29歳女性。パート社員。
恋愛は奥手でなかなか、自分からアタックをかけることができないタイプ。今までで、一度だけ男性に猛アタックをした経験あり。今では年上の彼氏がいる。年上の彼の包容力に安心しきった同棲生活を満喫中。
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猛アタックで恋愛をしたエピソード1.社会人になりたてのころ
私が、社会人になったころに出会った彼の話です。
数年間、彼氏がいなかった私は、会社の同僚や友だちに「男の子紹介して」と、貪欲に彼氏を探していました。
社会人になり、給料ももらえるようになったからには、オシャレをしてご飯を食べに行ったりしたかったのです。
そんなとき、紹介された同じ歳の男性に一目惚れをしてしまいました。
人生ではじめて、自分から猛アタックをしたのです。
猛アタックで恋愛をしたエピソード2.彼好みのファッションをする
紹介された彼は、通っていた大学は違いましたが、同じ県内に住んでいて職場も近かったのです。
最初は、友だち数名と一緒に遊んだり、ご飯を食べに行ったりしていました。
彼の顔や、仕草に一目惚れした私は、なんとかふたりでのデートの約束をすることに、成功しました。
ふたりでデートとなれば、友だち数人と一緒に遊ぶときよりも、気合いが入ります。
そして、彼の好みを聞き出すと、私と真逆の女の子らしい子が好みと知りました。
「私のファッションじゃ、彼に見向きもしてもらえない」と思い、デパートへ走りました。
仕事帰りに、デート用の服を買いに行ったのです。
デート用の服を買うのなんて、はじめてだったので、店員さんに相談をして買いました。
別の日には、美容室でふわふわのパーマをかけてもらいました。
「男の人のために、自分のファッションを変えるなんて」と思っていたのに、彼のためにここまで自分を変えれるなんて。
自分の行動力にビックリしたと同時に、恋の力に感心していました。
そして、いよいよ彼とのデートの日が来たのです。
猛アタックで恋愛をしたエピソード3.私のほうが絶対にいい
彼とデートの日。
慣れないパンプスと、ワンピースを着て待ち合わせ場所に向かいました。
彼のほうが、先に来ていたのですが、パッと見では私とはわからなかったようでした。
「どうしたの?」と、ビックリされました。
でも、次の言葉は「似合ってるね、かわいい」だったのです。
うれしさと、恥ずかしさで自分の顔が熱くなるのがわかるほど。
なんとか「ありがとう」と、お礼を言って、その日はちょっとお洒落なイタリアンに行ったのです。
いろいろ聞きたかったのですが、彼の目の前でご飯を食べるのさえ緊張してしまい、話が弾みません。
彼が話を振ってくれ、答えをしていたのですが、流れで恋の話に。
冷静を装いつつ、彼の話を聞いていました。
すると、なんと彼には好きな子がいたのです。
ショックで、顔が引きつる私。
心のなかでは、「好きな人に、好きな人がいるなんて」と大パニックです。
かなり意気消沈したのですが、彼は「でもその子、俺のことなんか興味なくて」と、悩んでいる様子でした。
その言葉に、私は自分でも信じられない発言をしていました。
「その子より、私のほうが絶対にいいよ!」と。
自分でも、なぜこんなことを言ったのか、意味がわかりませんでした。
頭で考えるより、先に口が動く私。
言ってしまったことは、なかったことにできません。
再び大パニックです。
目の前に座っている彼から、笑い声が聞こえてきて、顔を真っ赤にして笑っている彼がいたのです。
「そんな自信満々に言われたのはじめて!」と、笑いがたえられない彼。
なんとか取りつくろおうとしたのですが、「私はじめて一目惚れして、必死だよ!」と、また先に口が出てしまいました。
その食事中、彼の笑いが止まることはなく、私のアタックはかっこ悪いものになってしまいました。
猛アタックで恋愛をしたエピソード4.空回りしながらもなんとか
その後も、メールのやり取りを毎日続け、ふたりで飲みに行ったりしていました。
なかなか、いい雰囲気なのに、その先には進まない私たちの関係。
私は、だんだん、もやもやするようになっていました。
彼と近づきたいのに、距離を縮められない。
手が届きそうなところで、彼は上手く私をかわしている気がしてきました。
試すために、メールの返信をしなかったり、ちょっと素っ気ない態度を取ったりしてみました。
今考えると、とっても面倒な女ですが、そのときは必死だったのです。
ある日、居酒屋で飲んでいたときのこと。
酔った私は「ねぇ、この状態はなに?好きならお付き合いをさっさとしたいの!」と、彼に絡んでしまったのです。
困惑した彼の表情を見て、酔いがさめていくのがわかったのですが、もう発言は取り消せません。
やけになり「ご飯を食べたり、お酒飲んだりだけじゃもう物足りない」と、どんどんと要求が大きくなる私。
そんな私を彼は困りながらも、少し楽しそうに見ています。
彼が「もう少し、時間をかけて付き合いたかったんだけどな」と、ケラケラ笑いながら言ってきたのです。
「強引というか、ここまで女の子から、求愛されたのはじめて」と、いたずらっぽい顔で彼は笑いました。
はじめて彼から触れられて、たえていた涙がポタポタと流れました。
「このあとも、一緒にいような!お前は俺の彼女だ!」と、彼は言ってくれたのです。
「え、でも好きな子はもういいの?」と、いきなり弱気になる私。
「今までの強引さはどこに行ったの?!」と、笑う彼。
彼に一目惚れして、ファッションも髪型もガラリと変わった私。
それまでの恋愛で、自分から猛アタックをかけたこともありませんでした。
自分で勝手にもやもやしたり、悲観的になったりと、だいぶ空回りをしました。
最後は、強引に、彼とお付き合いをすることができたのです。
猛アタックで恋愛をしたエピソード5.恋のおわり
彼とは、約2年お付き合いをしました。
お付き合いをはじめてからの私は、急に自然体に戻りました。
ファッションも、ワンピースは苦しかったので、自分らしいファッションに戻りました。
そんな私でも、彼は「別に服装とか髪型で人を好きになるわけじゃないから」と、受け止めてくれました。
多くの時間を彼とすごしました。
しかし、彼が転勤になり、遠距離恋愛になってしまったのです。
まだ若かった私たちは、距離に勝てませんでした。
遠距離恋愛にたえれなくなった、私たちのお付き合いは、おわりを迎えました。
最後に、彼に会ったときに、わんわんと号泣してしまった私。
「はじまりは強引だったけど、最初から弱虫だって知ってたよ」という彼。
「もし、帰ってきたときに、お互い恋人がいなかったらまた付き合いたい」と、優しく彼は言ってくれました。
まとめ
昨年末に、私は当時勤めていた会社を辞め、引越しをしました。
今では、年上の彼と一緒に生活をしています。
年上なので、最初から彼主導でことは進んでいますが、それが私にとっては心地いいです。
たまに、社会人になりたてのころに、猛アタックをした自分を思い出して、ひとりで笑っています。