54歳、男性、会社員。
一人っ子の息子の結婚を機に、我が家が賑やかに。
以前から、「娘がお欲しい」と思っていたことが、違う形で実現されました。
仕事一筋できた人生ですが、少し時間も自由になれた今は、家族との時間がなにより大切です。
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可愛い嫁に、ついやってしまうこと1.自分の息子を叱ってしまう
私には、実の娘がいませんでした。
なので、息子が彼女を連れてきて、「結婚したい」と言われたときには、まったく反対や意見を言うこともなく、大賛成した私。
私の妻は、「少し様子を見てからにしたほうがいいんじゃないか」と言っていました。
ですが、本人たちがその気になっているので、すぐに許すことにしたのです。
そんな経緯もあって、3ヶ月後には挙式。
当初、息子夫婦の資金不足から、我が家での二世帯同居がはじまりました。
とくに、生活のルールを設けたわけではないのです。
ですが、「なるべく干渉し合わないで、生活して行こう」という気構えでおりました。
息子の嫁とは、食事を一緒に取るときぐらいが、唯一の接点。
しかし、それでも息子夫婦の様子は嫌でも目に入ってきますし、「気にならない」と言ったら嘘になります。
あるとき、嫁に対して横柄な態度をとりはじめた息子。
「おそらく、なにかの原因で、喧嘩でもしているのだろう」と思っていました。
ですが、嫁は私たちへの気遣いからか、息子に対して話しかけたり、愛想を使っているのがはっきりと分かるのです。
そんなことが数日続いたある日、私は見るに見かねて、息子を叱りつけてしまいました。
嫁というよりも、「自分の娘が辛そうにしている」と錯覚してしまったのです。
可愛い嫁に、ついやってしまうこと2.嫁にばかり小遣いをあげる
息子夫婦が結婚したころは共働きで、嫁も結婚前の職場にフルで働いていました。
ですが、すぐに子どもができたようで、数ヶ月後には産休に。
今までと違い、家にいることがほとんどになり、私たちへの夫婦との接点も増え、おたがいの話などもよくするようになりました。
身重な体を賭して、家のこともよくやってくれるし、私たちへの気遣いも十分すぎるほど。
本当にうちの息子には、できすぎた嫁だと、つくづく思います。
それでも息子の嫁なので、つい数ヶ月前までは他人だったため、自分の子どものようには、なかなか接することはできません。
「もしうちに娘がいたら、こんな感じだったのだろうか」
そんなふうにいつも考えながら、「娘のように接しよう」とも思い、日々過ごしておりました。
嫁も産休に入り、収入も少なくなり、息子もまだ若いので、大した稼ぎではありません。
息子には、おたがいの生活は自立するように言ってありますので、生活費の援助などはしたことがなかったです。
しかし、嫁の頑張っている姿を見るにつれて、娘のように接したくて、つい小遣いをあげてしまう私。
それも、私の妻にはもちろん内緒ですし、「息子にも言うな」と言ってあります。
また、買い物に行ったりすると嫁の欲しそうなものを、「黙っていなさい」と言って、買ってあげたりもするのです。
「もし娘がいたら、こんな感じだろうな」と思いながら、一人で満足しています。
可愛い嫁に、ついやってしまうこと3.自分の妻より、嫁を褒める
お腹もかなり大きくなり、自分の体を動かすだけでも、大変な時期に入った息子の嫁。
にもかかわらず、うちのことをよくやってくれています。
二世帯同居といっても、最初から二世帯住宅として建てたわけではありません。
ですので、リビングダイニング、風呂、洗面、トイレは言うまでもなく、共用です。
おのずと風呂掃除やトイレ掃除、それに食事の支度など、暗黙の了解ですし、協力しながらやらなければなりません。
ですが、これもまた、嫁が身重な体なのによくやってくれるのです。
もちろん、私の妻も普通にやっているのですが、どうひいき目に見ても、妻のほうが動いていません。
それとなく、妻には言っています。
しかし、気づいているのか、気づかないふりをしているのか、微妙な感じでなかなか変化がありません。
食事の支度なんかも、嫁が積極的に料理をするので、食卓に並ぶ料理はいつの間にか、嫁の料理がほとんどという有様。
しかも、私が毎晩晩酌をするのを知っていますので、ご飯のおかずにプラスして、必ずおつまみ的なものをふた品くらい出してくれます。
それまで、食事のときなどは、テレビを見ながら黙々と食べて、飲んでいた私。
しかし、今では一口食べることに、息子の嫁に言葉をかけるようになりました。
「これは旨い」だとか、「これはどうやってつくったの?」などと。
妻の不機嫌な様子など、知るよしもありません。
あるとき息子に言われたのは、「嫁を褒めてくれるのもいいけど、すこしは母さんの気にもなれよ」でした。
娘のような嫁を、ついつい褒め過ぎてしまいましたね。
可愛い嫁に、ついやってしまうこと4.孫のためになんでもする
いよいよ嫁のお産が近づき、私のほうがいても立ってもいられなくて、日増しにソワソワしてきます。
検診で、男の子ということがわかっていた私。
なので、出かけるたびに男の子用の服やおもちゃなど、お店をのぞいては買ってきてしまうのです。
この大事な時期に、仕事が忙しくなり、「嫁の出産にも、立ち会えそうもない」と言う息子。
たしかに今は病院の設備も整っていますし、なにかあれば携帯電話で連絡が取れるので、心配することはありません。
しかし、それでも「娘の出産」気分になっている私には、理解ができませんでした。
私が息子の出産のときには、時代も時代でしたが、一晩泊まり込んだものです。
出産経験者である私の妻は、「騒ぐことではない」と言いたげに、のんびりしています。
無事に初孫が生まれ、数日で退院し、我が家に戻ってきました。
「目のなかに入れても痛くない」とは、まさしくこのこと。
この孫を産んでくれた嫁のことがさらに可愛くなり、娘同様、なんでもしてあげたい気持ちになりましたね。
毎日孫と過ごす時間がなによりで、嫁もまだ産休中。
なので、一緒に買い物に行くと、嫁が孫のために欲しがっているものは、必ずと言っていいほど買ってしまいます。
「生活はおたがいに自立だ」などと息子に言っておきながら、知らず知らずに援助している私。
それもこれも、嫁が娘のように可愛くて仕方ないからです。
まとめ
こんな感じで、息子が彼女を紹介すると連れてきてから、一年少しで、私の生活が一変しました。
仕事命だった私に、娘のような嫁と目のなかに入れても痛くない孫の二人が、家族にきて以来、毎日が楽しくて仕方ありません。
それもこれも、息子にいい嫁がきてくれたことがなによりのことで、これからも嫁ではありますが、我が家の娘として大事にしたいです。