発達障害で働けなかった私が、働くためにした5つのこと

仕事

34歳女性。社会人になって数年後の27歳の時に広汎性発達障害とADHDの診断を受ける。27歳~30歳の4年間で6回転職。その間に通算1年の無職期間あり。今は障碍者雇用枠で働きながら、大阪のマンションで一人暮らし。安月収なので生活費は毎月カツカツ。

 

 

発達障害で働けなかった私が、働くためにしたこと1.苦手なことシートをつくる

木目のシート

 

私は社会人になってから、6年間で6回転職しました。

4回目の転職までは発達障害であることは隠していました。

しかし、もの忘れや伝達ミスが多く、辞めさせられる形で、もしくは、申し訳なくて、自ら辞める形で、仕事を辞めて、職を転々と。

 

障害があることを隠そうとして無理をしてしまったこと、健常者ではありえないし、理解もされないようなミスを連発したことを反省。

次の転職先では障害持ちであることをオープンにすることにして、障碍者枠での就職を目指しました。

そして、カウンセラーやハローワークの方と相談し、自分の特徴を会社側に理解してもらうために、自分ができることと、できないことを箇条書きにしてまとめたシートをつくることにしました。

 

自分が今までしたミスや褒められたことを思い出しながら、かなり時間をかけて20行ほどのシートを作りました。

それを持って何社も面接を受け、やっと受け入れてくれる会社を見つけました。

 

発達障害で働けなかった私が、働くためにしたこと2.自分を客観的に理解する

チェック項目

 

前述した苦手なことシートをつくるために、自分を客観的に理解する必要がありました。

発達障害、とくに自閉傾向にある障害者は、自分を客観視するのが苦手なのです。

私も自分を客観視するのが苦手でした。

 

学生時代にやったアルバイトでも、社会人になってから職場でも、ミスをして上司などから怒られるのですが、私はなぜ怒られているのか理解できていませんでした。

自分を客観視できていないと、自分が今置かれている状況を理解できないので、自分の言動と、相手が怒っている理由の因果関係がわからなかったりするものなのです。

 

シートをつくるために、自分の今までしたミスを詳細に思い出して、ひとつひとつ失敗した理由を考えて、自分が苦手とすることを絞りだしました。

これは、わけもわからず怒られた記憶を思い起こす作業だったので、とても辛いものでした。

 

発達障害で働けなかった私が、働くためにしたこと3.話し方教室に通う

学校の教室

 

4回目の仕事で伝達ミスが多く、人間関係でも悩みました。

幼稚園児だったころからです。

それらで悩んだ原因は、私が相手の言いたいことや、聞きたいことを理解しておらず、しかも理解していないという自覚がないために、話が噛み合わないからでした。

 

そこで、コミュニケーション能力を上げるために、少しお金はかかりますが、話し方教室に通うことに。

話し方教室の大半は、人前でのスピーチの練習や、あがり症の克服などをメインにしているので、1対1の対話をメインに教えてもらえる教室を探すのは少し大変でした。

 

話し方教室では、相手が言いたいことを正確にとらえる方法や、自分の言いたいことを的確に伝えるやり方を習いました。

先生によると、会話が続かなかったり噛み合わなかったりする主な原因は、話し相手に興味をもっていないからということです。

なるほどたしかに、それまでの私は相手にほとんど興味をもっていませんでした。

 

話し方教室には半年間通い、集団授業や個人授業を受けました。

通って3~4か月経つころには、大学時代からの友人に「話が通じるようになった」と言われるまでに成長していました。

 

友人に褒められたのはとても嬉しかったです。

そのあとに就職した会社では、とても自閉傾向にあるとは思えないと言われるほど、報告・連絡・相談ができるようになりました。

高い授業料を払った甲斐がありました。

 

 

発達障害で働けなかった私が、働くためにしたこと4.キャリアカウンセラーに相談する

相談をしている女性社員

 

主治医から発達障害にもくわしいキャリアカウンセラーを紹介されました。

当時はキャリアカウンセラーを知らなかったのですが、適職を見つけてくれるかもということで、喜んでカウンセリングを受けてみることにしました。

 

たった3回のカウンセリングで、カウンセラーの方は私の特徴を的確にとらえてくれました。

2回目のカウンセリングで、私にはCADオペレーターが合うのではとアドバイスをされ、仕事内容をくわしく聞いてみると、たしかに私に合いそうだと思いました。

 

なので私は、CADオペレーターの職業訓練校に通うことに決めました。

授業を受けてみると、本当に私が興味をもてて、しかも特技にできそうなものでありました。

実際、訓練校の先生から、のみ込みが早いとよく褒められました。

 

発達障害で働けなかった私が、働くためにしたこと5.活動は最小限にとどめる

資料作成

 

4回目の仕事を辞めさせられて、5回目の仕事に就く間に、二次障害のウツと診断。

ADHDであるために、ただでさえ忘れっぽいのに、ウツで頭が働かないので、さらに忘れっぽくなりました。

しかもウツであるために体は思うように動かないし、なにもやる気が起きませんでした。

 

そして、有りえないミスを連発し、さらに自分のことが嫌になりウツが強くなり…の悪循環。

そんな調子なので、職業訓練の授業を受けるだけで、もうヘトヘトで、帰宅してからは一人暮らしなのに家事ができませんでした。

 

主治医に「無理をしたり焦ると余計ウツ傾向が強くなる」と忠告されていたので、授業のある日は授業だけに専念し、家事は休日にやるだけにしました。

休日は平日の疲れをとるのと体力温存のために、家事以外はしないでいました。

それが良かったのか、今現在鬱はかなり軽減されており、ある程度活動的になれています。