「お酒を飲まない人」だと紹介されたのに、実はお酒もたばこもやる夫をあてがわれた、50代前半の主婦。
数々の問題を起こして暴れる夫に、嫌気がさして別居中。
お酒の怖さ、深刻さを身に染みて感じています。
夫が、なにかに依存しなければ、生きられない体質であったことを理解し、現在に至る。
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酒癖と不貞がある夫に苦労したエピソード1.お酒が好きな夫
夫はお酒が好きです。
「夫にする人はお酒を飲まない人」と決めていたにも関わらず、お酒を飲む人を選んでしまった私。
その選択が、それからの人生を大きく左右しました。
お酒を飲んでも、周囲に迷惑をかけることがなければ構いません。
私の父はお酒は飲みましたが、静かに酔うタイプで、人に手をあげたり物を投げたりはしませんでした。
しかし、夫は飲むと気持ちが大きくなってしまう性格。
お酒を飲まないときの大人しさはどこに行ってしまうのか、まったくの別人になってしまうのです。
酒癖と不貞がある夫に苦労したエピソード2.裸で大暴れ
新婚のころは、お酒を飲んで暴れる人の姿をそれまで見たことがなかったので、心の底から恐怖を覚えました。
友人たちと集まって飲むときは理性がありましたが、ストレスが溜まって飲むときは、手に負えないことも。
当時、教会に通っていた私たち家族に、教会長夫妻が家に訪問されました。
そのときに語られた言葉にひどく怒りを感じた夫は、その晩どこかで飲んできて、家に戻ると、裸になって大暴れ。
ベランダの窓を開けて、玄関も開けて、真っ裸になって、行ったりきたりを繰り返したのです。
トイレにこもって汚物を吐き、トイレ全体がひどく汚されました。
そのころ、膀胱炎を患っていて、トイレにしょっちゅう行きたかった私。
ですが、夫がこもっていて暴言を吐いていますから、入れません。
我慢の限界がきて、仕方がなく、ベランダの隅っこで用を足しました。
人が見たら、狂人のような姿です。
恐ろしさでぶるぶる震えて、子どもを抱えながら、夫が静かになるのを待ちました。
そして静かになったころ玄関を閉め、ベランダを閉めようとしたら、夫がベランダで裸のまま寝ていたのです。
「風邪を引くかもしれない」と思いましたが、あえてそのままにしておきました。
途中寒さを感じた夫は、起きあがって部屋に入り、そのまま就寝。
その次の日、トイレを大掃除している私を見ても、なんの言葉もなく、なにもなかったかのように出勤していったのです。
酒癖と不貞がある夫に苦労したエピソード3.迷惑な花札遊び
新婚当時、周囲には同じころに結婚した人たちの家族が住んでいて、男性たちは仲よく、花札をして遊びました。
しかし、これがまた、人の生活に侵入するものになっていったのです。
妊娠中の私は、この花札のせいで、かなりのストレスを受けました。
遊んでいる当人たちは楽しいのでしょうが、それが何時間も続くと、家にいる人には迷惑でしかありません。
私の家でやるときが多く、ある日も男性たちはやってきて、夜になっても帰る気配が皆無。
そのとき私はお腹を壊していて、これまたトイレに行きたいのに、なんとトイレの前でずっと遊んでいるのです。
腹痛が極限に達していても、男性たちの前を通って、下痢特有の音を聞かれたくなかった私。
なので、我慢できるところまで、我慢しました。
しかし、それは我慢できるものではなかったのです。
午前四時、眠ることさえできなかった私は、男性たちの前を通ってトイレにこもりました。
案の定、ものすごい音がして、なかなか止まりませんでしたね。
男性たちはその音を聞いて、「これはまずい」と思ったのか、帰って行きました。
夫は私に謝罪の言葉など、当然なかったです。
酒癖と不貞がある夫に苦労したエピソード4.午前一時の喧嘩
小さなエピソードもたくさんあります。
トイレと間違えて洗濯機のあるところに行き、洗剤が入っている入れ物に小便をしたり、買ったばかりの新しい綿布団にも小便をしました。
とにかく嫌でしたが、そのくらいはまだ許容範囲だった私。
しかし、お酒にまつわることがあまりにも多すぎて、我慢に我慢を重ねていたので、限界がきてしまったのです。
ある日のこと、夫がいつまで経っても、帰ってきませんでした。
その理由を聞いていなかった私は、午前一時ごろ、胸騒ぎがして夫を探しに、夜の街に出かけることに。
すると、大きな通りの横断歩道で、信号待ちをしていた私の向こう側に、女性と一緒にいる夫を見つけたのです。
横断歩道の真んなかで、夫に話しかけましたが、酔っていて話になりません。
一緒にいた女性は、あとで聞いてみると、カラオケで働く店員さんだったようで……。
足もとのおぼつかない夫を、「家に送り届ける途中だった」と言うのです。
しかし、その説明を聞くまでは、夫の不貞を疑うのが、妻としては当然のことだと思います。
その女性に罵声を浴びせ、ひどく怒った私に、夫は「それは違う」と言うのです。
女性も、必死に謝っていました。
横断歩道の真んなかでしたから、信号が青になると車が走ります。
猛スピードで走る車もあり、運が悪ければひかれるところでした。
その後、怒りが頂点に達してしまった私は、女性に対しても夫に対しても、いつまでも罵声を浴びせ続けたのです。
その後、当時隣に住んでいた、夫のお姉さん夫婦に電話。
午前二時ごろになっていましたが、急きょきてもらうことに。
夫の話を聞くと、仕事をしたのに、その報酬をもらえなかったそうで……。
待ち合わせの場所だったカラオケに依頼者があらわれず、頭にきた夫は、店員さんも巻き込んで、歌を歌っていたと言うのです。
お姉さんの前では、神妙な顔で話す夫。
このときも私に「心配をかけた」とか、詫びる言葉はありませんでした。
酒癖と不貞がある夫に苦労したエピソード5.たび重なる横行
仕事のストレスが大きくなっていた夫は、その矛先を私に向けはじめました。
お酒を飲んで酔うと、私に喧嘩をふきかけてきたのです。
コップを私に投げたのですが、それをよけた私の先には、布団のなかに入っている幼い子どもたちが。
案の定、夫の投げたコップはそこで大きく割れたのです。
驚いた子どもたちは大泣きしました。
その布団も、その日に買った新しいもの。
子どもが傷ついてしまうかもしれない状態だったのに、なんの謝罪もない夫は、そのまま部屋に行ったのです。
また、ある日はどこかの店に行って、なにやらそのお店の方たちに、暴言を40分もの間、浴びせ続けたとのこと。
頭にきた店主の通報で、パトカーに乗せられた夫は、現行犯逮捕されました。
理由を聞くと、夫はこう言います。
「その店主が、周囲の人たちによくないことをするから、自分が代表で言いに行ったら、喧嘩になってしまった」と。
逮捕されたにもかかわらず、決して自分の過ちは認めない夫。
結局、示談で終わり、罰金を払うことになって、放免されました。
まとめ
お酒を飲んでは暴れる夫に嫌気がさして、子どもへの影響も考え、別居したその日は、心底安心して眠ることができました。
子どもも、「暴れるお父さんを見なくて済むようになったので、ほっとした」と、言っていましたね。
「アルコール依存症ではないか」と心配して、病院を受診した夫は、薬を飲みはじめました。
しかし、体重が減り、生きる希望がなくなってしまうことを恐れ、再び飲みはじめた夫。
この先も、お酒を飲むならば、このまま別居を続けるのみです。
夫より、私と子どもたちの精神状態を優先して、生きていきます。