29歳女性。パート社員。
はじめてのアルバイトは、大学1年からはじめたコンビニの店員。
「コンビニ店員なんて楽勝」と、なめてかかっていたが、接客の難しさなどを経験し、勉強のためと4年間勤めた。お客の立場になった今は、コンビニの店員さんを心のなかで応援している。
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接客の怖さを乗り越えるまでエピソード1.コンビニでアルバイト
高校を卒業して、いよいよ大学生。
大学生になったら、バイトをしようと決めていた私。
はじめて選んだバイトは、コンビニでした。
理由は、家から近く、毎日のように利用していたからです。
時給は安かったのですが、大学生のお小遣い稼ぎには、ちょうどいいくらいのシフトでした。
面接に行くと、即、採用をいただきました。
「コンビニなんて、レジをしてればいいだけじゃん、楽勝」と、このときは思っていたのです。
完全に接客業をなめていた私。
コンビニバイトで、接客の怖さを知ったのです。
接客の怖さを乗り越えるまでエピソード2.酔っ払い客にからまれる
もちろん、コンビニ店員は、レジだけしてればいいわけではありません。
いろいろな業務があり、最初はとまどいました。
しかし、オーナーもいいかたで、一緒にシフトに入る仲間とも打ち解け、仕事も順調に覚えることができました。
私は、17時から22時までのシフトでした。
この時間帯は、仕事帰りのお客様でにぎわう時間帯です。
お弁当や、ホットスナックなどのおつまみ、お酒がよく売れます。
お酒が売れる時間帯ということは、なかには酔っ払いのお客様もいらっしゃいます。
バイトをはじめて、半年ほどたったころでしょうか。
私は、人生ではじめて、酔っ払いにからまれるという体験をしました。
その人は、店に入ってきた瞬間から顔が赤く、お酒の臭いをぷんぷんさせていました。
酔っ払いの人は、気が短くなったりしてる人が多いので、私はレジですぐに対応できるようにしていたのです。
その人がレジに来たので、いつもどおりレジをしていました。
はやくレジをすませようと、急いで商品をとおしていると、急にタバコの銘柄を言われました。
しかし、早口で言われたため、銘柄を聞き取れなかったのです。
「申しわけございません、もう一度銘柄をお願いします」と、聞いた瞬間、物凄い剣幕でどなられたのです。
「さっき言ったのに、なんで聞いてないんだ」と、どなられビックリした私。
落ち着いて「申しわけございません。聞き取れなかったので、もう一度お願いします」と、言いました。
私の態度が気に入らなかったのか、さらにどなられたのです。
「わざとなん回も言わせてるのか!ふざけやがって!」と、お酒のビンを投げつけられました。
「気分が悪い!もういらない!」と、店を出ていきました。
幸い、お酒は顔には当たらず、床に落ちましたが、ビンは割れてひどい状態に。
もし、このビンが顔に当たっていたらと思うと、怖くなりました。
片づけをしながら、恐怖で震えていました。
たしかに、銘柄を聞き取れなかった私にも非があると思います。
しかし、ビンを店員に向かって、投げつけていい理由にはならないと思うのです。
接客の怖さを乗り越えるまでエピソード3.お釣をだまされる
ある日、いつもどおりに、レジをしていたときの話です。
レジをすべておえて、お会計が2500円ほど。
お客様は5000円札を出されたので、お釣を返すと「え、1万円出したでしょ」と、言われたのです。
すでに5000円札はレジのなかで、たしかめようがありません。
そのときは、運悪くオーナーが不在でした。
私は「5000円札をお預かりしたのですが」と、言いました。
「いや、5000円じゃなくて1万円札渡したから」の一点張り。
そんな風に言われると、「私が間違えたのかもしれない」と、自信がなくなっていきました。
「ねぇ急いでるんだけど!早くお釣ちょうだい!」と、急かされてしまいました。
一緒にシフトに入っていた子は新人で、どうすることもできません。
仕方なく、私は1万円からのお釣をお渡ししたのです。
オーナーが戻ってきてきてから話すと、「あ~やられたかもしれないね」と言われました。
オーナーと一緒に、監視カメラの確認をしました。
コンビニの監視カメラは精密で、ズームをすればお札まで確認できるのです。
一緒に確認をしていたところ、やはりあのお客様が出されたのは、5000円札だったのです。
オーナー曰く、このような手を使って、お釣を多くもらう悪質なお客様が、少数ですがいるとのこと。
このときは、オーナーに注意を受けただけでおわりました。
私が多く渡してしまったお釣の誤差は、オーナーが出してくれました。
しかし、お釣を多くもらおうとする人がいるなんて、レジ業務自体が怖くなりました。
接客の怖さを乗り越えるまでエピソード4.お客様の言葉で救われた
コンビニは、さまざまなお客様がいらっしゃいます。
私が経験したように、酔っ払って店員に絡む人、お釣りを多くもらおうとする人。
もちろん、こんな人ばかりではありません。
でも、はじめての接客のバイトだった私は、怖くなってしまったのです。
なぜ、店員にどなったり、物を投げつけたりする必要があるのでしょう。
なぜ、嘘をついて、お釣を誤魔化したりするのでしょうか。
身の危険を感じたり、お金をだまされたりするのが、接客なのでしょうか。
「また、からまれたらどうしよう」とか、「お金をだまされたらどうしよう」と、考え込んで苦痛になっていました。
店員側は、お客様を選べません。
「もう嫌だ、辞めたい」となっていたころ、ある常連さんから励まされたのです。
まさかこんなことを言われるなんて、思ってもいなかったので、とてもうれしかったです。
私は、怖い思いをした経験から、笑顔がなくなっていたようです。
コンビニに来るお客様には、よいお客様もたくさんいらっしゃるのです。
そのことを私は、忘れてしまっていました。
「怖がっているだけじゃどうしようもない」と思い、いろいろな対策をしました。
酔っ払いの人の言動に注意したり、5000円以上の預かりには声を出したりしました。
なんとか、4年間を乗り越えました。
まとめ
今でも、毎日コンビニを利用します。
お客の立場で、レジの新人に「大変だけど、接客っていいものだよ。頑張れ」と、心のなかで応援しています。
あの、4年間のコンビニの接客経験を思い出して、頑張た自分をほめてあげたくなります。