うつ病の私が妊娠し出産した時の大変だったこと6つ

考える

30歳女性、地方公務員。配属先の上司がバリバリの独身キャリアウーマンで、配属当初から多くの仕事を任せさせたり仕事を入れられたりして、新婚旅行に行かせてもらえない状況にさせられるなど、間接的にいじめられる。その結果うつ病を発症し、休職に追い込まれる。現在は配置換えにより職場復帰。2歳男児の母。

 

 

うつ病の私が出産したとき大変だったこと1.素直によろこべない

泣く女性

 

ふつうならば、新しい生命を授かったことは素直にうれしいことで、周囲も祝福してくれることだと思います。

しかし、うつ病時には、それを明るくとらえることができませんでした。

 

これから育児という大変なことが待っている、死んだほうがましだ、と思っているのに、死んでしまったら自分の子どもも一緒に死んでしまうからそれができない。

などと、まるで新しい生命を足かせのように感じてしまうのです。

本当はうれしいはずの胎動も、かえってしっかり生きなくてはいけないというプレッシャーに感じてしまい、辛かったです。

 

さらに周囲からは、「親になるのだからしっかりしなさい」と言われ、その言葉がさらに重荷となり、生きていくことが余計に、辛くなったり苦しくなったりしました。

しまいには、どうして妊娠してしまったのだろうという後悔までするようになってしまいました。

 

うつ病の私が出産したとき大変だったこと2.十分に胎児に栄養を送れていないと思ってしまう

吐きそう

 

うつ病のときは食欲がわかず、まったく食べる気がおきません。

ましてつわりも重なったことで、少しも食べたくないと感じるだけでなく、食べてももどしてしまう状態がつづきました。

そのことで、胎児に全然栄養がいっていないのではないかとつねに不安でした

 

食べようと思ってもできない自分が悔しくて辛くなったり、頑張って食べたのにもどしてしまう自分が、情けなくなったりしました。

そのため、検診で医者にすこしでもなにか言われると、自分の不甲斐なさをせめてしまい、ただ泣きたくなってしまいました。

 

うつ病の私が出産したとき大変だったこと3.薬を服用できない

服用

 

抗うつ剤を処方されていたものの、胎児への影響をかんがえて、妊娠期間は服用をひかえていました。

抗うつ剤は長期にわたって服用しなければならず、実際、妊娠前は薬のおかげで気持ちがおさまったり、夜に寝ることができていました。

妊娠期間に薬をやめたことで、不安感がつねに襲ってきて、安眠することができなくなりました。

 

夫はいつも優しく言葉をかけてくれて、夜も早めに休ませてもらっていたのに、考えごとが止まらず目がさえてしまい、せっかく優しくしてくれているのに寝ることができなくて、申し訳なくなってしまいました。

さらに、つわりがひどいほうだったので、すこしでも休みたいのにそれができず、つねにつわりの苦しさをあじわっていました。

 

ほとんど寝ることができず、つねに苦しい状態は、地獄のような日々に感じられました。

薬の服用にかわって、医者とのこまやかなカウンセリングをすることになりましたが、外に出るのもおっくうだったので気が重い毎日でした。

 

 

うつ病の私が出産したとき大変だったこと4.周囲にとにかく迷惑をかけてしまう

考える

 

幸い私の周囲の人たちは、私の病気を理解をしてくれていたので、妊娠期間はいつも以上に気をつかってくれました。

その優しさに気付いているにも関わらず、周囲にきつくあたったり、取り乱したりしていました。

ときどき、周囲の人も私にたいして、ストレスを感じていることが伝わってきて、自分はいなくなったほうがいいのではないか、とまで考えてしまうようになりました。

 

夫が仕事を早めに切り上げてくれたり、家事をしてくれていました。

その優しさが、心につき刺さるような気持ちになり、きつくあたることもありました。

 

そんな風に、大切な人に迷惑をかけていることが辛かったです。

 

うつ病の私が出産したとき大変だったこと5.出産準備がままならない

焦り

 

大抵の家庭は、出産にむけてさまざまな道具を用意したり、育児書を読んだりして予習をしておくものなのでしょう。

しかし私の場合、やりたい気持ちはあっても、身体が前向きに動くことができず、育児用品の準備はほとんど周囲にまかせっきりでした。

また、友人は新米ママのためのセミナーに足を運ぶなど熱心なのに、自分は外にでることが怖くてできず、勉強できませんでした。

出産予定日まで、刻一刻とせまってきているのに、心の準備などがまったくできておらず、気持ちがあせるばかりで、どうしようもなくて発狂しそうになりました。

 

うつ病の私が出産したとき大変だったこと6.定期健診が重荷となる

悩む女性

 

妊娠時、心の状態にくわえて、身体が重くなったことで動くことがおっくうになり、外出する気になりませんでした。

しかし、産婦人科に定期的にいかなければならず、何度もさぼろうと思いました。

無理やり夫が連れ出してくれていたのですが、病院の待合室に知っている人が来たらどうしようと考えてしまい、診察までの待ち時間に気持ちを落ち着かせるのが大変でした。

また、待ち時間に微笑みながら雑誌を読んでいる人や、子どもと遊んでいる母親をみるとうらめしく思ってしまいました。

そのときの私は、きっと産婦人科に似つかわしくない、険しい顔をしていたことと思います。

 

まとめ

うつ病時の妊娠はとにかく常に苦しい日々でした。

しかし、周囲の惜しみない協力があったことで乗り越えることができました。

その周囲は大変な苦労をしたと思いますが、それを一緒に乗り越えることで、出産やお互いの関係性などすべてがよい方向に行くのだと、今になって振り返ると思えます。