32歳、女性。結婚後は専業主婦。出産するまでは、あまり小さな子どもと関わったことはなく、扱いかたはよくわからない。しかし、泣いていてもかわいい彼らには興味津々。自分の子どもが生まれて、ますます子どもというものへの興味が増している、今日このごろ。
ほのぼのした子どものエピソード1.満面の笑みを見せる息子
夫には、妹がひとりいます。
彼女はまだ未婚で、夫の両親にとっては、私の息子が初孫にあたります。
だからなのか、子どもが好きなのか、とくに義父は生後6か月になった息子を溺愛しているんです。
最初こそ、遠慮していたものの、今では義実家を訪ねていけばすぐに抱っこです。
帰りには、かならず服やおもちゃなどのお土産を持たせてくれるほど。
財布の紐のユルユルさには、義母や義妹も苦笑していました。
そんな義父ですが、今もまだ現役で働いています。
サービス業のため、土日はなかなか休みが取れないそうなんです。
だけど、夫の休みは土日のみ。
義実家は近所にあるのですが、子どもを連れて歩いていくのは厳しい距離です。
我が家には、車が1台しかないため、夫が休みの日にしか息子の顔を見せてあげることはできません。
義父は、本当に息子をかわいがってくれているだけに、申しわけないと思っていました。
息子が、私たちに笑顔を見せはじめたのは、生後3か月を前にしたころのことです。
生理的微笑ではなく、ちゃんとこちらを認識してのニコニコ顔に、私たち夫婦もメロメロになっていました。
だけど、息子が笑ってくれるのは、私たちの前でだけ。
外に行くと、緊張した様子になる息子は、義実家でも常に真顔でした。
ところが、生後3か月をすぎたある日、日曜日に義実家へ遊びに行ったときのことです。
さっそく、息子を抱っこする義父に、にこっと笑顔を見せたんです。
「クククッ」と声まであげて笑う息子に、義父も満面の笑み。
あまりにも空気を読んだ息子の様子に、私も思わず笑ってしまいました。
お互いを見つめ合って、ニコニコと笑い続ける息子と義父の様子は、とてもほほえましかったです。
ほのぼのした子どものエピソード2.イトコの娘
私たちの結婚式には、お互いの親戚にも出席してもらいました。
私は、実家が遠く九州にあるため、親戚も九州に住んでいる人ばかりです。
よく遊んでもらった従姉のひとりは、彼女の子どもを連れて出席すると言ってくれました。
Aちゃんは女の子。
当時は、4歳でした。
結婚式に、余興的な要素を入れるつもりのなかった私たちでしたが、リングガールをお願いすることにしたんです。
かわいいピンクのドレスを着て、結婚指輪を持って来てくれたAちゃん。
はじめての体験をすごく喜んでくれていたようでした。
式の前に、少しだけ会えたときにも、にっこにこでお話をしてくれました。
Aちゃんのおかげもあって、結婚式は終始なごやかに進み、披露宴でもずっといい子でいてくれました。
それが、数年前のこと。
だけどAちゃんは、今でもこの結婚式のことを忘れずにいてくれているようなんです。
従姉からの年賀状には、小学生になったAちゃんの写真と「Aはまだ○○おにいちゃん(夫)と結婚するって言ってるよ」という従姉のコメントが。
白いタキシードを着た夫が、よほど格好よく見えたのでしょうか。
なかなか会う機会もないAちゃんなので、そのうち私たちのことも忘れてしまうのかもしれません。
でも、このコメントには、とてもほのぼのとした気持ちにさせてもらいました。
ほのぼのした子どものエピソード3.追いかけっこに誘ってくる幼児
学生のころ、試食販売のバイトをしていたことがあります。
土日のみの登録派遣型のバイトで、毎回違うお店に行って、食べ物や飲み物をお客さんにすすめるという仕事でした。
1日からの超短期で働けるということで、重宝していたこのバイト。
ですが、毎回、違うお店に行かないといけないというのは、コミュニケーション下手の私には辛い部分もありました。
仕事に入る前、休憩の前後、仕事をおえて帰る前には、店長さんや担当の人にあいさつをすることになっているんです。
だけど、スーパーの仕事というのは気持ちがすさむものなのか、非常に厳しい対応をされることばかりでした。
話しかけても返事すらしてもらえなかったり、派遣元に提出する書類へハンコを押してもらうのに、1時間以上待たされたことも。
「はやく、おわらないかな」と、思っていました。
その日も、冷たい態度を取る店員を相手に、仕事をはじめる前から疲れ切っていたんです。
試食セットや、商品を買ってくれた人に渡す景品を用意し、身じたくを整えて売り場に立った私。
そんな私に、棚の向こうからニコニコと近づいてくる子どもがいました。
だけど、その日私が売っていたのはお弁当用のハンバーグ。
子どもに食べさせるのには、親御さんの許可が必要でした。
どう見ても3~4歳くらいのその子が、ひとりでスーパーまで来たわけもありません。
「ボク、お母さんはどこにいったの?」と、彼に話しかけたんです。
ところが、彼はなにを勘違いしたのか、「キャハハッ」と笑って棚の向こうへ逃げてしまいました。
迷子だとしたら放っておくわけにもいかず、私も彼を追いかけてそちらへ。
すると、彼はまたニコニコしながら棚の影に隠れていくんです。
仕事中なので、困ってしまったのですが、彼のニコニコ顔があまりにもかわいくて、ついつい繰り返してしまいました。
結局、数分後にお母さんが来てくれて、ことなきを得ました。
すさんでいた私の心は、大変癒され、その日のバイトはいつもより、気分よく頑張ることができたんです。
まとめ
子どもって、かわいいものですよね。
自分に子どもができてからは、大変なことも知りました。
でも、子どもを見かけるとニコニコしてしまいます。