29歳女性。
都内小売業で、販売員として働いています。
交流が好きで、飲み屋などで知り合いをつくって、ワイワイと楽しむことが趣味の一つ。
比較的、誰とでも仲よく過ごせるためか、悩み相談を受けることも多い。
自分がダメンズ好きな傾向にあるためか、周りにも、ダメンズにひっかかる女性が多い気がします。
見出し
1ヶ月で離婚した人のエピソード1.久しぶりに会った友人が電撃婚約していた
私には、よく行くカジュアルなバーがあります。
店員も常連客もフレンドリーなその店で、A子という女性と知り合いました。
とても気さくで、まったく知らない同士だったのに、すぐに仲のよい関係に。
といっても、私とA子は、その店で偶然会ったときに、一緒に飲む程度です。
外で会うことはあまりなく、タイミングが合わないときは、1カ月以上会ってないこともありました。
あるとき、A子と2カ月くらい、顔を合わせていなかったときのこと。
2カ月ぶりに会った彼女の左手に、光り輝く指輪が。
わたしは驚いて、A子に話を聞くと、彼女はなんと、同じくバーの常連客である男性と、婚約したそうです。
私は、本当に驚いてしまいましたね。
「結婚をしたことに驚いた」というよりも、別のことにですが……。
2か月前に会ったときは、A子は別の男性と付き合っていました。
にもかかわらず、結婚相手の男性も、彼女を店に連れてきていたのです。
けれど、「大人なら、そういうこともあるだろう」と思い、素直に2人を祝福することにしました。
1ヶ月で離婚した人のエピソード2.婚約から1カ月で、あっという間に結婚
それから、A子とその男性の関係は、トントン拍子に進んでいったそうです。
会うたびに「実家に行った」「新居を決めに行った」など、明るいニュースを聞かせてくれました。
私やバーの仲間は、嬉しそうなA子の姿を、とても微笑ましい気持ちで見ていたものです。
というのも、A子は男運が、あまりいいほうではありませんでした。
ダメな男に騙されたり、傷つけられては、よくやけ酒を飲んでいたA子。
「今度こそ、本当に幸せになれるのでは?」と、みんな安心していたんです。
そうして、A子と男性は婚約してから、1ヶ月半後に無事に入籍。
彼がもともと住んでいた、豊洲のマンションで暮らしはじめました。
結婚式は挙げなかったふたり。
その代わり、私たちを招いて、部屋でホームパーティーを開き、結婚の報告をしてくれたのです。
豊洲のマンションはとてもいい景色で、A子はすでに奥さんらしく、いろいろな食事をつくり、私たちを楽しませてくれました。
とても楽しいお披露目パーティーでしたね。
その後、A子夫妻は何度かバーに、2人できていたようで……。
しかし、早い時間だったらしく、仕事帰りに寄る私は、なかなか会うことができませんでした。
電撃結婚だったので、当初、心配していた私。
ですが、噂で聞く2人の様子は変わらず、仲がよさそうだったので、安心したのを今でもよく覚えています。
1ヶ月で離婚した人のエピソード3.仲睦ましい新婚夫婦生活が一変
しかし、そんな幸せは長く続きませんでした。
結婚から2週間もしないころでしょうか。
私が仲間と飲んでいると、珍しく遅い時間に、A子がバーにやってきたのです。
私は、ひさびさに会えたA子に声をかけたのですが、A子は強張った顔のまま、近付いてこようとしません。
不審に思った私と店主が、入口に立ちすくむA子のほうに向かうと、彼女は突然声をあげて、泣き出したのです。
もともとA子は、感情表現が激しい女性でした。
しかし、これにはさすがの私や店主、常連客も驚いてしまい、とりあえずA子を落ち着かせてから、話を聞くことに。
落ち着いた彼女の話を聞いて、私たちはとても驚きました。
彼女の話では、籍を入れてから、男性が少しずつ、横暴な態度になったそうです。
その際、「A子の男性遍歴を責めたり、モラハラのような言動をとるようになってきた」と言います。
バーにきているときの男性は、どちらかというと、尻に敷かれる旦那さんタイプ。
なので、まさか、そんなひどいことをするような人には、見えませんでした。
だから、私たちははじめ、「A子が大げさに言っているのではないか」と、疑っていたのです。
しかし、彼女がスマホの画面で見せてくれた写真が、男性の本性を物語っていました。
彼女のスマホのなかには、倒れた家具屋壊されたテレビ、大きく穴の空いた壁などが写った画像が。
また、A子自身の体にも、たくさんの青アザがついている、DVの記録写真もあったのです。
また、薄暗くて気づかなかったのですが、そのときのA子の顔や腕にも、たくさんの青アザが残っていました。
その日は、男性の機嫌がことさら悪かったらしく、帰ってきてからずっと、罵倒されていたそうで……。
「我慢ができずに、タクシーを飛ばして、バーに逃げ込んできた」と言います。
彼女は「少し落ち着いたら、とりあえず実家に帰って、今後のことを考える」と言い、その場をあとに。
私たちは、2人の間に一体なにがあったのかまったくわからず、途方に暮れてしまいました。
1ヶ月で離婚した人のエピソード4.夫婦生活1ヶ月で離婚へ
その後、A子が男性のもとに戻ることはありませんでした。
A子は実家に戻ると、驚くような速さで弁護士を雇い、写真や部屋の状況などを証拠として、離婚調停をはじめたのです。
男性は自分の行ったことを反省し、「A子とやり直したい」と望んでいましたが、A子はそれを許しませんでした。
結局、2人の結婚生活は、約1ヵ月で終焉を迎えることに。
男性はA子に慰謝料を払い、「二度とA子に近づかない」という制約を結んで、離婚に同意することになったのです。
離婚してから、A子はまた、バーに入り浸るようになりました。
このできごとから、すでに数年経っているので、今では笑い話として話すこともできます。
ですが、その当時は全員が、腫れ物のように扱っていたものです。
まとめ
これが、私の身近にいる、最短で離婚した男女の話です。
やはり、おたがいのことを深く知らず、電撃結婚をしてしまうと、うまくいかないものなのでしょうね。
なにかほころびが出たときに、すぐに収拾のつかないほど、ダメになってしまうことが多い気がします。
A子がこれから、本当に信じられる男性と出会えることを心から願っている私です。