33歳、女性。
結婚後は専業主婦。
昔から友だちは少なく、狭く深い関係を築くほうが得意。
なにをしても、「あの子はそういう子だよね」と許せる関係が理想ではある。
趣味は読書。
友情がテーマの青春小説は、あまり読みません。
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友だちに仕返しをしてやったエピソード1.いつも、待ち合わせに遅刻する友だちを待ちぼうけにさせた
友人Aは大学時代の同級生です。
趣味が合うこともあり、卒業後も結婚してからも、別の友だちBと一緒に、定期的に遊んでいます。
Aとは話をしていても楽しいし、本人もとても優しくて、いい子なのは間違いありません。
だけど残念なことに、彼女はひどい遅刻魔なんです。
たしかに、私たちが会うのは基本的にただ話をすることが目的なので、時間には余裕があります。
それほど、急いで集まる必要はないというのは事実です。
だけどAは、待ち合わせ時間の10分後にあらわれればまだいいほうで、ときには30分以上遅れてくることすらあります。
遅れるときには必ず連絡があって、ものすごく申し訳なさそうに、何度も謝ってくるんです。
そこで私たちも、それほど彼女に対して、怒ってはいませんでした。
しかし、ある日のことです。
その日は映画を観たあと、オープンしたばかりで、人気のあるお店でお茶をすることになっていました。
予約もしていて、この日だけは遅れることのないように、何度も彼女に念押していたのです。
ところが、よりによって彼女が到着したのは、すでに映画の上映時間が過ぎたころ。
おまけに「映画は絶対に観たいから、お店の予約を取り消そう」と言うのです。
これにはさすがに、私もBも怒りました。
遅刻の理由もはっきりしませんし、いつも通り謝罪はします。
しかし、言葉だけで本当に悪いと思っているのか、分からなかったんです。
結局、Aの言った通りに動くことになってしまいました。
ですが、予約をしてくれたBにも申し訳なくて、Aのことを許せずにいた私。
そこで、私とBはその次の約束で、Aに仕返しをすることにしたのです。
Aにだけ待ち合わせ時間を2時間早く伝えて、おまけに私たちが遅れるとの連絡はしませんでした。
Aは案の定、伝えてあった待ち合わせ時間に「遅れる」と言ってきましたが、私たちは無視。
その後、待ち合わせ場所に到着したらしいAから、私たちに電話がかかってきましたが、すぐには取ってあげませんでした。
もちろんAは、2時間遅れてやってきた私たちに怒りましたが、こう言ってやったのです。
「私とBが時間を間違えるわけないじゃん。Aが早くきすぎただけじゃない? いつも遅刻してるんだから、ちょうどよかったね」と。
嫌味を言うと、やっと黙り込んだA。
それからも、Aは相変わらず、ちょいちょい遅刻することがあります。
しかし、お店の予約があるときなどは、それほど遅れることはなくなりました。
「ちょっと、大人げないことをしてしまったかな」と思いますが……。
それでも、人気店の限定スイーツを食べられなかった恨みを、晴らさずにいられなかったのです。
友だちに仕返しをしてやったエピソード2.出産予定日に何度も「まだ?」と、LINEしてきた友だちに同じことをした
私は夫と結婚する際に地元を離れていて、あまりこちらに友だちがいません。
同じ土地にある大学に通ってはいましたが、大学ではそれほど、たくさん友だちができなかったんです。
趣味を通じて知り合った友だちは、意外といます。
しかし、住んでいるのはみんなバラバラで、あまり会うことはできません。
そんなわけで妊娠がわかったときにも、それを知らせたのは数人だけ。
結婚式に出席してくれた地元の友だち数人と、こちらに住んでいる大学の同級生4人です。
この同級生4人のなかでは、当時結婚していたのは1人だけ。
あとは、みんな独身でした。
私が妊娠したことを知らせたのは、その既婚の友だちの出産祝いへ行ったときです。
直接会って話をしたので、みんなに予定日まで知らせました。
「順調にいけば、その頃には生まれるから、生まれたらまた遊びにきてね」と伝えておいたんです。
ところが、いよいよ出産予定日一週間前というとき、同級生のひとりCがLINEでメッセージを送ってきました。
「もう生まれた?」と、私に聞くC。
まだ予定日よりもはるかに早い時期ですから、そのときは笑って「まだだよ~」と返しました。
ところが、その日からCは、毎日LINEをしてくるようになったんです。
その頃私は、検診に行った先でこう言われていました。
「羊水が少なくなってきているから、早めに産んであげたほうがいいかも」と。
その週末に生まれなければ、入院し陣痛促進剤を入れて、計画出産することになっていたんです。
陣痛促進剤を使うことや、長く入院しなければならないことが心底嫌だった私。
なので、そのときは、かなりナイーブになっていました。
CからのLINEにも、プレッシャーしか感じなかったんです。
「『生まれたら連絡するね』と言っても、メッセージをやめてくれないCは、無神経にもほどがある」
こう思いながらも、「自分が妊娠してみないと、この気持ちはわからないだろう」という確信もありました。
なので、私がCにやった仕返しは、Cが私にしたのとまったく同じこと。
私が出産してすぐに結婚し、妊娠したCの出産予定日一週間前から、毎日LINEをし続けました。
予定日超過で、どんどん赤ちゃんが大きくなっていたらしいCは、きっと不安だったと思います。
だって、「もう生まれる?」、一番そう聞きたいのは妊婦自身なんですから。
ものすごい、いじわるをしている自覚はありました。
でも、初産でめちゃくちゃ精神的に追い込まれていたときのCの行為を、どうしても私は許すことができなかったんです。
Cの出産後、私も子どもを連れて、出産祝いに行きました。
無事に元気な赤ちゃんを産んだCの表情は、晴れやかでしたが、私と二人きりになると、ぽつりと「ごめんね」と言ったんです。
「わかってくれたのか」と思うと、私もなんだか憑物が落ちたような気持ちに。
こちらからも、Cに謝罪することができました。
まとめ
ムカつくからといって、「仕返しをしてもいい」というものではないと思います。
ただ、度を過ぎた行為に対しては、お仕置きをする必要性を感じて、仕返しをしてもいいのではないでしょうか?
それでも、相手とはまだ友だちでいられていることを思うと、私は本当に友だちに恵まれているのかもしれません。