うつ病の時に周りの人に受けた苦しい偏見4つ

うつ病患者

 39歳男性。23歳で営業関係の業種に就職、平成22年に仕事上のストレスからうつ病にり患。その後5年間通院しながら職を続けるも平成27年に入院するに至り離職。現在は再就職し、通院と服薬治療を行いながらNPO法人にて経理事務職を行っている。

 

 

うつ病のときに周りの人に受けた苦しい偏見1.危ない人と思われてしまう

相談しあっている人

 

うつ病になって危ない人、具体的には急に暴れだす人と思われるようになりました。

まず顕著だったのはすこし身近な人(友人・親戚)からでした。

これらの人は「急に暴れるかもしれないから近づかないようにしよう」という目で見られるようになりました。

 

友人はあからさまに交際をなくして、以前は食事などに誘ってくれた友人も、たちどころにいなくなってしまいました。

親戚も同様で、親戚の付き合い(新年会などの集まりなど)に呼ばれなくなってしまいました。

「これまでの付き合いは表面上のものだったのか」と思ってしまいました。

 

子どもの学校関係でも、学校関係の行事(運動会、キャンプなど)に頑張って出席したにもかかわらず、ほかの保護者が、自分の子どもを私の近くに近寄らせない対応を取られるようになりました。

行事自体に参加するな、という態度をとる、もしくは陰口を言う保護者もいます。

 

その結果、私の子ども自身、私が行事にくることをよく思わなくなっているようです(直接言いはしませんが態度でなんとなく感じてしまいます)。

うつ病者は子どもの成長を見守ることもできないのでしょうか。

 

実際はうつの発作が出たときは、動く気力もなくなってしまいます。

座っていることもつらく、ベッドに横になっていることさえ、いやになるほど、ただただ動けなくなってしまうだけなので、危険なことはなにもないと思うのですが。

 

うつ病のときに周りの人に受けた苦しい偏見2.優しくしないといけないと思われてしまう

伝言ゲーム

 

うつ病になって人から過剰に優しくされるようになってしまいました。

身近な人(妻・子ども)からは過剰に「大変なのだから、優しくしなければ」という接し方をされるようになりました。

ある意味ありがたいのですが、過剰にされると、「自分は人から過剰に優しくされなければ生きていけないのか」と思ってしまうのです。

 

両親からは頻繁に電話がきて、その都度「頑張らなくてもいい」などの話をされます(以前は両親とも厳しい親でした)。

食料品などの仕送り、現金が送られてくるなど、過剰に私を支援してきます。

 

小さな子どものように扱われているような気がしてとても嫌です。

私も子どもを持つ親なので気持ちはわかります。

実際に母からは「うつになるような育て方をした気がして申し訳ないから、なんでも助けてあげられることはしてあげるよ」とまで言われたことがあります。

 

しかし、その優しさが、この病気が世間的にとてもひどいものだと客観的に言っているようなもので、つらいのです(現在はそのことを伝え過剰に優しくされることはなくなりました)。

実際は身近な人にはふつうに接してほしいです。

ふつうに笑って接してくれればそれで十分だと思っています。

 

 

うつ病のときに周りの人に受けた苦しい3.ただ怠けているのではないかと思われてしまう

疑問をいただいている人間

 

私は現在仕事(週5日、1日7時間労働)をおこなっているのですが、同時に闘病生活も送っています。

そのため、月に1回精神科に通院しなければならないのですが、精神科の通院は総じて待ち時間が長いのです(半日がかりは、ざらな病院が多いです)。

 

そのため、通院時は1日休みをいただかなければいけないのですが、まわりは1年に休みを4・5日取るか取らないかの人たちばかりです。

そんななかで、休みを月に1回取る状況で、同僚からは「病気を言い訳にしてただ怠けているだけではないか」と陰口を言われ。

上司からは直接「怠けの部分もあるのではないか」とも言われたことがあります。

 

医師から処方される薬には、一度に処方できる上限のある薬もあり、基本的に受診しなければもらえないので、そういう意味でも定期受診が必要だとわかってほしいです。

また、仕事中に精神的体調不良が急に襲ってくるのも、うつ病の症状のひとつです。

このとき、私は作業を中断せざるを得なくなり、病院から出された頓服薬を飲み、じっと耐えることしかできなくなってしまいます。

 

しかし、このとき、まわりの人たちは私のことを「またサボっている」、「病気を理由に怠けている」といった目で見て。

なかにはそれを直接言ってくる人もおり、「そうではない」と伝える精神状態でもなく、ひたすら耐えるしかありません。

 

うつ病のときに周りの人に受けた苦しい4.常に監視していなければならないと思われてしまう

むむむっ

 

家族からはなくなりましたが、まわりの人からは病気について話すと、「入院していなければならないのではないか」とか、「家にいつも家族と一緒にいなければならないのではないか」と言われることがあります。

言いたいことはなんとなくわかります。

 

要するに私が「自傷」、最悪、自ら命を絶ってしまうのではないか、と思っているのだと思います。

なかには、あからさまに私に危ないもの(ハサミやカッターナイフなど)を渡さない人もいます。

それを親切だと思ってやっている節もある人もいます。

 

しかし、それは治療初期の方ならともかく、入院しておらず、きちんと通院・服薬をおこなっている人なら、ただの偏見だと思います。