小脳低形成という病気を抱え生まれた娘のエピソード7編

障害

30代、女性、主婦。

旦那、私、息子、娘の4人で暮らしています。

 

現在、2歳の娘は、「小脳低形成」という病気をもって、生まれてきました。

この病気は、そこまで多くない病気なので、「こういった病気の子もいるんだな」と、知っていただきたいです。

 

 

病気を抱え生まれた娘のエピソード1.娘の病気について

母と子

 

我が家の二番目の娘は、「小脳低形成」という、珍しい病気を生まれながらに持っています。

症状の出方は、そのなかでもタイプがあり、さまざまなのが、この病気の特徴です。

うちの娘の場合は、今のところわかっている症状で、運動発達遅延、斜視、眼球運動失行という症状になります。

 

生まれつき筋肉も弱いこともあり、歩いたのは、2歳すぎてからでした。

現在2歳になり、まだまだ1歳児みたいな感じですが、ゆっくり成長中。

その娘のことに関して、書いていきたいと思います。

 

病気を抱え生まれた娘のエピソード2.娘の目がおかしい

悩む女性

 

妊娠経過は、トラブルもなく、いたって普通でした。

出産後も順調に退院し、上にお兄ちゃんがいるのですが、そのお兄ちゃんと、生まれたての娘のお世話に、翻弄されていた私。

 

当時、息子も赤ちゃん返り、真っただなか。

私自身、2人の育児で、まったく余裕がなく、毎日すごすのに必死でした。

 

娘は夜になっても、なかなか寝てくれず、私も疲労がたまる毎日。

ですが、なんとか、すくすく成長していました。

 

1ヶ月検診では、とくに異常が見つからず、体重もぐんぐん増加。

しかし、2ヶ月ぐらいすぎたあたりから、私は娘に違和感をもつように。

 

「この子、目があわないで、横ばかり見ている気がする。息子のときとは、なにか違う」

こう思ったのです。

 

息子は、この月齢のときになると、よくニコニコ笑っていて、ベビーベッドのメリーをみては、ニコニコしていました。

娘はというと、ただ「ぼーっとしてる」といった感じです。

しかし、「ちょっと斜視なのかな」と感じながら、そのまま生活していました。

 

病気を抱え生まれた娘のエピソード3.3~4ヶ月検診で

医師の説明を受ける女性

 

娘に違和感を持ちながら、3ヶ月になったときに、市の検診に行きました

身長、体重をはかり、保健師さんの話を聞きます。

 

その後、小児科の先生の診察になったときに、お医者さんが娘に違和感を抱いたのです。

「あれ、あれ」と言って、ペンライトを左右に動かしていました。

私は胸にざわつくものがあったのを覚えています。

 

お医者さんは、「この子笑う?」と、私に聞きました。

「息子ほどは全然笑いはしないけど、にこにこはするようにはなってきた」と伝えると、こう言われたのです。

「追視しないね、大きい病院でみてもらおう。紹介状かくから」と。

 

私は、頭のなかが真っ白になり、「この子は目が見えてないのか」と、驚きを隠せなかったです。

とにかく、あのあとのことは覚えていないほど、ショックを受けました。

 

帰りの車のなかで、母に電話しながら、泣いたのを覚えています。

旦那さんと母は、「まだわからないんだから、病院で診てもらおう。とにかく、おちついて」と、声をかけてくれました。

 

病気を抱え生まれた娘のエピソード4.医療センターへ

病院

 

検診がおわってからというものの、私は泣いてばかりいました。

「妊娠中、なにか悪かったのか」「出産のときに、なにか悪かったのではないか」

息子の前で、泣いてはいけないのに、ずっと泣いていた私。

 

「目が見えなかったらどうすればいいんだろう? どうやって、いろいろ教えればいいんだろう? かわってやりたい」

そんな気持ちが、グルグルグルグル、頭の中を回っていました。

 

しかし、くよくよしていても、息子はその次の月に、幼稚園に入園。

目まぐるしい日々が待っているのです。

私がこんな不安定な状態で、当時、息子もすごく困惑したと思います。

 

息子の入園は無事にすんで、娘が医療センターでみてもらう日がきました。

まずは小児科の先生が判断して、いろんな科の先生と連携をとるとのこと。

 

その小児科の先生は、こう言いました。

「一応見えてはいると思うけど、目は脳も影響しているから、眼科と神経内科にみてもらおう」

「MRI、血液検査もしよう。腹部エコーなど、一通りやりましょう」と。

 

私は目だけの問題だと思っていたので、「こんな大々的なものなんだ」と、余計混乱しました。

この時期の記憶は、本当にあまりありません。

それほど、必死だったのです。

 

 

病気を抱え生まれた娘のエピソード5.眼科、神経内科へ

ショックを受ける女性

 

娘は相変わらず上手に追視できていなくて、目も外斜視のような感じでした。

神経内科の先生は、すごく綺麗な女医さんで、娘をみて、すごく優しく接してくれます。

「うんうん。こういう症状の子いるよ」と、言ってくれたのです。

 

私は、こういった症状の人に出会ったことがなかったので、不安しかありませんでした。

しかし、先生の言葉が優しくて、私は、診察室で泣いてしまったのです。

 

「いまの段階では、なにも言えないから、一通り検査をしてから」

そう言われながらも、MRI、血液検査、腹部エコーなど、一通りやった結果、6ヶ月の時点では、異常がみられなかったのです。

 

しかし、先生はこう言いました。

「さまざまな病気が隠れてるかもしれないから、経過をみて、消去法をしよう」と。

結局、これから発達をみてもらうのと、いろいろ検査をかねて、病院に通うことになりました。

 

眼科では、「まだ小さいので、対処はできないけど、目は見えている」と、伝えられます。

しかし、斜視、弱視の可能性があることを告げられたのです。

「大きくなって、視力検査ができるようになってから、メガネとかいろんな対処を考えましょう」とのことでした。

 

病気を抱え生まれた娘のエピソード6.娘の運動が遅れはじめる

泣いている子ども

 

娘は、だんだんと、運動発達が遅れはじめました。

1歳でも、つかまり立ちがなかなかできず、1歳数ヶ月で、ようやくつかまり立ち。

 

「生まれつき、筋肉も弱いからかな」

そう考えてはいましたが、ハイハイも1歳数ヶ月からだった娘。

「この子は歩けるようになるのか」という、新たな心配がでてきました。

 

その間も、医療センターには通っていて、先生はきっと、分かってはいたと思います。

なぜなら、「運動は遅れるかもね」と言っていたからです。

 

病気を抱え生まれた娘のエピソード7.MRI再検査と結果

MRI

 

1歳半になったとき、「もう一度MRIをとろう」ということになりました。

その結果、小脳のシワが普通のことは少し違うみたいで、胎児のころからのモノだそうです。

 

先生はそのときに、こうおっしゃっていました。

「これが影響し、運動発達も遅れて、目の眼球運動失効の症状がでてるんだね」と。

 

私はその結果をきいたとき、思ったよりショックはありませんでした。

なぜなら、自分にこう言い聞かせていたからです。

 

「生まれつきのもので、この子は徐々に成長はしている」

「はじめは目がみえないといわれ、そこから徐々に成長している」と。

 

まとめ

周りの人も、この症状ははじめてきく症状だったので、動揺はしていました。

ですが、娘は可愛いし、息子ともとても仲がいいです。

 

これからどう成長していくか、私にはわかりません。

しかし、それでも、いろいろ心配しすぎて、調べすぎて疲れるより、今成長している娘をとにかく大切にしようと思います。

 

このエピソードを通して、「こういった病気もあるんだな」と、知っていただけると嬉しいです。