47歳女性。
アパレル関係のパートタイムで、働いています。
一人旅に憧れている高校生の娘と、存在感のない夫の3人家族。
女性限定プランで、娘とコスパのいい旅行をするのが最近の趣味です。
一人っ子なので、家族旅行の旅費が安くすむメリットを満喫中。
見出し
一人っ子ママで苦労したこと1.学校の役員をやらされる
これは、一人っ子のお母さんに必ず付きまとう苦労ですね。
一人っ子のお母さんの「宿命」とも言えます。
それは、「兄弟がいない分、フットワークが軽い」と、思われてしまうことです。
その結果、いろいろな役員を頼まれることが多くなります。
分かりますよ。
私も逆の立場だったら、きっと同じように一人っ子のお母さんを選ぶと思います。
私はパートで仕事をしているのですが、フルタイムではないので、断る理由にはなりません。
しかし、「問答無用」というのが当たり前のように言ってくるのは、本当に嫌でした。
「引き受けてくれるよね」と。
その後のママ友との関係を考えると、バッサリと断ることもできません。
結果、娘が小学生のころは「広報委員」、「子ども会世話人」、「卒業委員」と、いろいろな役員を引き受けた私。
小学校一年生の入学式のあとで、役員決めがあったときのこと。
誰も立候補が出ずに、クラスが「シーン」と静まり返っていました。
そんなときに古くからの知り合いのママが、私に無茶ぶりをしてきたのです。
「Bさんなんか器用だし、広報委員とか向いてるんじゃない?」と。
このように言われた際、「一人っ子だとこうなるよな~」と思いましたね。
結局、その場の雰囲気に負けて、広報委員を引き受けるハメになります。
そして、娘が2年生になって、広報委員も終わり、「フリーになれる」と思った矢先のことです。
「ピンポン!」
玄関に出てみると、子ども会の世話人のMさんがいました。
その人を見た瞬間、悪い予感がした私。
案の定、Mさんからこう言われたのです。
「次の子ども会の世話人やってくれないかな? 私もできるだけバックアップするから」と。
子ども会の世話人はたいてい、高学年の保護者が引き受けることになっています。
しかし、「今回は、誰も引き受けてくれる人がいなくて困っている」とのことでした。
誰もいないとなったときにはやはり、「じゃあ、一人っ子のママにお願いしようか」という流れになるのです。
役員を引き受けると、その一年は時間も取られて大変でした。
しかし、学校に行く機会も多くなり、学校での子どもの様子も見ることができるメリットもあります。
娘が小学校に慣れるまでは、親としても不安だったので、その点では親子ともに安心できてよかったですね。
一人っ子ママで苦労したこと2.「あ~、一人っ子だからね!」が付いてくる
「一人っ子だから、子どもがわがままにならないように、気をつけて子育てをしよう」
私はいつもそう思っていました。
それなのに、娘になにか問題があると、「あ~、一人っ子だからね」と言われてしまうのです。
それがすごく辛かったですね。
まるで、「一人っ子」という言葉をわがままの代名詞のように使うのです。
2歳ごろ、ブランコが本当に大好きで、ずっと乗っていた娘。
いつもは、お友だちが待っていると譲るのですが、その日は機嫌が悪かったようで……。
「お友だちにかわろうね」と言っても、「いやだ~かわらない!」と言って、駄々をこねていました。
すると、次にブランコを待っていた見ず知らずのパパさんから、こう言われたのです。
「一人っ子だから、こんなわがままになるんだよ。もっと厳しくしつけないと」と。
休日だけ子育てを手伝っている、イクメンパパに言われたことがカチンときましたね。
2歳のころのイヤイヤ病は、別に一人っ子じゃなくても誰でもなることです。
もし私がそのときに下の子をおんぶして、ベビーカーにもう一人の子どもを乗せ、公園で遊んでいたとしましょう。
この場合、そのパパはうちの娘のわがままを許してくれたのでしょうか?
こどものしつけに関しては、兄弟がいても、一人っ子でも関係ないと思います。
なのに、周りはなにかと「一人っ子だから」という言葉をくっつけて怒ってくるのです。
親としては、いつも申し訳なく思っていました。
「兄弟を産んであげられず、寂しい思いをさせてごめんね」と。
だから、「できるだけ楽しく、伸び伸びと育てたい」と思うのです。
一方で、「この先娘が『一人っ子だからだよね~』と言われないように、厳しく育てなければ」という思いもあります。
この二つの思いが、いつも心のなかにある状態での子育ては、本当に苦労しました。
一人っ子ママで苦労したこと3.一対一の育児ストレスが半端じゃない
「育児ストレス」という言葉が使われるようになって、どれくらいになるでしょう。
「育児ストレス」とは、核家族化が進み、親子だけの閉ざされた空間での密室育児によって、母親が感じるストレスのことです。
一人っ子の子育ては、さらにその範囲が狭まった育児になります。
いつも親子が一対一で接しなくてはならないので、その育児ストレスは半端ではありません。
いったん子どもを叱ってしまうと、スイッチが入ってしまうのです。
結果、誰も止める人がいないので、ずっと叱りっぱなしに。
終いには、言わなくてもいいことまで言ってしまうのです。
「塾の費用は誰が払ってると思ってるの?」「そんな性格だから、友だちができないんじゃないの?」などと。
娘が中学生で反抗期のころには、このような言い合いが毎日のように続き、本当に苦労しました。
その苦労は、娘のほうも同じだったと思います。
なぜなら、兄弟がいれば、怒られる分量は半分で済むわけです。
兄弟に目がいって、「親が自分のことに気付かない」ということもあると思います。
しかし、一人っ子は親の注意や怒りを全部自分一人が受けるわけです。
つまり、逃げ道がないということ。
そんなときに、7人兄弟を育てあげた近所でも有名なベテランママに、こんなことを言われました。
「一人っ子の子育ては大変でしょう?」
7人を育てたお母さんにそんなふうに言われて、本当にびっくりしましたね。
「うちなんか3人目ぐらいから、お兄ちゃんお姉ちゃんが子育てを全部してくれたようなものだからね」
「私はほとんど、なにもしてないのよ」と。
「だから、親が全部ひとりで受け止めなくてはならない一人っ子の子育ては、逆に大変だと思う」とも言ってくれました。
それを聞いて、私は家に帰ってからは、涙が止まりませんでしたね。
兄弟がたくさんいても、一人っ子でも、子育てはみな大変なのです。
一人っ子のママさん! 決して一人ぼっちではありません。
その大変さを分かってくれる人は、必ずそばにいますよ。
まとめ
一人っ子のママとして苦労したエピソードは、今となっては笑って話せる思い出になっています。
ですが、「兄弟がいなくてごめんね」という気持ちは、今でも変わりません。
寂しい気持ちもあるだろうけれど、「一人っ子って、気楽でいいよ」と言ってくれる娘に、本当に感謝しています。