35歳女性。既婚、一児の母。職業は保育士。現在は育休中。職業柄、人の話を聞くのは得意なほうで、友人関係も広いほうである。児童館などでママ友もできつつあるが、いろんなタイプのママがいるなと実感する日々。それでもとくにトラブルもなく、ママ友との付き合いも楽しんでいる。
僻みっぽい人のエピソード1.男性と話しているとひがむ
大学時代の友人A子は、少しぽっちゃりした気の強い女の子でした。
同じサークルだったのですが、まわりには彼女を敬遠する人も多くいました。
それでも私は「少し価値観の違う友人も大切に」くらいに思い、付き合っていました。
ある日、サークルの部室で数人の男子と私が話をしているところに、A子が入ってきました。
なんの話だったか覚えていませんが、話が盛り上がってて、私は軽くA子に挨拶をしてそのままみんなと話を続けていました。
普段から、あまりみんなと話をしない彼女は、そのうち部屋の奥のほうへ。
数人の男子が、それを見て「おー怖っ!」といったふうに、ちょっと顔を見合わせました。
クスクス笑い声が起こりましたが、悪口に発展するのも嫌なので、私はそれに気づかないふりをして話を続けました。
その日の夕方、A子に声をかけられました。
「さっきは楽しそうだったね」からはじまり、「あんたって、ああいう男たちに囲まれるの好きだよね」と。
さらに「まぁ、私はたいしたレベルじゃない男は、興味ないけどね」とのこと、などとまくしたてられました。
私には当時彼氏もいて、まわりももちろん知っていて、ただの楽しいおしゃべりだったのです。
きっと、A子は混ざりたくて、誰かが声をかけてくれるのを待っていたのでしょうね。
それなら、「もっと、声をかけやすい雰囲気を出せばいいのに」と、思いましたがその言葉は飲み込みました。
僻みっぽい人のエピソード2.後輩の結婚報告をひがむ
なんだかんだで、卒業後もA子との交流は続きました。
友人が少ないA子から、定期的に連絡がきて、半年に一度くらいは誘いにのっていました。
でも、会っても自己中な彼女の話を聞く時間がほとんど。
時折、こちらにも話をふってくるのですが、私の話がおわらないうちに「それはさ」と、持論を展開するのです。
プライベートの話も、好きな人がいるとか、向こうもこちらを意識しているとか言うのです。
「本当かな」と、思うくらいエピソードが小さく、発展する話も聞いたことがないです。
いつも最後は、「あんたは、男ウケするからいいよね」、「私みたいに、自分がいるしっかりあると辛いわ」と、言われておわるのでした。
そんな関係が、ほそぼそと数年続き、あるとき後輩の女の子をもうひとり誘って、3人でごはんを食べることに。
会ってみると、その後輩は結婚が決まったばかりでした。
毎回、A子のネガティブな話を聞かされていた私は、後輩のハッピーな話にテンションが上がりました。
最初は、一緒にA子も盛り上がっていたのですが、すぐにいつもの調子になります。
「結婚しちゃって、もったいないと思わない?」とか、「旦那の経済力は大丈夫なの?」と、チクチクはじめます。
せっかくのお祝いムードが、だいなしになりそうだったので、私はA子の嫌味を軽く流しました。
結婚式のことや、プロポーズのことなどで質問ぜめにして、とにかくA子に嫌味を言わせないようにしました。
そこで察してくれればよかったのですが、私の作戦は逆効果だったようです。
後輩がトイレに立つと、A子は「なによふたりばっか話して、私はかやの外なわけ?」と言うのです。
「そんなに、結婚がうらやましいの?」と、私を攻撃しはじめます。
さすがに、A子に自分のズレてる点に気づいてほしく、「おめでたいんだから、祝福しようよ」と言いました。
珍しく意見されたのがきいたのか、A子もそれ以上は反論せず、後輩に「おめでとう」と言ってわかれることができました。
僻みっぽい人のエピソード3.久しぶりの再会
私も結婚して、A子と会うことはさらに減ってきました。
最後に会ったのは、数年前の年明けです。
なん度か誘いを断っていたので、そろそろやばいかと思い、後輩と3人でランチをすることになりました。
すでにA子と会うのは、お店を決める段階から憂鬱でした。
グルメ通を自負しているA子は、「外食するなら美味しい物!」と、いつも行きたいお店を決めてきます。
少し高くても、それに付き合ってきたのですが「いつも、私が決めさせられててずるい」などと、言いはじめました。
私も少ない知識ながらも、提案するもそれは却下。
結局、ブツブツ言いながらA子が決めたお店にしました。
当日になると、A子から少し遅れると連絡があり、時間どおりにきてた私と後輩は、最寄りの駅から一緒にお店へ。
待ち合わせより30分ほど遅れてA子から「駅に着いたけど、お店の場所がわからない」と、電話がきました。
彼女も、はじめてくるお店だったようです。
私たちも土地かんのない駅から、お店のサイトを見ながらきただけだったので、うまく説明できず。
「何があったっけ?」と、思い出しながら一生懸命、説明しました。
ようやく、お店に着いたA子の一言目には驚かされました。
「アレとかコッチとか、代名詞ばっかの説明で全然伝わらない。道案内になってない」と。
遅れたことを謝るでもなく、謝るでもなく、部下をしかるような口調でバッサ。
私も後輩も、怒るより唖然としてしまいました。
この日の話は、もちろん盛り上がりませんでした。
楽しい話をふっても、A子のネガティブ持論で話は終了。
しばらく会わないうちに、A子の自己中な話っぷりもパワーアップしていました。
わざとかと思うくらい、私たちに通じない専門用語をたくさん持ち出します。
聞き返すと、めんどくさそうに説明し、逆になにも質問しないと怒ります。
食べおわって、すぐ解散になったのは言うまでもありません。
そんな雰囲気なのに、A子はまたお茶に誘うのです。
休日で、主人も家にいたのでやんわりと断りました。
すると「あんた、結婚してかわったよね」と。
もう言い返す気力もなく、「A子がそう思うなら、そうなんじゃない」と言い、別れました。
その日のうちに、「ちょっと言いすぎてごめん。また遊ぼう」と、メールがきました。
もう返信する気にもなれず、A子とはそれ以来、連絡をとっていません。
まとめ
学生時代は「ちょっと、かわってるな」くらいの女の子だったA子。
それが、会うたびにどんどん、ひがみっぽくなり付き合いにくい女性になっていきました。
きっと、彼女のまわりに、それを指摘してくれる同僚や、やわらげてくれる恋人がいなかったのでしょう。
人は、まわりとの関係で、良くも悪くも成長していくのですね。