34歳女性。
海外在住の専業主婦。
「日本に帰ろう」と決めた矢先に出会った彼と、2ヶ月で結婚しました。
紆余曲折を乗り越え、結婚10年目を迎えたので、10周年のサプライズパーティーを考え中。
息子と犬のお散歩をするのが、もっぱらの日課です。
見出し
- 1 半年で結婚してから10年経つエピソード1.冗談のつもりで引き受けたお見合いで、今の夫と出会う
- 2 半年で結婚してから10年経つエピソード2.2回目のデートで結婚を前提としたお付き合いを申し込まれる
- 3 半年で結婚してから10年経つエピソード3.3回目のデートは、両家の顔合わせ
- 4 半年で結婚してから10年経つエピソード4.4回目のデートで、ウェディング撮影
- 5 半年で結婚してから10年経つエピソード5.5回目のデートは結婚式前日。そして出会って6回目で結婚
- 6 半年で結婚してから10年経つエピソード6.新婚早々、週末夫婦、そして喧嘩三昧
- 7 半年で結婚してから10年経つエピソード7.結婚10周年を迎える
- 8 まとめ
半年で結婚してから10年経つエピソード1.冗談のつもりで引き受けたお見合いで、今の夫と出会う
海外で大学を卒業後、その国で働いていた私。
「そろそろ日本に帰って、真面目に社会人生活をはじめよう」
働きはじめてから、1年ほどして、会社に契約更新をしない旨を伝えました。
しかし、日本への片道飛行機チケットを購入した矢先のことです。
留学時代にお世話になっていた友人から、お見合いを頼まれました。
そのとき、私は24歳で、結婚など考えてもいません。
ですが、「帰国する前に、面白い土産話でもつくってみよう」という軽い考えで、引き受けたのです。
2007年4月半ば、カフェが今の夫との、1回目のデート場所でした。
1時間ほど、当たり障りのない会話をしたあと、解散。
「一目惚れだったの?」と、私の結婚エピソードを知る人から、よく質問されることがあります。
ですが、意外にも彼に対する第一印象は、まったく覚えていません。
ただ、「おたがいに好感を持った」という根拠のない確信と、「この人と結婚するんだろうなあ」と思ったことは、今でも鮮明に思い出せます。
半年で結婚してから10年経つエピソード2.2回目のデートで結婚を前提としたお付き合いを申し込まれる
彼と私が出会った当時、おたがい電車で、5時間も離れた場所に住んでいました。
しかも、彼も仕事が忙しく、私も契約終了まで、半年残っている状態。
なので、なかなか時間が合わず、2回目のデートは2週間後の5月はじめでした。
その2週間、連絡は電話なしのメールのみ。
それも「おはよう」とか、「今日はなにしたの?」とか普通の内容。
人付き合いに淡泊な私もさすがに、「あれ脈なしだったかな?」と思いはじめていました。
それでも、なんやかんやで、2回目のデートが決まります。
遊園地や雰囲気のいいレストラン、カフェなど、ごくごく平凡なデートを楽しんだ別れ際のこと。
彼の車のなかでいきなりネックレスを渡され、「結婚を前提に付き合ってほしい」といきなり告白されたのです。
私は思わず、吹き出してしまいました。
そっけないとも取れる彼の2週間の態度と、この状況のギャップがあまりにもありすぎて、おかしかったのです。
告白の際、彼はこう言いました。
「実は今まで29年間、男友だちに囲まれて生活していたから、女性と付き合った経験がなかった」
「なので、電話やメールも、どのようにすればいいのか分からなかった」
「でも、あなたがもうすぐ日本に帰ると知って、引き留める方法をこれ以外思いつかなかった」と。
今となっては、「こんな胡散臭い話をよく信じたなぁ」と、自分でも呆れてしまいます。
ですが、その日のデートで、彼の思いやり・ユーモア・頭の良さに存分に触れていた私。
そんな、完全に彼を好きになっていた私に、断る理由はありませんでした。
半年で結婚してから10年経つエピソード3.3回目のデートは、両家の顔合わせ
結婚を前提にしたお付き合いと言っても、私は「1年くらい付き合ってから、結婚の話に進むもの」とばかり思っていました。
しかし、事態は急速に進んで行きます。
そもそも、お見合いだったため、彼の方のご両親は、ことの進展をすべて把握済み。
「今まで、女性に見向きもしなかった息子が、結婚に乗り気だ!」
「心変わりする前に、早く結婚式を挙げてしまおう」と、盛りあがっていたそうです。
告白から1週間後には、「近々親を含めた顔合わせをして、挙式の日取りを決めよう」との連絡が。
そして偶然にも、その連絡の1週間後に、私の母親が観光がてら、私の家にくることになっていました。
2回目のデートから2週間後、急きょ決まった両家の顔合わせ。
「娘が日本に帰ってくる前の最後の観光だ」と、楽しみにしていた母親に、ことの顛末を語りました。
そのときの呆然とした顔は、今でも忘れられませんね。
そして、両家顔合わせ当日。
「1ヶ月付き合うのも、1年付き合うのも、結婚するなら同じです! 日取りを決めてしまいましょう!」
彼のご両親の説得力があるのかないのか分からない力説に、半分流されるかのように、1ヶ月後の6月中旬に、結婚することとなったのです。
彼のご両親に、はじめて会うという緊張感。
それに、言葉が分からない母親に通訳しながら、話を進める慌ただしさ。
そんな両家顔合わせが終了してから、やっと「大変なことになった」と、とても焦ったことを今でも覚えています。
当時のことを母親に聞くと、結婚の話にびっくりしていました。
しかし、「今まで、散々突拍子もないことをやらかしてきた娘だから、こうなることもある意味、想定内」と言っていましたね。
半年で結婚してから10年経つエピソード4.4回目のデートで、ウェディング撮影
急きょ決まった結婚式でしたが、「新婚旅行はすぐ行きたい」と、彼に話していました。
そのため、有休を使わず、仕事の合間をぬって進めていた、結婚式の準備。
両家顔合わせから、2週間後のウェディング撮影が、彼との4回目のデートでした。
この日は平日でしたが、おたがいなんとか、外回りの予定を作成。
おたがいが住む場所の中間地点で、ウェディング撮影場を選び、3時間という短時間でウェディング撮影を済ませました。
今考えると、「ウェディング撮影は、是が非でも必要だったのか」と疑問を感じます。
ですが、このときはマリッジハイになっていて、ヤケになっていた私。
実はこの撮影のとき、キスをするショットがあったのですが、これが私たちの初キスになるのです。
初キスを写真に収めてもらえたのは、素敵な記念になりました。
半年で結婚してから10年経つエピソード5.5回目のデートは結婚式前日。そして出会って6回目で結婚
2007年6月半ばの結婚式前日、私の両親、兄弟、親戚、親しい友人数人が空港に到着しました。
急に決まった結婚式に、スケジュールを合わせて海を越えてきてくれた、家族や親戚、友人には、今も感謝しています。
結婚式前夜の両家が揃った食事会、実はこのときが、私の父と彼との初対面の場だったのです。
結婚が決まってすぐ、彼と一緒に、日本にいる父に挨拶をしに行くことになっていました。
ですが、こう言われ、あっさり父に断られてしまったのです。
「結婚決まったんなら、その前日にでも会えればいい。わざわざ飛行機乗ってきてもらっても、そっちの方が負担だ」と。
彼は、殴られるのも覚悟していたそうですが、能天気な父親。
「娘をよろしくね!」と、一言だけ言って終わりました。
そして翌日、無事に結婚式を挙げ、新婚旅行へ。
今まで結婚の準備に追われ、できなかったデートを楽しみ、幸せな結婚生活をスタートさせました。
期間で言うと2ヶ月、会った回数でいうと6回目で、新婚生活が幕を開けたのです。
半年で結婚してから10年経つエピソード6.新婚早々、週末夫婦、そして喧嘩三昧
結婚したものの、私が勤めていた会社の契約期間が終わるまでの4ヶ月間、私たちは週末夫婦でした。
私は金曜の夜、仕事が終わると、その日の深夜の特急電車に乗って、彼の家に行きます。
そして、土曜日と日曜日を彼と一緒に過ごし、日曜夕方の電車で私の家に帰るという生活を送っていました。
平日は、結婚前となにも変わりません。
会社の同僚や友人とお茶をしたり、ショッピングをしたりして、自由に遊び、週末は夫とデートを楽しむという生活。
「結婚って、案外楽なんだな」と、能天気に考えていましたね。
しかし、会社を辞めて、彼と暮らしはじめて間もなく、私の勘違いにすぐ気づきました。
高校卒業してから、すぐ海外生活をはじめ、気楽なひとり暮らしを楽しんでいた私。
そんな私が、夫と一つ屋根の下で、生活をともにしなければならないということは、想像以上に辛いことだったのです。
「寝たいときに寝て、起きたいときに起きる。食べたいときに食べて、ふらっと外に遊びに出かける」
そんな、今まであまりにも当たり前だったことができず、私はいつもイライラ。
しかも、出会ってよく知り合う期間を設けず、結婚した私たち。
おたがいに「こんなはずではなかった!」と思うことがどんどん出てきて、衝突が絶えませんでした。
今でも覚えている喧嘩は、ある日曜日、夕食をつくっていたときのことです。
リビングでぽりぽりとなにかを食べている音が……。
のぞいてみると、市場で買ってきたピーナッツを、夫が無心に食べていたのです。
私は腹が立ち、「1,000円もする、高いピーナッツを一気に食べてどうするの! 夕飯食べないつもりなの?」と怒鳴ります。
すると、夫は「そんなけち臭いこと言うな!」と怒り、次の朝まで一切、口をききませんでした。
このように私たちは、一緒に住みはじめて1年くらい、1日置きに、さまざまな理由で喧嘩をしていたのです。
半年で結婚してから10年経つエピソード7.結婚10周年を迎える
結婚当初、あんなに喧嘩ばかりしていた私と夫は、2017年現在、無事結婚10周年を迎えようとしています。
頻度はめっきり減りましたが、今でも喧嘩をすることも。
でも、相手の心をわざと傷つけようとする言い合いは、ほとんどしなくなりました。
「私は愛があれば、夫が私をもっと理解するべきだ。こんなに喧嘩ばかりするのは私たちに愛がないからだ」
結婚当初、本気でそう思っていました。
しかし、喧嘩をした次の日には必ず、謝罪を試みる夫。
「昨日はごめんね。僕が言い過ぎた。愛してるよ」
そう書かれた手紙を、ふて寝している私の枕もとにそっと置いて出勤する、夫の姿を見たとき、私はこう思ったのです。
「夫は夫婦生活を続けようと、愛し続けようと、努力をしているんだ」と。
それ以来、私も変わりました。
「努力がなければ、愛は続かない。自ら一歩譲ることが愛なのだ」
感情的な愛に、振り回されていたわがままな私も、夫からそう学んだのです。
まとめ
「そんな短期間で結婚したことに、後悔はないか」と聞かれることがあります。
なんの覚悟もしないまま、結婚生活をはじめて、苦しんだことは事実です。
しかし、今となってはまったく後悔していません。
でもそれは、夫が愛のお手本を見せてくれたからだと思います。
一昨年に生まれた息子にも、努力する愛の素晴らしさを伝えたいです。