28歳女性。
20歳で摂食障害になり、大阪の専門学校を中退して、帰郷。
地元のストレスケア病院に通いながら、社会復帰を目指して奮闘中です。
大好きな彼氏との間に子どもができたが、出産に踏み切れずに、中絶を決断しました。
彼の理解にとても感謝し、自分の人生を見つめ直し中。
カフェと犬が大好きな、キラキラ女子に憧れる女の子です。
見出し
私が中絶をした理由1.摂食障害歴8年
10代後半で、摂食障害という病気を発症した私は、いまだに完治はしておらず、治療真っただなかでの妊娠でした。
非嘔吐過食の私はお腹が空いている、いないに関わらず、突然食べたい衝動にかられて、1日5000キロカロリーなんて当たり前。
食べて太っていく自分に耐えられず、自己嫌悪になって、うつ病も併発していました。
気分のあがり下がりが激しく、「死にたい」と泣いて、苦しむ日々も多々あります。
「自分のことで手いっぱいの私が、子どもの面倒なんて見られるのだろうか?」
突然お腹に宿った命に対して、嬉しい気持ちはまったくなく、不安しかありませんでした。
私が中絶をした理由2.まだやりたいことがあるから自由でいたい!
学生を卒業して、自分の力でなんでもできて、どこにでも遊びに行ける、1番楽しい時期であろう20代。
しかし、私にそんな時間はありませんでした。
過食により、一時期体重が、30キロも増加。
「昔の私を知る人に、会いたくない」と、家に引きこもる時期が長すぎたのです。
「この期間を取り返したい」「私のイメージする20代を今から謳歌したい」「もっと楽しく遊びたい!」
具体的には、友だちと旅行に出かけたり、ランチに行ったり、バイクの免許をとったり……。
「韓国旅行に行ってきた」「新しいお店にランチ」「友だちとツーリング」「仕事が忙しい」「海でジェットスキー」
SNSで流れてくる友だちの画像は、どれも楽しそうで、「人生を謳歌しているなぁ」と感じられる投稿ばかり。
どれもこれも、「羨ましい」と眺めていました。
暗黒の20代を過ごしていた私にとっては、キラキラ輝いている世界です。
「でも、子どもが産まれたら、そんな夢は叶えられない」
「すべて子どものため、子どもに捧げる人生になってしまう」
「このまま産んでしまっても、後悔するんじゃないか……」
私は、まだまだ自由でいたかったのです。
私が中絶をした理由3.そもそも、まだ結婚をしたくない!
もともと結婚願望はなかったし、病気を抱えての結婚は望んでいませんでした。
将来は、家を建てて、2人で暮らすことが夢だった私。
しかし、私の収入が少ないこともあって、最初は義両親との同居からはじまります。
人間関係は得意なほうじゃないので、うまく生活できるか分かりません。
私の母は父の実家に嫁入りしているのですが、祖母と仲がいいとは言えない状態でした。
小さいころから、母からは祖母への文句を、祖母からは母への文句を聞いて、板挟みになっていた私。
そんな2人の関係を見ていた私には、嫁に入ることに対して、いいイメージがまったくなかったのです。。
「私は絶対に、義両親と同居はしないで、好きな人と2人で暮らすんだ!」
私は、幼いながらに、そう決めていました。
「同居なんてもっての外! 論外!」と思って、生きてきた私には譲れない条件。
因みに掃除洗濯、料理も好きではありません。というよりもむしろ嫌いです。
部屋は片づけられないし、掃除をしても、あっという間に汚い部屋に逆戻り……。
面倒くさがりな性格で、女子力なんてまったくありません。
結婚したら一生続けなくてはいけないので、相当な覚悟が必要になります。
それくらい苦手なのです!
私が中絶をした理由4.睡眠薬が飲めずに、苦しい日々
睡眠障害も併発していたため、寝る前に睡眠導入剤を服用していた私。
妊娠したら、胎児への影響が心配で、自分で中断していました。
当然、夜はまったく眠れません。
眠れないことにより、頭はガンガン痛み、体はだるくて重く、ひどい悪阻で、ご飯も水分もとれず……。
その結果、大学病院へ入院し、狭いベッドでひとり苦しい日々を過ごすことに。
「病気が治らないと、妊娠も難しいのか……」
将来は、子どもが欲しいと考えていた私にとって、いつ治るか分からないこの病気への絶望感で、いっぱいになりました。
私が中絶をした理由5.金銭面での不安
妊娠前は精神的な面から、週に3回、数時間のアルバイトの生活をしていました。
体調が優れなくて、仕事に就かない時期もあり、金銭面での余裕など、まったくなかったです。
妊娠出産後には、当然、働きには行けません。
それに、体調に波のある私には、子どもからある程度手が離れても、確実に働きに出られる保証などないのです。
「旦那になる、彼の収入だけで、ちゃんと生活していけるのだろうか?」
子どもに、満足した教育を受けさせてあげられる保証もありませんでした。
でも正直なところ、「私はもっと、自分にお金をかけてあげたい!」というのが本音です。
働いたお金で、女性らしくお洒落にネイルをしたり、美容院に行ったり、美味しいものを食べたり、欲しいものを買ったり……。
そんな自由が欲しい気持ちのほうが、上回っていました。
過食に費やしていた時間とお金を、自分のために使いたかったのです。
子どもを産んだら、収入の少ない私には、余裕なんてありません。
「学生時代に夢見たことを、もう体験できなくなってしまう」と思うと、子どもを産むという決断はできませんでした。
まとめ
妊娠をきっかけに、「私が今本当に望んでいること」が見えてきました。
摂食障害に限らず、なんらかのハードルがあって、子どもを産むことを悩んでいる人もいるかと思います。
決断に悩んだときは、チャンスです。
「本音はなにか? なにを望んでいるのか」、自分に問いかけてみてください。