26歳女性。
23歳で結婚し、現在は、1歳の子どもをもつ専業主婦です。
中学生のとき、いじめにあっていました。
そのとき救ってくれた友人に、ずっと感謝の気持ちを抱きながらも、疎遠に。
趣味は、旅行で、西日本は制覇。
東日本制覇に向けて、頑張っているところです。
見出し
ひどく変わってしまった友人のエピソード1.拒食症になり、変わり果てた姿に
彼女は中学生のとき、私をいじめから救ってくれた、正義感の強い女性でした。
県内でも、最高レベルの進学校へ進学したあと、私とは疎遠に。
疎遠になってから、8年経ち、私が23歳になっていたときのこと。
SNS上に、彼女からのメッセージが届いたのです。
「元気にしてる? 久しぶりに顔が見たいから、会おうよ!」
「もう忘れられている」と思っていたので、とても嬉しかったです。
また、SNSをあまり更新しておらず、近況が分からないままだった彼女。
「彼女の近況が知りたい」「8年越しに、当時のお礼が言いたい」
そう思い、すぐに会う約束をし、待ち合わせ場所に向かいました。
すると、そこには骨と皮に似合わないワンピースを着た、オバサンが。
そのオバサンは、私を見ると、微笑みます。
「久しぶりね」
そう言われましたが、23歳とは思えない容姿、キューティクルが失われたボロボロの髪。
聞けば、整形もしたんだそうです。
当時の彼女の面影はどこにもなく、別人過ぎて、「気味が悪い」以外の感情が浮かんでこなかった私。
普通は心配するところなのでしょうが、そもそも、長年会っていなかったふたりです。
それに、当時の正義感溢れる、パワフルな彼女の姿を記憶していたせいなのか、その感情がまったくわいてきませんでした。
「どん底にいた私を救ってくれた、救世主のようなあの彼女」
このときの私は、そのように認めたくなかったのだと思います。
ひどく変わってしまった友人のエピソード2.昔の恩を返せ! 人は利用するもの
彼女とランチをすることになり、案内されたお店に入りました。
ですが、食事をする気配はありません。
「私は拒食症だから、気にせず食べて」
そう言われましたが、さすがにそんなことはできず、コーヒーだけを注文しました。
彼女もコーヒーを注文していましたが、1度も口につけようとはしないのです。
彼女は涙ながらに、拒食症になった経緯を話しだしました。
話しているうちに、当時の優しい、正義感溢れる彼女がよみがえってきましたね。
見た目が変わってしまっただけなのに、偏見の目を向けた自分を恥じた私。
しかし、話は思わぬ方向へ向かいだします。
彼女は突然、「お小遣い欲しくない?」と、言い出したのです。
彼女は現在、風俗嬢になっており、「一緒に働かないか」と、勧めてきました。
「現在、結婚していること」
「優しいだけが取り柄の、穏やかな旦那がいること」
それらを説明し、話を断ると、彼女は豹変。
「あなたを救ってあげたのは誰!? 私でしょう!? 私、すごく困っているの」
「今度はあなたが私を助ける番じゃないの!? 助けてもらったくせに、なんなのその態度は!?」
なぜか、3時間近くも、彼女に説教されることになったのです。
帰ることもできず、ひたすら、彼女はこう言います。
「働こう。お金を貸して。誰か紹介して」と。
1度、偏見の目を向けた自分を恥じましたが、思わず撤回した私。
彼女は「人を利用することしか考えていない」、そんな最低な人間になっていました。
ひどく変わってしまった友人のエピソード3.脅迫だってお手のもの。あなたのことは調べたから。
3時間にも渡る説教に、最初は恐怖で動けなかった体が、徐々に動くようになってきました。
「彼女との関係を絶ちきりたい」
私の腕を掴む彼女を振り払い、私は彼女を無視して、無理矢理帰ることにしたのです。
すると、彼女が恐ろしい言葉を叫びだしました。
「あなたのことは全部調べたからね! あなたの数少ない友人も」
「結婚前の職場も、実家も、あなたの家も! 旦那の職業だって、全部わかっているんだから!」
ただの、ハッタリのような言葉。
ですが、そのときの狂喜に満ちた目が、とても怖かったことを、4年経った今でも鮮明に覚えています。
「じゃあ、なにを調べたのか、言ってみれば?」
そのくらい言えばよかったのですが、そのときの私は、なにも言い返せませんでした。
それほど、怖かったのです。変わりすぎた彼女が。
ただ、黙って逃げることしかできませんでしたね。
そのあとの生活は、毎日が恐ろしかったです。
自分や家族の身に、いつなにがおこるか、分からない日々を過ごしたのですから。
しばらくは、彼女からSNS上で、脅迫のような文章が届き続けました。
「救ってやったのに、恩知らずのデブが!」と、罵られるのです。
ですが、それも1ヶ月が経つころにはなくなりました。
もしかすると、新たなターゲットが見つかったのかもしれません。
彼女は、よく人助けをしていましたから。
今思えば、明らかな脅迫行為を受けたのですから、警察に通報するべきだったのかもしれません。
ですが、当時の私は疲弊していました。
そのうえ、その気力もなかったのです。
まとめ
私にとって、彼女はヒーローのような存在でした。
いじめられていた私を救い、卒業するまで、友だちでいてくれたのですから。
そんなヒーローが、犯罪者にまで変わり果てたことは、できれば知りたくなかった事実です。
彼女が今、なにをしているかは知りません。
ですが、「2度と、私のことは思い出さないでほしい」と、心の底から願っています。