32歳、女性。結婚後は専業主婦。
友だちは私と同じ地味で、おとなしい人が多いだけに、ときどき派手で明るい子に会うと、まぶしく感じます。
他人に嫉妬することが少ないとは言えないが、私は私で幸せなことも充分わかっている。
趣味は読書。
わずらわしいことをなにも考えず、本の世界に没頭するのが好き。
見出し
友だちに嫉妬してしまったエピソード1.同じ時期に結婚した友だちの旦那さんがエリートだった
私と友だちのAちゃんは、大学の同級生です。
学生時代に私の友だちが、Aちゃんの高校の同級生だったことで、知り合いました。
だけど、学部は同じでも専攻が違ったため、あまり仲がいいほうではなかったんです。
しかし卒業後、大学のある土地に残った友だちが、意外に少なかったこともあって、私たちはときどき、一緒に遊ぶようになりました。
Aちゃんは私が普段仲よくしている友だちとは少しタイプが違っていて、明るく前向きな楽しい人です。
会うと元気になれて、私は彼女のことがとても好きでした。
そんなAちゃんが結婚したのは、私の3か月後。
私の結婚式では二次会の幹事までやってくれたので、私もAちゃんの結婚式には喜んで参加しました。
Aちゃんの旦那さんについて知ったのは、そのときがはじめてだったんです。
Aちゃんの普段の話しぶりから、「旦那さんはちょっぴり気弱で、頼りないところもあるけど、Aちゃんにはとても優しい人なんだろう」と感じていました。
ただ、「Aちゃんが仕事の愚痴を言うと、機嫌が悪くなる」とも聞いていた私。
そのため、「あまり女性の気持ちに、寄り添ってくれる人ではないのかなー?」なんて思っていたんです。
そうしたら、Aちゃんの旦那さんはなんと、銀行員。
地元では一番有名な銀行に新卒で入って、勤続7年目という人だということが分かりました。
銀行員ほどの激務なら、妻の愚痴の相手ができないことも頷けます。
いやらしい話ですが、銀行員といえば、それなりのお給料をもらっているはずですよね。
おまけに身元のしっかりした、人しかなれない職業でもあります。
旦那さんの人柄ばかり聞いていて、職業を気にしたことがなかった私は、それにすごく、驚いてしまいました。
私の夫も定職についていますし、同年代の平均より少し上程度の、年収はあるはずです。
だけど、銀行員は格が違います。
「旦那さんの職業なんて、別に気にすることでもない」と思っていました。
でも私は、「自分の夫がこの先、さほど昇給はしない」ということもわかっていて、将来に不安があります。
「Aちゃんがおそらくずっと、安定した生活をしていくのだろう」と考えると、それが羨ましくてたまらないんです。
友だちに嫉妬してしまったエピソード2.旦那さんと一度も喧嘩することなく仲良し
そんなAちゃん夫婦について、嫉妬してしまうことがもうひとつあります。
それは、二人が一度も喧嘩をしたことがないらしいということです。
結婚前、つき合いはじめてから一度も言い争いになってことがないというAちゃん夫婦。
それに比べて私たち夫婦ときたら、交際中からなにかと喧嘩ばかりしていました。
きっかけはささいなことでも、うまくおたがいの気持ちを通じ合わせることができず、大喧嘩に発展してしまうことばかりなんです。
Aちゃんの旦那さんがどんな性格の人なのかは、実際のところよくわかりません。
Aちゃんはとても穏やかで、どんなことでも笑顔で乗り越えていけるような、強さを持った人です。
「そういうところが夫婦の関係に影響しているのかな」とは、思います。
だけど私だって、幼いころからずっと「怒ったところをみたことがない」と言われてきましたし、ちょっとやそっとのことで、他人を感情的に怒ることはなかったはずなんです。
夫だってすごく優しくて穏やかな性格なのは、間違いありません。
「Aちゃん夫婦と私たち夫婦に、それほど大きな違いがあるとは思えないのに、どうして、Aちゃんたちだけがいつも幸せそうなんだろう」
そう考えると、Aちゃんの順調な家庭生活にも嫉妬してしまうんです。
友だちに嫉妬してしまったエピソード3.友だちが女の子を生んでファッションを楽しんでいる
Aちゃんが子どもを生んだのは、私より半年ほど先のことでした。
Aちゃんの赤ちゃんは女の子。
Aちゃんに似て、目がくりっくりの可愛い子です。
一方で私の赤ちゃんは男の子で、目元は夫似ですが、目の細さ小ささは私にそっくりです。
ぷくぷくとよく太って、買った洋服が、どんどん入らなくなっています。
実際に産んでみるまで、私は子どもが男の子だということには、なんの不満もありませんでした。
男の子はとくにママっこが多いといいますし、楽しみしかなかったんです。
もちろん出産後も、息子が可愛くてたまらないことに、変わりはありません。
だけど、Aちゃんのその赤ちゃんに会うときだけ、女の子の赤ちゃんが羨ましく感じてしまうんです。
それは、Aちゃんの子がいつも、とっても可愛い格好をしているから。
ふわふわのチュールスカートがついたロンパースや花柄のワンピース、大人っぽいオールインワンまで、女の子の服って本当に可愛いんです
生後半年を過ぎて、セパレートの服を着られるようになってからは、さらに服のバリエーションが増加。
Aちゃんの赤ちゃんが、いつも可愛くて可愛くて、たまらなくなりました。
息子の服を買いに行くときも、ついつい女の子の服にばかり目がいってしまう私。
性格的に私は「女の子を育てるのは、苦労しそう」だと思っています。
諸事情から子どもはひとりだけと決めているので、そういう意味でも男の子で良かったはずなんです。
だけど、Aちゃんが子どものファッションを思いっきり、楽しんでいる様子をみると、「同じ学年の子どもなのに、Aちゃんだけずるい」と嫉妬心を持ってしまいます。
まとめ
隣の芝生は青いとはいいますが、自分と状況が近い友だちに対しては、どうしても嫉妬ばかりしてしまいます。
結局は自分の言動が、私の今の状態を生んでいるということは、わかっているんですけどね。