部活がしんどいけど最後まで続けてよかった理由3つ

美人

32歳、女性、主婦。

体力なしで、根暗な中学時代だったけれど、吹奏楽部に、半ばムリヤリ入部させられたことで、人生観が変わる。

 

当時一緒にいた部活のメンバーとは、卒業して十年以上経った現在でも、定期的に連絡を取り合っています。

 

 

嫌な部活を最後まで続けてよかった理由1.体力がついた

吹奏楽

 

私は子どものころから体力がなく、すぐ風邪をこじらせたり、病気になり、学校を休んでいました。

中学校に入学しても、それは変わりません。

「全員なにかしら、部活への入部が絶対」というルールの中学校でしたが、部活に入部せずにいました。

 

担任の先生には、「早く部活を決めろ」と言われていた私。

ですが、「迷っている」「塾が忙しい」「家の用事がある」などと言い、ごまかしていました。

 

そんなある日、ついに学年で部活に所属していないのは、私を含めた数人だけの状態に。

クラスでは、私一人だけ入部していなかったので、担任の先生も立腹。

ホームルームになると、名指しで「○○が部活に入るよう、説得してくれ」と言い出しました。

 

すると、同じクラスでマジメで優等生キャラのゆうちゃん(仮名)が、「一緒に吹奏楽部に入ろう」と言い出したのです。

私は「絶対いや。ムリ」と言いました。

 

しかし、ゆうちゃんは、こう言ってきたのです。

「体力がないんだから、文化部しかムリでしょう? 美術部か吹奏楽部しか、この中学にはないんだよ」と。

 

たしかに、このまま部活を入らずに逃げるのは、難しそうな状況です。

いずれ入部するなら、文化部しかありません。

 

美術部は、壊滅的に絵が下手なので、ムリです。

消去法で考えても、ゆうちゃんの言うとおり、吹奏楽部に入るしかありません。

 

それで、私は仕方なく、吹奏楽部に入部届を出すことにしました。

「文化部だから、運動しなくていいよ」と言った、ゆうちゃんの言葉を信じたのもあります。

だけど、入部すると、なぜかランニングと筋トレが、毎日のように行われることになっていました。

 

私は、ゆうちゃんに「話が違う」と怒りましたね。

どうやら、以前からたまに、こういったトレーニングがあったけれど、頻繁ではなかったそうです。

 

しかし、体力がない私が入部するに当たり、トレーニングの回数が増やされていました。

理由は、途中入部の私が、みんなと仲よくなるためと、体力をつけるためです。

 

私は、ランニングしながら「話が違う。やめたい」と、いつも言っていました。

ときには、走りながら泣いていたときも。

 

「部活をサボろう」と、考えたこともある私。

しかし、同じクラスのメンバーが放課後になると、私を部室にムリヤリ連れていきました。

 

最初はちょっと走るだけで、貧血になって倒れたり、熱中症のような症状がでたり……。

終いには、毛細血管が切れて、手足にアザがいっぱいできました。

そんな様子を知る母親に、「部活を辞めれば」と言われたほどです。

 

いやいやながらも、部活に入って1月経つと、次第に学校を休む日数が減っていきました。

体育をしていても、倒れることがなくなっていったのです。

部活の顧問の先生にも、「おまえ、変わったな」と言われるようになりました。

 

結局、卒業まで、部活を辞めなかった私。

そのため、入部前と比べれば、考えられないぐらいの体力を付けることができたのです。

 

中学卒業後、通学時間が1時間以上かかる遠方の高校へ通うことになりました。

満員電車で、1時間以上の通学は大変でしたね。

しかし、中学のときの部活で体力をつけたおかげで、長い通学距離でもへこたれずに、通い続けることができました。

 

「部活を続けていて、本当によかった」

あとになって、そう思いましたね。

 

 

嫌な部活を最後まで続けてよかった理由2.誰とでも話せるようになった

女子中学生

 

部活に入るまでの私は、学校でもあまり人としゃべらず、体力もないので、いつも寝て過ごしていました。

遅刻して学校に行き、授業中は寝て、放課後になると急いで帰り、家で寝る毎日。

 

そのため、仲がいい友だちも、あまりいませんでした。

ひどいときは、1日中、誰とも会話しない日もあったほど。

しかし、吹奏楽部に入ったことで、毎日誰かしらと、話すようになりました。

 

担当楽器はパーカッションだったので、リズムを取るために、かけ声などをかける必要があります。

大会や、演奏会で遠方に行くことが多かったので、長距離の移動中、部員同士でよく話すので、次第に仲のよい関係に。

同級生はもちろん、普段はあまり会うことのない、先輩や後輩とも話すようになったのです。

 

部活を続けていくことで、私はどんどん人を話せるようになっていきました。

引退するころには、「入学当初も学校にいた?」と同級生に聞かれるほど、入部する前とまったく違う、存在感のある人間になれたのです。

 

嫌な部活を最後まで続けてよかった理由3.達成感を知った

女子中学生

 

吹奏楽部は、みんなで一緒に1つの曲を演奏するので、どうしても仲よくなります。

みんなで息を合わせて、タイミングを合わせなければ、いい演奏はできません。

楽譜をもらったときは、まったく演奏できなかった曲でも、時間をかけて、みんなで練習すれば、上手く演奏できるようになっていきます。

 

私は昔、ピアノをやったことがありました。

ですが、パーカッションの譜面は独特で、最初は意味さえわかりません。

 

そんな状態だったので、はじめは自分が音を出すタイミングすら分からないのです。

また、自分がなにを演奏しているのか分からなくなったほど、ひどい演奏をしていました。

だからこそ部活を続けて、上手く演奏できるようになったときの達成感は、ほかでは味わえないほど、気持ちのいいものでしたね。

 

部活を途中で辞めずに、楽譜を見て、自分で演奏できるレベルまで成長できて、本当に良かったと思います。

しかも吹奏楽部は、みんなで同じ曲を演奏できるので、みんなで達成感を共有できるのです。

 

なんでも途中で嫌になったり、諦めたりする性格だった私。

部活を続けていなければ、一生「達成感」を知らずにいたと思います。

 

引退する前の大会で演奏した曲を聞くと、今でも当時の達成感を思い出して、「もっと頑張ろう」と思えるのです。

 

まとめ

体力もなく、人付き合いも苦手だった私が、部活を引退まで続けたことで、たくさんのことを得ることができました。

自分のような学生がいたら、どんなにしんどくても、ぜひ部活を続けてほしいと思います。

 

そのときは辛くても、あとの人生において、とても貴重な経験になるので、頑張ってほしいです。