33歳男性。
現在は会社務めはしておらず、資格取得のために、日々勉強に明け暮れている。
可愛い妻と、かわいい娘との3人暮らしで、妻が少しでも楽できればと、ライター活動にも張り切ってます。
自分的に、私自身の性格は気が弱いほうの人間ではないとは思っていたが、妻ほどキレさせたら、怖いかつ面倒な人間はいないと思っている。
気が強い嫁のエピソード1.大手ハウスメーカーのお偉いさんが家の前に……
私と妻は結婚して、5年ほどになります。
妻は今となっては子どもが生まれ、精神的な病気なども乗り越えてきたため、大きな優しさを持っている人だと思っています。
ですが、実は昔から、なかなかヤンチャなことをしていた人間でした。
そのため、時折その顔が出てきてしまうことがあるのです。
そんな妻は現在は育休中ですが、大企業の正社員の本社勤め。
年収も男性の40代の平均よりもらっているくらいの稼ぎがあります。
そのおかげで、私は現在専業主夫をしながら、資格取得を目指して勉強し、その空き時間で、ライター活動をしている状態です。
ある日突然、妻が「家賃を払うなら、家を買ったほうがよいのでは?」と言い出したことがあります。
それがきっかけで、某大手のハウスメーカーに出向くことになりました。
ちなみに、そのときはまだ妊娠もしておらず、「子どもはいつか、できたらいいね」くらいのとき。
でも私は、そのハウスメーカーで事実上の「無職」。
男性の営業マンに、とても見下された態度をとられ続け、とても苦痛な時間を過ごすことになったのです。
妻が「私の名義でローンを組む予定だ」といっているのに対して、営業マンがこう言います。
「失礼ですが、なぜ働かないのですか?」
「失礼ですが、働く予定がある証明書かなにかはお持ちですか?」と。
心のなかでは、「内定をもらっているわけでもないのに、そんなものあるわけないだろう」と思った私。
しかし、そう思いながらも、その場はこらえました。
「私の今の立場では馬鹿にされても仕方がない。ましてや相手は大手ハウスメーカーの人だ」と思ったからです。
ですが、隣の妻はこらえきれなかったようで……。
営業マンが「まあ、女性はいくら年収が高くても、ローンは組めないこともありますからね」と言いました。
すると突然「失礼ですが、こちらの名刺はあなたのもので、お間違いないですね?」と言い出し、相手に確認を取る妻。
さらに「今先ほど、あなたがおっしゃったことは、~と~と~と……でお間違いないですね。お宅、本社は?」。
それはそれは早口で、でも静かに言ったのです。
これはもともと妻の得意技なのですが、早口すぎて、相手がパニックに陥っているのがわかりました。
妻は、その場で責めるわけでもありません。
本社の電話番号と、「どこの誰といえば、本社の人間があなたのことを特定できるか」だけを聞いてその場を離れました。
そのときの相手のこわばった顔は、一生忘れないと思います。
2日後くらいでしょうか、私がカフェで勉強を終え、19時ごろに帰宅。
すると、家の前に知らない男性が立っていました。
妻が対応している様子で、一見なにかの訪問販売かと思ったら……あのハウスメーカーの人間だったのです。
さらに、あのときの人とは違います。
まさにエリート階級をあっているのであろう、全身ハイブランドのスーツやバッグで身を固めたベテラン男性……。
「ただいま。ごめん、取込み中?」とそっと話しかけると、妻はにっこりと「うん、気にしないで」と言いながら、私を奥へと促しました。
外から聞こえてくるのは、妻の冷静で滑舌のよい言葉責めです。
「どういうつもりで、あのようなことを言ったのか」「それを確認するよう、指導しているのか」
どうやら、あのときの私への対応を怒ってくれている様子でした。
相手が、「本当に申しわけございません」と謝罪の意を述べても、妻の怒りは収まるところをしりません。
ただただ冷静に、詰め寄っていました。
「謝罪はいらない、理由を聞いている。
会話になっていないことはわかっているのか、私が『WHY』ときいてあなたは『SORRY』、おかしいと思わないのか」
「会話ができるかつ、責任者と話がしたいといったはずだ。
わざわざ家にきたいといったから、残業を切りあげ19時に在宅しているのに、肝心なことには答える気はないのか」
「あの男性が、あのようなことを確認する必要が、ないならなぜ聞いたのか。
あの人が個人的に興味があったのか。
給与が発生している時間帯に、個人的なことを聞くことを関西エリアの最高責任者のあなたが許しているのか」
「『女性はローンが組めない』と言い切ったのは、どういう意味か。
昔はそんなこともあっただろうが、男女雇用機会均等法が確立し、女性活躍が推進されている今社会的に、問題発言ではないのか」
「それは会社の名前を出して、堂々と新聞に載せてみてほしい。
『○○株式会社からのお願い、女性はローンは組めませんので、一括で家を買うお金を持っていない人は、住宅展示場にはこないでください』と書いたらどうか。
なぜそれができないのか」
これを30分ほどくりかえし、ただただ「仰る通りです。申しわけありません」としか言えなくなっているベテランの男性。
それを見て、「妻が怖い」と思ったと同時に、私のために怒ってくれたことをうれしく思いました。
ちなみに、妻が頭に血があったら、こういった怒り方をするのを知っていた私。
なので、一度やってみたかったこととして、このときの会話をこっそり録音していました。
そして後日、妻に「あのときなんて会話していたの?」と聞き、録音と照らし合わせるとほぼ間違いがありません。
「意外と冷静に話しているんだな」と、さらに感心。
ですが、自分の父親よりも年上の人に論破するとは、気が強すぎて「私も気を付けなければならない」と感じました。
気が強い嫁のエピソード2.心ないおばちゃんの一言にキレて、一蹴
今私は、生後8か月になる娘と妻と3人で暮らしています。
ある日、娘をベビーカーに乗せお散歩がてら、家族3人で出かけていました。
すると、60代くらいと思われるおばちゃんたち、5~6人のグループとすれ違ったのです。
道が細く、すれ違うために私たちは道の横によけて、そのおばちゃんたちが通りすぎるのを待っていた私たち。
すると、そのうちの一人が異様に近づいてきたのです。
そして私の押すベビーカーのなかで、すやすやと眠る娘を見て、大きな声でこう言い放ちました。
「見てみー! パパ一生懸命押してんのに、偉そうに寝てるわー」と。
私は「どういう意味だ?」と一瞬あっけにとられていましたが、次の瞬間、妻がブチキレしました。
「子どもは寝るもんでしょうが。あなたは0歳時のころ不眠症だったのですか?」
「今のお年では眠れない日々が続いているかもしれせまんが、まさかベビーカーに乗る時代から寝ない人だったなんて、すごいですね」
「え? 違うんですか? 見ず知らずの人の娘のことをいきなり見世物のように、『偉そうに寝てる』なんて言うから、てっきり」
「0歳児の子どもが、まだ言葉もわからず話せずだからといって、人格がないと勘違いするなよ。なにを言っても許されるわけじゃねぇぞ」
こんなふうに、妻ははっきり言いました。
そのおばちゃんのしょんぼりした顔と、周りのおばちゃんの「やっちまったなー」という感じの笑いをこらえつつ、気まずそうにうつむいた顔は今でも忘れません。
まとめ
フォローするわけではありませんが、普段は温厚で優しい妻です。
また、自分が言われたり、なにかされたことに対しては、まったく怒ることはなく、「忍耐と思いやり」があります。
ですが、夫である私や娘がバカにされたとき、相手を「どこまでもおとしいれてやる」といわんばかりの理詰め、言葉責めがとても怖い妻。
「やっぱり、根は気が強いんだなあ」と、年に1回くらい思い出すできごとが起こる我が家です。