35歳男性。現在は東京都内のIT企業に勤務。
栃木県の公立中学で中学生生活を送ったが、卓球部の後輩をいじめすぎてお金を差し出されてしまったことがある。
ほかにも、同じクラスの同級生を面白がっていじめて仕返しをされたり、親友に陰湿ないじめをしてしまったため、クラス内で孤立した経験を持つ。
いじめ行為については、現在はとても後悔している。
趣味はロードサイクリングと読書と株式投資。
見出し
いじめをしたことを後悔している理由1.いじめすぎて相手が金を差し出してきた
私が中学3年生のときに、部活動の卓球部の後輩に、動作がいつも緩慢な1年生がいました。
私がいた中学校では、卓球部の1年生は、球拾いがおもな仕事になります。
2年生と3年生は卓球台で、試合形式で練習をしており、後方にこぼれた卓球ボールを拾って、先輩に渡すのが1年生の役割なのです。
しかし、この動作が緩慢な1年生が、自分の卓球台の担当になられたときは、いつもイライラさせられました。
私がスマッシュをしようとして空振りすると、たいていの1年生はすぐに卓球ボールをキャッチして、私に渡してくれます。
しかし、この動作が緩慢な1年生だけ卓球ボールをすぐに捕まえることができず、オロオロしてボールを追い掛け回しているのです。
ですから、私はついイライラしてしまって「おまえはノロマなんだよ!」とか「ぼけっとしてるんじゃねえよ」などと、毎日、怒鳴り散らすように。
ほかの卓球部員は、この1年生に対しては寛容に接していましたが、私だけがキツイ言葉を浴びせていました。
そして、いつまでたってもこの後輩の遅い動作が改善されません。
なので、私はこの1年生に向かって「掴んでみろよ」と言って、わざと顔面に卓球ボールを投げつけたり。
あるときは練習中にわざと遠くへ卓球ボールを投げて、取りに行かせることもしました。
また、6月には栃木県内の地区別の予選会が実施されるのですが、そのとき私は一回戦で敗退。
いらだっていた私は、この1年生を試合会場の体育館の裏側に連れ出し、こう言いながら、卓球ラケットで1年生の頭を殴ったのです。
「おまえのせいで負けたんだ」と。
この1年生がなにも反撃してこないことをいいことに、私の後輩に対する態度は、いじめに発展し、さらにエスカレート。
後輩の私に対する態度は、次第に卑屈になっていき、私の顔を見るとおびえたような表情を見せるようになっていきました。
すると、私はなぜか快感を覚えるようになったのです。
そして毎日のように難癖をつけては、後輩の頭を小突いたり、卓球ラケットで叩いたり、わざとボールを遠くへ投げて取りに行かせるようにしたり……。
とにかく、いじめてやりました。
そんな日々が続いたあるとき、昼休みに、この1年生が私の教室までやってきて、珍しく笑顔で「先輩」と声をかけてきたのです。
そして封筒を私に手渡して、すぐに去っていきました。
封筒のなかには10,000円もの大金が入っていたのです。これを見て、最初はラッキーと思いました。
そして、ある同級生にこの話をしたら、こう言われたのです。
「おまえ、恐喝したのか? 最低だな」と。
私はそれ以来、この後輩をいじめるのを止めました。
お金も返そうとしたのですが、後輩はついに受け取ろうとせず、私はすっかり調子に乗りすぎたのだと、後悔させられましたね。
いじめをしたことを後悔している理由2.バキュームカーを経営している同級生をいじめていたら、一度仕返しをされた
私の実家は栃木県の人口5万人程度の田舎町にあります。
現在は、やっと下水道が整備され、ほとんどの家のトイレが下水道と直結していますが、約20年前に私が中学生だった時代には、まだ下水道は未整備で、依然としてほとんどの家のトイレが「ぼっとん便所」の状態。
このため1ヶ月に一度、バキュームカーにきてもらい、し尿汲み取りをしてもらっていました。
ところが、私が中学2年制になったときに、このし尿汲み取り業をしている家の子どもが、同じクラスの生徒となったのです。
この同級生の父親がバキュームカーを運転して、助手と同級生の父親で1軒ずつ定期的に巡回。
大便と小便をホースで汲み取る仕事をしていたのです。
たちまちクラスの間で噂となり、この生徒はいじめの標的に。
私も同じクラスの男子生徒と一緒になって「ウンコ臭いな」と言ったり、「ラッシャーバキューム」というあだなをつけて、いじめていました。
すると、この同級生の親が私の家に電話をかけてきて、私の親に「うちの息子をいじめないでください」と言ってきたのです。
どうやら、この同級生をいじめている生徒の家、全員の家に電話をしたようでした。
この電話を受けて、いったんいじめは収束。
しかし、2ヶ月くらい経過すると、再び「カレーとウンコどっちがおいしいんだよ」などと言って、いじめが再開しました。
このいじめが効きすぎてしまったのか、同級生の父親から仕返しをされるようになったのです。
彼の父親がバキュームカーを運転して、いつものとおり私の家のし尿汲み取り作業をしてくれていました。
ところが、わざとバキュームカーのホースを荒く扱い、大便を私の家の裏庭にぶちまけてしまったのです。
私は、「他人をいじめると仕返しをされるのだな」と、このとき実感させられました。
いじめをしたことを後悔している理由3.親友に八つ当たりして、いじめるようになったら親友に泣かれてしまい一時教室で孤立した
私は中学3年生のときに、親しくしていた友だちに八つ当たりをするように。
次第に足を蹴ったり、身体を殴るなど、いじめをするようになってしまいました。
この友だちとは、1年生のときから仲良くしていた同級生。
休日になると、たまに近隣の街に出かけてボーリングをしたり、ゲームセンターに行ったりして遊ぶ仲でした。
ところが、私の成績が一時的に低迷したとき、高校受験に向けて焦りもあったのだと思いますが、この親友に対して八つ当たりをはじめてしまい、ついには、いじめに発展。
とくに5時限目の授業が終わったあと、生徒による校内清掃の時間帯に、私はこの親友をいじめていました。
ときに、わざとゆるくしぼった雑巾を、親友の頭のうえで、きつくしぼって、親友の頭をずぶ濡れにしたこともあります。
このとき、親友がすくっと立ち上がり「どうしてこんなことするんだ!」と私に向かって怒鳴ったあと、ポロポロ涙をこぼしはじめたのです。
私はこれを見て、「しまった」と思いましたが、すでに手遅れでした。
クラスの生徒のほとんどが、この親友の味方になってしまい、一時、私は教室内で孤立してしまったのです。
私はこの経験で、「他人に対して理不尽な行動をとると、必ず自分の立場が悪化するのだな」と痛感させられました。
まとめ
私の中学時代は、やや素行が悪く、よく同級生や後輩をいじめていました。
自分よりも弱い人間を見下して、攻撃的な態度をとっていたのです。
しかし、理不尽な言動をしたり、理不尽な行動をとると、必ずしっぺ返しがくるのだと痛感させられました。
いまでは、いじめ行為について、後悔しています。