うつ病で働けない無職になって辛かったこと4つ

うつ病になってしまった男性

35歳男性。現在は東京都内のIT企業の経理部門に勤務。栃木県内の公立中学校で、数学担当の教諭を務めていたときに、うつ病を発症。教諭を退職後、うつ病の症状が進行し、食事や着替えやトイレなどをひとりで満足に行うこともできなくなる。やがて処方薬を大量服用して自ら命を絶とうとするが一命をとりとめる。その後はうつ病が寛解して、現在の会社に転職。趣味は、ロードサイクリングと読書と株式投資。

 

 

うつ病で無職になって辛かったこと1.収入が途絶えてしまった

お金の勘定

 

私は以前、公立中学で教師を務めていましたが、退職した理由の1つに、うつ病になってしまったことが原因としてありました。

気分が重く、朝、目覚まし時計が鳴っても起きることができないのです。

ですから遅刻することが増えてしまいました。

 

また、仕事に対する意欲がまったくなくなってしまい、授業中にミスをしたり、授業の資料の準備を忘れることも多くなったことから、複数の保護者から抗議が寄せられるようになり、自発的に退職したのです。

退職してから一定期間ののちに、約3ヶ月間は失業保険を受給することができました。

しかし、退職金は微々たる金額であったため、経済的に苦境におちいりました。

 

退職後は外出する意欲がなく、他人ともいっさい会いたくなくなり、自宅に引きこもるようになりました。

そのため、自分はこのままお金がなくなり、人生が終了してしまうのではないかと恐れました。

それがもっとも辛かったです。

 

うつ病で無職になって辛かったこと2.自発的な日常生活を過ごせなくなった

頭を抱えている男性

 

うつ病になってから、自発的な行動を取れなくなり、1日のほとんどの時間を寝たきりの状態ですごすようになりました。

気分が重く、自分の人生に希望をもてなくなり、なにもする気になれなくなりました。

 

たとえば、食事をとりたいという気持ちがまったくおきないため、妻が私を無理に起こして、私に食事をとらせようとしたこともありました。

そういうときは、おとなしく私はされるがままにスープを口に入れてもらい飲んでいました。

また、パジャマから昼間の服装に着替えるときも、無気力のため自分ひとりではできなくなってしまい、妻の介助が必要となってしまいました。

 

うつ病で無職になって辛かったこと3.ひとりでトイレに行けなくなった

倒れこんでいる人間

 

うつ病になって、気分が重くなってくるにつれて、自分一人ではトイレにも行けなくなり、トイレまで妻に付き添ってもらうようになったことは辛かったです。

そしてトイレの便器の前で、妻にズボンをおろしてもらってから、便器に腰をおろすのです。

 

立ったまま小用をすると、きちんと用を足せない状態になっており、トイレを汚してしまいます。

ですから、このころは必ず座って用を足していました。

 

いったん妻はトイレから出ていきますが、ドアを閉め切らないで私の様子をうかがっていました。

それから5分ほど経過すると妻がトイレに入ってきて、下着とズボンをあげてくれて、トイレから私を出してくれてベッドに連れて行ってくれていました。

 

 

うつ病で無職になって辛かったこと4.自ら命を絶とうとした

処方された薬

 

自分一人では食事ができなくなり、トイレで用を足すことができなくなり、着替えをするにも妻の助けが必要となって、私は自分自身と家族の将来に絶望的な感情を抱くようになりました。

もう自分には社会復帰をする能力はないだろうし、このまま無収入の生活が続けば、貯金がなくなり、家族を路頭に迷わせることになると想像するようになりました。

 

私は教諭を辞めてから、神経内科に通院するようになり、うつ病の薬を処方してもらっていました。

あるとき、私は妻に付き添ってもらい主治医の先生を訪れて、いつもより多めの薬を処方してもらえるよう依頼しました。

2週間に一度の通院が苦痛に感じるようになっていたのです。

 

そこで1ヶ月分の薬を処方してもらいました。

その日の晩、もう消えてしまいたいと思いました。

実は1週間ほど前から、死にたいと思うようになっていました。

どのような死に方をすればいいのか、ずっと考えていたのです。

 

そして、大量の薬を目の前にして、これを一気に全部飲んでしまえば死ねると思いました。

私は冷蔵庫からビールを持ってきて、自室のベッドでビールを飲み始めました。

 

そして、3錠ずつ処方された薬を飲みはじめました。

深夜の23時頃のことで、妻はすでに就寝していました。

 

60錠くらいビールで胃袋に流し込み、そのままベッドに横たわりました。

自分はこのまま安らかに死ねるのだと勝手に思い込み、自分のこれまでの人生を思い浮かべながら死んでいこうと思いました。

 

ところが、30分くらい経過すると、急激な吐き気に襲われました。

1回嘔吐するたびに、胃袋の底から茶色い液体が少しずつ出てきます。

私が悲鳴をあげると妻が驚いて起きてきました。

 

そして、妻は私の様子に驚き、ベッドの上に散らばっている錠剤を服用したあとを見て、すぐに救急車を呼んだのでした。

私は妻の付き添いで救急車に乗せられ、近くの大学病院に搬送されました。

そして、うつ病の薬を大量に服用したことを医師に告げると「そんなことでは死ねない」と怒鳴られ、顔面にビンタされました。

 

そのあと、鼻からカテーテルを乱暴に入れられて胃洗浄をされました。

わざと乱暴にカテーテルを動かされるので、私はなんども嘔吐しました。

 

翌日の昼間には退院することができましたが、なんと愚かな行為をしたのかと自己嫌悪におちいり辛かったです。

妻も肩を落としていました。

 

まとめ

うつ病は心のカゼと言いますが、重度の状態にまで症状が進行する場合もあります。

私は自ら命を絶とうとしたあとは、主治医のアドバイスできちんと処方薬を服用し、散歩を心がけるようになり、やがて快方に向かいました。

 

陽に当たったり運動をすることが脳神経によく働くようです。

いまではサラリーマンとして社会復帰できています。