
高校のとき、彼氏と部屋でくすぐりあって、遊んでいたときのことです。
「もうやめてよ!」という私の声を聞いて、小学生の弟は、私がいじめられていると思ったみたいで……。
自分の部屋から仮面ライダーの武器をもってきて、驚きの行動に出ました。
なんと、「俺のお姉ちゃんをいじめるなー!」と言いながら、彼氏の上に乗っかったのです。
可愛すぎて、彼氏と二人で大笑いしましたね。
「お姉ちゃんのこと好きなんだね」と彼氏が言うと、弟は照れてしまい、部屋から走って行きました。
私は、このときの弟の怒った顔と、照れた顔を一生忘れません。
姉弟の関係が良好なエピソード3.仲がよすぎて、彼氏が弟にヤキモチ
このとき彼氏がいましたが、社会人になってはじめてできた彼氏だったので、家庭の話や中学生の弟がいる話など、なんでも話していました。
私は彼氏に、弟の話をよくしていましたね。
しかし、ご飯食べに行ってきたり、一緒に服を買いに行ってきた話などをすると、彼氏が毎回嫌そうな顔をするのです。
「そんなに好きなの? ふつう姉弟で買い物に行かないでしょう」
そう言われますが、今までそれが普通だったので、「なんだ、ヤキモチか」と思った私。
「そんなに可愛いなら、会ってみたい」
彼氏にそう言われ、友だちも含め、6人でバーベキューに行くことになりました。
バーベキューをすることになっていた当日。「お願いだから、変なこと言わないでね!」
そう念を押しましたが、弟に会った瞬間、彼氏にこう言われ、ムカついた私はつい頭を叩いてしまったのです。
「なんだ、別にかっこよくないじゃん」と。
そのまま口喧嘩がはじまったのですが、私たちよりも、弟がとても大人で……。
「姉ちゃん昔からこうなんですよ、俺の自慢ばっかりして、困ってるんですよ」
そう言いながら、笑って仲裁に入ってくれたので、喧嘩は収まりました。
そのあとも、なにかしら弟にちょっかいをかけてる彼氏。
なので、一生懸命火おこしをしている弟のそばに行き、「ごめんね、あんな奴連れてきて」と言ったのです。
すると、「いいよ。あれ、俺にヤキモチ焼いてるんでしょ! ガキだな」と、笑っていました。
「彼氏にヤキモチ焼かせるほど、私は溺愛しているんだ」と気づきましたね。
姉弟の関係が良好なエピソード4.一番頼りになる存在
「小さかった弟が、頼りになるようになったな」と思ったのは、弟が高校生になったころです。
私が一人暮らしをはじめて、仕事で少し病んでいる時期がありました。
なんとなく弟に電話して、「こっちに遊びにこない?」と言います。
すると、弟は「わかった! 今から行く!」と言って、すぐにきてくれました。
その後も、自分の友だちより、姉を優先してくれたうえに、電話するとすぐきてくれるのです。
どんなときでも、話を聞いてくれますが、いつもうなずくだけ。
ですが、そばにいてくれて、話を聞いてくれるだけで安心できました。
弟には、彼氏にはない不思議な安心感があります。
学校が夏休みに入ると、「しばらくそっちに泊まろうかなー」なんて言って、本当に大荷物で、自宅にきたりするのです。
いつも彼氏の相談をしていたのですが、常に心強い言葉をかけてくれます。
「大丈夫だよ、なんかあったら俺が守るから!」と。
その言葉を聞いて、弱っていた私はとっても救われました。
私が風邪を引くと、コンビニで栄養ドリンクを大量に買ってきてくれたり、しばらく連絡とっていないと、心配してきてくれる弟。
そのとき、「この子は親よりも、彼氏よりも、誰よりも、一番頼りになるな」と思いました。
まとめ
いつもおたがいを尊重していける関係で、おたがいの一番辛い顔を知っている私たち。
一番辛い時期を一緒に乗り越えた仲だからこそ、今でも仲がいい関係が続いているのだと思います。