32歳、女性。結婚後は専業主婦。
よほどのことがない限り、家族以外には怒らない性質。
しかし、大人になるにつれて、許容範囲は狭くなってきた。
「これが老化なのか……」と、少々落ち込んでいる。
趣味は読書。
イライラしても本を読んでいれば、冷静になれることが多い。
「何様のつもり?」と思ったエピソード1.お客さんに手伝いを頼まれたが、失敗すると罵倒された
独身のころ、とある公共施設で働いていたことがあります。
かなり大きな施設で、たくさんの市民が利用者として、やってくるところでした。
私の主な仕事は利用者の対応で、利用者の相談に乗ったり、ちょっとした手助けをする役回りだったんです。
施設内にはPCとコピー機があり、利用者は申請さえすれば、それを自由に使うことができます。
ただ、公共施設でわざわざPCを使う人というのは、ほとんどが自宅にPCを持っていない人なんです。
そこで、PCの使い方をイチイチ説明する羽目になることがあります。
公共施設の利用者サポートをしているのなら、それも「仕事のうち」と思われるかもしれません。
しかし、私は資格もちで、仕事は専門職。
決して、PCの操作方法の案内が仕事ではないんです。
施設側としても、PCはあくまでネットにつないで情報を検索するために、おいているだけ。
利用申請するためには、前提条件として、「PCの基本的な使い方を知っていること」を挙げています。
つまり、PCの操作を説明してあげているのは、職員の親切心なのです。
別の仕事があれば、そちらを優先させないといけません。
ところがある日、30代くらいの男性が、私にとあるサイトの1ページをコピー機で印刷してほしいと言ってきました。
たまたま手が空いていた私は、簡単に使い方を説明しに行ったんです。
男性がコピーしたがっていたのは、googleマップのとある地域でした。
それを男性が持っていた本と同じ大きさに拡大して、印刷したいのだと言うんです。
そこで私は、拡大コピーのやり方とプレビューの確認方法を説明しました。
「拡大率を指定して、本と同じくらいになるように、調整してください」と話したんです。
コピー可能な紙のなかで、一番大きなA3の紙も渡しました。
男性は、「これくらいかな? これくらいで、この本の大きさになる?」と確認してきましたが、さすがに私にも、正確なところはわかりません。
男性に「ご自分で、十分に確認なさってから、コピーしてくださいね」と伝えて、その場を去りました。
別の利用者から、本来の業務に関わる相談があったからです。
ところが数分後、怒り狂った顔で先ほどの男性が、私のいるカウンターまでやってきました。
すると、突然「おまえの言ったとおりにやったら、大きさが合わねえじゃねえか!!!」と怒鳴ってきたんです。
私は驚きましたが、とりあえず男性が座っていた席まで行き、印刷したものを見せてもらいました。
すると、たしかに地図は印刷できていましたが、どうやら用紙サイズと拡大率を間違えたらしく、紙は大きいのに地図は小さすぎたようなんです。
男性は「おまえはこうやれって言ったよなあ?!」と、ドスの効いた声を出しています。
男性にそんな風に怒られたら、怖いですよね。
「私も、言ったことがまちがっていたのか?」と、手が震えてきてしまいました。
だけど、「私はできる限りの説明はした」という自信もあったんです。
そこで男性へ「プレビューは確認されましたか? なんどかお話したと思うんですが」と説明。
そしたら、男性は「はあ?! おまえはそんなこと、言ってなかっただろうが!」とまた大きな声。
それで私は、相手がただのクレーマーだと判断。まともに相手をするのをやめました。
「おまえは頭がおかしい」だの「税金で食ってるくせに、えらそうに」だのと言ってた男性。
しかし、すべてに「すみませんでした」としか、返さないようにしたんです。
ヒートアップした男性は、返金がどうのこうのと言ってきたので、念のため上の人に事情を説明しました。
しかしやはり、「返金はなし」とのことだったので、男性にもそのように説明。
もめましたが、男性は悪態をつきながら、帰っていきました。
職員に対して、提供している以上のサービスを求めておきながら、自分の確認ミスで、思いどおりにいかないとクレーム。
高齢の男性にはとくにそういった男性は多いのですが、対応するたびに「おまえは何様なのか!!!」と怒りの感情を抱きます。
「何様のつもり?」と思ったエピソード2.共働きなのに一切家事をしない父
私の父は、「昔ながらの九州男児……」といえば聞こえはいいのですが、ただの亭主関白です。
家のことは、家事も子育ても母の仕事だと考えています。
私も幼いころは、休日でも仕事の電話がかかってくる、父のことを「カッコイイな」と思っていました。
だけど、ひとり暮らしをはじめ仕事をしながら、家事をするたいへんさを知ってからは、父の行動には疑問が浮かぶように。
だって、パートとはいえ母だって、ずっと仕事に出ていたんです。
お風呂に入るのが一番遅いのは母なのに、朝最初に起きていたのも母でした。
それでも、夜勤のある仕事をしていた父が、忙しくて家事を手伝えないというのならまだわかります。
でも父は、私が社会人になったころにリストラされてしまい、その後は仕事を増やした母と、同程度の労働時間だったはずなんです。
それでも私は、父が家事をするところをまったく見たことがありませんでした。
家を出て長いので、実家のことに私が口を出すことはありません。
ただ、母が手を怪我してしまったとき、一度だけ父へ「お母さん手が痛いみたいだから、食器洗いくらいはしてあげたほうが、いいんじゃないの?」と言ってみたことがあるんです。
しかし父の答えは「お父さんは疲れてるし。お母さんができるから大丈夫やろ」と、いう呆れたもの。
「お母さんだって同じくらい働いているのに、疲れてるからってなにもしないっていったい何様だよ?!」と、はじめて父に対して、強い怒りを感じました。
まとめ
他人に「何様?!」と思わせるくらい傍若無人なふるまいができる人というのは、ある意味幸せなのかもしれません。
そういう人には、いくら怒ってみたところで、ムダだということなのでしょうね。