私の身近にいる、感動屋の人のエピソード3つ

喜ぶ女性

35歳男性。栃木県出身。

現在は、東京都内のIT企業に勤務しています。

 

現在勤務している会社で、感動するたびに、「すごいきけーん」と声をあげたりする人がいた。

また、庶務的な仕事でサポートをするたびに、身振り手振りで喜びを表現して、大きな声で、感謝の気持ちを伝えてくる派遣社員まで。

 

彼女たちを見ていると、私はこう思いました。

「本当に感動しているのか? それとも社内の処世術のために、オーバーな表現をしているのか」と。

 

趣味は、ロードサイクリングと読書と株式投資。

 

 

私の身近にいる、感動屋の人のエピソード1.産休をとる女性社員の相談にのったら、泣かれてしまい困ってしまった

泣いている女性

 

現在、東京都内のIT企業に勤務している私。

社員が400名いますので、結婚したあとも働いている、女性社員の人数も数十名になります。

 

私は経理部に所属しているので、人事部の社員ではありません。

しかし、たまに営業部や開発部門の社員たちから、人事部関係の事案について相談を受けたり、探りを入れられるときがあります。

 

あるとき、開発部門の女性社員から、低姿勢で話しかけられたことがありました。

「ちょっと、人事関係のことで、相談したいんですけど」と。

 

その女性社員とは普段から、めったに会話をしたことがありません。

なので、同じ経理部の女性社員と3人という、珍しい組み合わせで、ランチを食べに行くことに。

そこで、相談に乗ることになりました。

 

話を聞いてみると、開発部門の女性社員は結婚しているのですが、妊娠しているそうで……。

約半年後に、産休に入る予定とのことでした。

彼女は「産休やそのあとの育児休業を、ちゃんと問題なく取得できるのか、心配している」と言います。

 

そこで私は、こうアドバイスしたのです。

「そりゃあ、問題ありませんよ」

「産休も育児休業も、国家が法律で取得を義務付けているんですよ。一介の民間企業が拒めるわけないじゃないですか」と。

 

すると、彼女は心配そうに、こう言います。

「でも会社によっては、出産する女性社員が、産休とったり育児休業をとることを、すごく嫌がって、退職に追い込むケースが多いらしいんですよ」と。

 

話がなかなか終わらないので、私はこう言ったのです。

「もしそれほど心配なら、人事部の人間や開発部門の上司から、『退職してくれ』と言われたら、私に言ってくださいよ」

「『法律違反ですよ』って、ガツンと私が言ってあげますよ」と。

 

すると、開発部門の女性社員は急に泣き出してしまい、その店にきていた客たちから、注目を浴びてしまいました。

彼女は「ありがとうございますぅ、嬉しいですぅ、そこまで言ってもらえるなんて」と言って、なかなか泣きやみません。

私と経理の女性社員は、二人で顔を見合わせて、困惑してしまいました。

 

あとで経理の女性社員から、話を聞いたのですが……。

産休関連で相談にきた女性社員は、感動すると、すぐに泣いてしまう性格なのだそうです。

 

私の身近にいる、感動屋の人のエピソード2.些細なことで感動しては「すごいきけーん」と声をあげる女性社員

食事をする女性

 

私の会社には、些細なことに感動する社員もいます。

なにかに感動すると、感情表現として「すごーい、すごいきけーん」と、声をあげるのです。

 

この女性社員は営業部の人間なのですが、複数の社員同士で、よくランチに行っていた時期がありました。

毎回、新しい店を探しては、ランチをとっていた彼女。

 

その店の食事がおいしいと、彼女は決まって「やだー、すごいきけーん」と、声をあげるのです。

そして、食事を口のなかに運んで、おいしさを感じるたびに、「すごーい、すごいきけーん」と声をあげていました。

 

私を含めて、その場にいた同僚たちは、小声で皮肉を言いだします。

「また、はじまったよ」とか、「どうして危険なんだろうな」などと。

 

 

私の身近にいる、感動屋の人のエピソード3.表現がオーバーな派遣社員

喜ぶ女性

 

私の会社には、表現がオーバーすぎる女性の派遣社員がいます。

なにか嬉しいことがあったり、感動するできごとがあると、身振り手振りが、かなり大げさになるのです。

 

たとえば、派遣社員として管理本部の総務部に配属され、庶務関係の仕事を任された女性がいました。

彼女が、まだ私の会社にきたばかりで、コピー機の使い方がわからずに、戸惑っていたときのこと。

 

私が、たまたま経理の書類をコピーするために、コピー機のところへ行くと、彼女が困った様子でオロオロしています。

私が「どうかしましたか?」と尋ねると、当初はもごもごと、口ごもっていた彼女。

すると、「紙詰まり起こしちゃったんですが、どうすればいいのかわからないんです」と、泣きそうな顔で言います。

 

私は「大丈夫ですよ、簡単ですよ」と言って、コピー機の3ヶ所の紙詰まりを取り除いてあげました。

すると彼女は「わー、本当にありがとうございましたー」と、大きな声でお礼を言いだしたのです。

 

その結果、管理本部の社員がいっせいに、私たちのほうを見てきました。

その様子に、ギクッと驚いてしまい、自分のコピーを取らずに、自分の席に戻ってしまった私。

 

また、こんなこともありました。

おそらく、シュレッダーのゴミが詰まってしまったのでしょう。

派遣社員の彼女では、シュレッダーの中にある、大量の紙が詰まったゴミ袋を上手に取り出せなかったようで……。

 

たまたま彼女のそばを通りかかった私が、シュレッダーのゴミ袋を取り出してあげたのです。

すると、彼女は「わぁー、助かりましたー。嬉しいですぅー」と言って、両手を広げて、喜びを表現しました。

すると、またまた、私たちは管理本部の社員たちから、注目を浴びてしまったのです。

 

私はこれ以来、この派遣社員の女性が困っていても、サポートをしなくなりました。

 

まとめ

私の身近には、感動しやすい女性社員が多かったような気がします。

ただし、本当に感動しているのか、それとも、社内における一種の処世術なのか、分かりません。

 

「わざとオーバーに、感動を表現しているのかもしれない」

そう思わずにはいられない私でした。