45歳女性、旅行関係の仕事に、25年以上ついている。
夫との二人暮らし。
家事についてのポリシーは、「明日できることは、明日やる」と、「できるだけまとめる」。
そして、「人がくるときだけは、きれいにする」です。
料理は簡単なものが多いですが、その分塩分などが控えめで、身体にはいい食事となります。
ときどき、でき合いのお総菜も使いますね。
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30代ではじめて一人暮らしをしたエピソード1.自宅にいたときは、親に甘え放題だった
30代ではじめて、一人暮らしをすることになった私ですが、それまでは自宅にいて、親に甘え切った生活をしていました。
家賃として、月に70,000円入れていましたが、それだけで、あとはなにもやっていません。
仕事が忙しいということもありました。
ですが、両親が食事や洗濯をしてくれることをいいことに、すべてをお願いしていたのです。
我が家は母だけでなく、父親も、料理や洗濯を率先してやっていました。
「お父さん、これも洗っておいて」
なんて、とぼけたことを言って、洗濯物をお願いしていた私。
30代の娘が、父親にパンツを洗わせていたのですから、自分でも「いい加減にしろ」と思います。
両親は、私を甘やかすつもりはなかったでしょう。
しかし、両親は「洗濯はまとめてしないと、電気・水道代の無駄」、「食事は余ったから、食べたらいい」という考えのようで……。
夜遅くに家に帰ってきては、残り物を発見して、「ラッキー!」と言いながら、ちゃっかりと、全部食べていました。
ときどき、父の晩酌用のビールを飲んでしまい、よく文句を言われましたね。
そうやって、自宅にいるときには、やりたい放題だった私。
料理も洗濯も、「やればできる」というのを言い訳にして、実際にやることはほとんどなかったのです。
今思えば、最悪な娘でしたね。
両親には、平謝りしたい気持ちです。
30代ではじめて一人暮らしをしたエピソード2.一人暮らしをするための手続きが、めちゃくちゃ面倒!
そんな私が30代で、はじめて一人暮らしをするようになったのは、後に夫となる彼と、知り合ったからです。
当時、別の地方に住んでいた夫とは、なかなかデートができないのが悩みでした。
そんなとき、私は思いついたのです。
「もし私が一人暮らしをしたら、夫は泊りにくることができる!」と。
それで、「一人暮らしをしよう」と思いました。
30代となると、もう社会に出て10年以上たっています。
会社のなかではそれなりにキャリアを積み、自分では、なんでもできるような気になっていた私。
両親に「一人暮らしをするから」と宣言して、家を借りることにしました。
両親は、私が出て行ってしまうことに対して、「寂しい」とかそういうことは一切言いません。
しかし、「自宅から職場に通えるのに、無駄なことをするね」と、呆れていました。
そして、家を借りようと、不動産会社に行くのですが、思った以上にいい物件がありません。
実際には、自分が高望みしすぎているので、「借りたい」という家が見つからないのです。
「家賃は安く、家は新しいのがいい」
なんて、そんな希望を出されても、不動産会社の人はいい迷惑だったことでしょう。
家をなんとか借りましたが、電気やガス、そして水道を使えるように、各関係場所に連絡するのも面倒でした。
今でこそ、どうってことないのですが、はじめて30代で一人暮らしをしたときには、そういう諸々のことが分からないのです。
なにかあると、いちいち実家の両親に連絡。そんな感じで、ようやく一人暮らしがスタート。
ただ、洗濯機を買うときにも、洗濯機置き場の広さや、排水のことを聞かれて、「分かりません」と、答えたりする始末で……。
電気屋さんにも、「分からないって、ちょっとあんた……」と、困った顔をされたりしました。
そのときのことは、電気屋さんに行くと、今でも思い出します。
テレビを買うときにも、「ジャックは……」と言われて、「それって、なんですか」と聞き返したりしていました。
30代でバリバリ働いているつもりでしたが、実生活となると、まるで役立たずだったわけです。
20代最初に、一人暮らしをしていた友人たちのことを思い出して、ちょっと恥ずかしくなりました。
30代ではじめて一人暮らしをしたエピソード3.いい気になって、だらけきった生活を送る
30代で一人暮らしをはじめた私は、それなりに収入があることをいいことに、好き放題な生活をしていました。
お腹がすいたら外食をしたり、スーパーでお総菜を買ってきて、食べたりなど。
そんな生活を「楽ちん!」などと、言っていたのです。
洗濯も掃除も、なにもかも自分でやらなくてはいけません。
ですが、「明日やろう」とそればかりを繰り返して、よく家のなかを散らかしていました。
幸いベッドを買っていたので、万年床は敷いていませんでしたが、もうすでにベッドが万年床状態。
ある日、たまたま近くにきた母親が立ち寄ったときには、あまりの散らかりように絶句していましたね。
自宅にいたときには、両親が片付けてくれていました。
ですが、ほかの家族の手前、さすがに前日着ていた服などを、その辺に放置したりはしていなかったのです。
しかし、母がきたときには、下着も置いてあったので、母親の顔は「般若」のようになっていました。
そうやって、母を怒らせたりもしていましたが、「本当に一人暮らしというのは、楽だな」と思いましたね。
自分のペースで、料理も掃除もできるのです。
ただ、実家にいたときに、ほかの家族にやってもらっていたのが原因でしょう。
どうしても面倒くさがって、まとめて、洗濯をしてしまいます。
「それは、あまりよくないことかも……」
そう思いながら、「まあいいか」で終わらせていました。
また、よく仕事の書類を床に広げていたのですが、そういうときは、まさに足の踏み場がない状態です。
書類をチェックしながら、ほかのことをするので、いつまでたっても片付かずに、何日もそのままの状態でした。
「でもまあ、一人しかいないし」とそう言いながら、よく散らかしていた私。
ただ、彼氏がくる前だけは、「さすがに、これではまずいだろう」と思って、必死に片づけました。
もともと怠け者なところがあるので、彼氏がくる直前に、一気に片付けるのです。
そんな毎日を送っていましたが、「よく結婚するまでバレなかったな」と、今でも思います。
30代ではじめて一人暮らしをしたエピソード4.一人暮らしの経験は、今の生活に生きている
30代後半で夫と結婚しましたが、一人暮らしをしていた経験は、それなりに今の生活に生きています。
家事をしているときに、ふと一人暮らしのときの、「癖」や「習慣」を繰り返しているのです。
夫が障害者なので、我が家では、家事のすべてた私にかかってきます。
「私が片付けなければ、この家はきれいにならない」
一人暮らしのときには、そう思って、重い腰をあげて掃除をしていましたが、今でもそうです。
私の場合は、ある程度家が散らかってくると、「さーやるか」と言って、まとめて掃除をします。
いい主婦なら、きっと毎日、こまめに掃除をするのでしょう。
しかし、私は一人暮らしのときに、「まとめ掃除」をするのが癖になってしまいました。
夫はきっと不満でしょうが、ある程度散らかってから、掃除をするようにしている私。
また、食事もときどき、でき合いのお総菜を利用します。
夫は腎臓が悪いので、食べる物を選ぶ必要があるのですが……。
いわゆる「機能性食品」をある程度用意しておいて、「今日はとても忙しい」というときには、それを出してごまかしています。
「体のことを考えて、この食品を使っているのよ~」
そう言っていますが、実は単に面倒なだけです。
もし夫が健康体なら、スーパーのお総菜を買う回数のほうが、もっと多かったでしょう。
さらに、夫の介護のために、ヘルパーさんがくるのですが、そういうときは、前日に一気に掃除をしてしまいます。
一人暮らしをしていたとき、彼氏がくる前日に、「一気掃除」をしていたのと同じように、数時間ですべて片付けるのです。
あのころと違うのは、荷物が随分と増えたので、「とりあえず、押し入れに入れておく」という応急処置が増えたことでしょうかね。
まとめ
30代ではじめて一人暮らしをはじめた私。
その経験を通じて、実生活に対応する力を、多少なりとも、身に着けた気がします。
おかげさまで結婚したあとも、なんとか、家庭を切り盛りしていくことができるようになったのです。