姉を恋愛感情として本気で好きになったエピソード5編

弟と姉

24歳男性、貿易会社勤務兼フリーライター。

 

姉に対して、中学1年から現在に至るまで、片思い中。

姉に対して、告白をする勇気がなかったため、なにも起こっていないが、交際相手はことごとく姉に似ています。

 

思春期のときに、姉の持ち物を勝手に盗っていたことは姉には内緒。

 

 

姉を本気で好きになったエピソード1.姉を好きになったきっかけ

弟と遊ぶ姉

 

私と姉は2歳違いで、小さいときから仲は良かったです。

幼稚園、小学校と一緒の学校に通い、よく遊んでいました。

 

小柄な体格でしたが、男勝りでもあった姉。

なので、私が友だちと遊ぶときなどは姉も加わり、一緒になって野山をかけ回っていました。

姉と私の二人で遊ぶときなどは、ままごとやブレスレットづくりなど、女の子らしいこともやっていましたね。

 

中学校になると、私は県外にある全寮制・中高一貫の男子校に行くために家を出ました。

実家とは距離も離れていたため、帰省は春・夏・冬の年3回。

 

入学してからというもの、完全に男子だけの環境での生活です。

それに、寮生活で週に1回しか街中に出られないうえに、学校は田舎の山の上にあるという始末。

なので、ときたまの外出時には、若い女性を見かけるたびに心を躍らせました。

 

夏休みにはじめて帰省したときには、姉と少し距離ができた気がした私。

しかし、それがかえって、姉を一人の「異性」として認識するきっかけに。

姉も中学3年生ということで、体つきも成熟しはじめて、女性らしくなっていました。

 

こうして、私の姉への片思い、「シスターコンプレックス」ははじまったのです。

 

姉を本気で好きになったエピソード2.姉の持ち物を盗んでしまう

文房具

 

姉を異性として意識しはじめたものの、不思議と、性的な衝動と姉とは結び付きませんでした。

私はどちらかというと、姉とプラトニックな関係で、なおかつ姉の一番の存在でありたかったのです。

ですから、姉の下着をあさったりということは、思いつきもしませんでした。

 

しかし、「姉の存在を学校の寮に帰っても、身近に感じていたい」と思った私。

中学2年の夏休みの終わりに、姉の古い日記やハンカチ、消しゴム、姉の写真などを持ち出しました。

些細なものばかりでしたので、姉はなくなったことに気づかなかったようです。

 

友だちから、姉の写真について尋ねられたときには、地元の彼女の写真だと嘘をつきました。

ですが、そのとき、なんとも言えない甘美な心地がしたことを覚えています。

 

姉を本気で好きになったエピソード3.姉の交際相手に嫉妬する

不機嫌な男性

 

姉は身内の私から見ても、かなり見た目はいいほう。

しかし、中学以降はおとなしい内気な性格となっていたため、恋愛ネタとは無縁でした。

なので、私も安心して、片思いを続けていられたのです。

 

しかし、月日が経ち、姉が大学1年生のときに彼氏ができます。

当時、私は高校2年生でしたが、やるせなさに、3週間ほどまったく勉強が手につかなかったです。

 

姉が通っていたのは東京の大学でしたので、私がいる寮からはかなり離れていました。

そのうえ、寮生活では携帯電話の持ち込みは厳禁でしたので、姉と連絡を取ることも気軽にはできません。

 

「姉と交際相手がどんなことをしているのか」

「姉は交際相手を愛しているのか」

「私よりも、交際相手のほうが大事なのだろうか」

 

寝る前に、煩悶し続ける日々が続きました。

翌日に授業がない日などは眠らずに、姉のことを考え続けて、泣きはらすことも。

 

あのころの私は、見たこともない姉の交際相手に対する、憎しみや嫉妬で固まった奇矯な状態でした。

 

 

姉を本気で好きになったエピソード4.姉に告白することはできず……

落ち込む男性

 

それまで姉を「異性」と感じさせるに足る心地よい距離感も、姉に彼氏ができてからは、単なる心の距離感に変わってしまいました。

帰省のたびに、姉と顔を合わすのが、苦痛でならなくなってしまったのです。

 

私の姉への思いは、ただひたすら隠し通していたので、姉は私のことを「お姉ちゃんっ子」ぐらいの認識でいたことでしょう。

ですから、「姉離れ」が進んできたぐらいにしか、思っていなかったのではないでしょうか。

私は、姉に対する狂おしい思いを抱きつつ、常識的な観点を忘れることはできませんでした。

 

「私が姉を『異性』として好きであったとしても、おそらく姉は肉親の愛情を私に抱いているに過ぎない」

「そもそも、告白して結ばれたところで、社会的には認められない関係だぞ」

 

私はこんなふうに、毎日自問していましたね。

そして、それ以上に、告白することで、姉との関係性が壊れてしまうことを非常に恐れていました。

 

告白することで、「私と姉の関係性を終わらせ、私の片思いも終わらせる」と、何度決意したことでしょう。

しかし、姉の幸せそうな表情を見るたびに、こう思い、踏みとどまったのです。

「姉をいきなり、困惑の渦のなかに、突き落とすわけにはいかない」と。

 

姉との関係性が壊れてしまうのが、怖かっただけかもしれません。

 

姉を本気で好きになったエピソード5.今も姉に片思い

落ち込む男性

 

結局、姉は最初の彼氏とは別れて、現在2番目の彼氏と現在交際中です。

最近の若い女性にしては、固い交際をしているようですが、私は姉への片思いをまだやめてはいません。

しかし、「姉に告白しても、なんにもならない」と分かっている以上、「これ以上、先に進もう」とも、思っていないのです。

 

「おたがい帰省のたびに、顔を合わせて、話をして、一緒になって笑う」

それぐらいの関係に、安住することを私は選びました。

 

私も大学に行き、就職をする間に何人か彼女をつくりましたが、みな姉の面影を追うがためにつくったようなもの。

今でも、私のなかの女性の価値基準は、「姉とどれだけ似ているか」ということです。

 

姉と結ばれる可能性に期待しない分、姉をアイドル化する方向に、私はシフトしたのだと思います。

きっと、姉への片思いは死ぬまで、心のなかから消え去ることはないでしょう。

そして、姉もそれに気づくことはないことでしょうね。

 

まとめ

「姉に片思いする」という経験は、なかなか普通の人はしないものだと思います。

しかし、相手が姉というだけで、普通の片思いとなんら状況は変わりません。

 

そして、決して告白できない(と私は思います)状況というのが、なおさら辛さを際立たせるものなのです。