29歳女性、専業主婦。結婚を機に退職し、入籍して2ヶ月でうつ病を発症・入院経験あり。現在は薬の服用で落ち着きを取り戻したものの、退院した今でも一人でいる時間が多い分、再発を防ぐために日々方法を模索中。
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うつ病で「助けて」という気持ちになった時の対処法1.とにかく外に出るように努力する
うつ病になった場合、どうしても家に引きこもり、誰かと関わりともつことが少なくなります。
また、女性の場合、化粧をしたり、おしゃれを楽しもうという気持ちもなくなります。
さらに「外出しよう」という意識はなくなります。
私の場合、29歳のときに「うつ病」と診断され、2週間ほど入院しておりました。
個室(トイレ付き)を準備されており、毎日なにもしなくても食事を持ってきてくれる、そして体調診断や体を拭いてくれる。
その8畳という空間にいても、なにの不便もなく生活できていました。
外の世界は窓から見える病院の駐車場だけでした。
それでもなにも不満はなかったのです。
ただ、どこかで「いまの自分は自分じゃない」と思う瞬間があり、少し症状が軽い日に「思い切って病室から出てみよう」と思いました。
そこには看護師さんや、点滴を持って移動している患者さん、いろいろな人や会話、音が溢れていました。
最初は人と会うことが怖く、ずっと下を向いていたのですが、数日間続けると目や耳からの情報を集めようとすることができました。
退院してからも、「またうつ病になりそうで怖い」と少しでも思ったら、電車で近くの神社にお参りに行くようにしています。
必ず1人で行き、空を見上げてみたり、神社になにをするわけでもなく、1時間ほどぼーっと座っていることもあります。
「こもっていてはいけない」という感覚を取り戻そうと、無意識にしていたのかもしれません。
誰と話すわけでもない。
けれど「辛い、しんどい」という気持ちから一瞬だけでも逃げて助ける方法として、「外出」という方法を取っていました。
うつ病で「助けて」という気持ちになった時の対処法2.少しでもいいからなにかをし続ける
うつ病になると、「なにがしたいのか、なにをしていいのかわからない」という状態におちいります。
以前興味のあったことでも、無関心になってしまうのです。
私は「うつ病」と診断されてから、お腹がすいてもなにを食べていいのかわからない。
そして時間があってもなにをしたいのか、すればいいのか、わからない状況が続きました。
そんなとき、母親が幼児用の「ぬりえ」を持ってきてくれました。
ぬりえなんて子どもじみている、と思いしばらく放置していたのですが、ある日、色鉛筆を手に取り1部分塗ってみました。
急に「する仕事を与えてもらえた」と感じたのです。
最終的に30分かけて1ページ塗り終えました。
それからは、今の気持ちを「うまく表現できない」「なにをしたらいいのかわからない」そういう気持ちになったとき、その場から動かなくてもいい、 無理矢理でもいいから、ぬりえをする作業をおこないました。
塗り終わった瞬間は、忘れかけていた「満足感」を得ることができました。
自分の気持ちや感覚を表現できたと感じたからです。
うつ病で「助けて」という気持ちになった時の対処法3.テレビを見る
感情がなくなる「うつ病」は、笑う・怒るという作業はとても大変なことです。
普段、なにげなく感じてる感覚を取り戻すこと、そして表現することが非常にエネルギーのいる作業になってしまうのです。
なかでも一番大変だったことは「笑う」ということです。
入院中、家族からは「あんなにいつもふざけて、笑っていた子がこんなに無表情になるなんて」となんども言われました。
それほど無表情になってしまうのです。
「笑う」という感覚を取り戻すために、一番簡単な方法は「テレビを見る」ということでした。
バラエティやニュース番組、なんでもいいので病室ではテレビをつけている状態にしていました。
お笑い番組、コメンテーターの一言など、耳から入ってくる「音」から『面白い』と思った瞬間、笑ってみる努力をしました。
一人でいると自分のことを責める時間が増えてしまいます。
その意識から逃げることを、していたのかもしれません。
1回笑うと、2回目、3回目から少しずつ自然に笑っていく回数が増えたことを覚えています。
家族もその姿を見て「あ!笑った!」と驚き、本当にうれしそうな顔をしていました。
今思うと、人は笑わなくなるとこんなにも周りが心配するんだ、と改めて感じています。
うつ病で「助けて」という気持ちになった時の対処法4.知らない人に話す
うつ病になった理由を「誰にも相談できない」や「誰かに相談しても笑われる」と思い込んでしまい、考えれば考えるほど自分を責める時間が多くなります。
私の場合、「死にたい」と思うことが診断される前から非常に多かったのを覚えています。
本当は誰かに助けてもらいたいのですが、誰に言えばいいのかわからないのです。
入院していたのは、田舎の実家のため、「うつ病で入院したなんてわかったら地域の笑い者になる」ということを恐れており、親戚にも友達にも誰にも言っていませんでした。
そのとき、はじめて頼ったのは、電話占いサービスでした。
占いを信じているわけではありません。
ただ、誰か知らない人に聞いて欲しいだけだったのです。
自分の言葉で説明していると、だんだんと自分の頭の中でも「どうしてこうなったのか」ということが明らかになってきます。
また、見ず知らずの人なので、自分の気持ちに正直に「辛い」という言葉を、誰に気を遣うこともせず、発信することができました。
電話を切ったあとは「言えなかったことが言えた」、「聞いてもらえた」、「助けてもらえた」という安心感が強く残り、心が軽くなったことを覚えています。
占いというよりは、カウンセリングの一環として利用していました。
まとめ
うつ病の怖いところは、「なにをすればいいのかわからない」、「人と接することが怖い」という意識にとらわれる状態になることです。
「なにかをしなければならない、早く元気にならなければいけない」と思うと苦痛になります。
今自分ができる範囲で、無理をせず「なにか」に助けを求める方法探しをしてみてはいかがでしょうか。