双極性障害やうつ病者は天才で才能があると感じたエピソード3編

驚く男性

35歳男性。栃木県出身。

現在は、東京都内のIT企業に勤務しています。

 

現在勤務している会社で、双極性障害やうつ病を患っている同僚と知り合いました。

そのうちのひとりは、会社から休職を命じられ、ついには退職に追い込まれることに。

しかし、躁状態のときに、果敢に株式投資にのめり込み、資産形成に成功。

 

「彼らは才能を持っているがために、社会の枠からはみ出してしまったが、精神障害という色眼鏡で見てはいけない」

「むしろ、才能の持ち主として認識するべきだ」

私は、そう思っています。

 

趣味は、ロードサイクリングと読書と株式投資。

 

 

障害は個性だと実感したエピソード1.双極性障害の同僚社員が、上司に対して異論を述べて、結果的に退職に追い込まれた

退職する男性社員

 

私は現在、東京都内のIT企業に勤務しています。

かつて、この会社の同僚社員に、正義感の強い社員がいました。

 

私と同じ管理本部の社員で、経営企画室で株式事務や予算管理を担当。

彼は几帳面な性格をしていて、真面目な人間でした。

ただし性格面では欠陥もあって、融通が利かない点があり、また、激高しやすい一面もあったのです。

 

あるとき、管理本部の担当取締役が、直接同僚社員を呼び出して、業務命令を出しました。

その内容は、「取締役が保有している会社の新株予約権を、管理本部の社員にだけに無償譲渡したい」というもの。

なので、「その方法について、主幹事証券などからヒアリングしたうえで、報告してほしい」と言われたのです。

 

ところが、同僚の社員は、その場で忠告します。

「管理本部の社員だけに、新株予約権を譲渡したら、ほかの部署の社員が大騒ぎしますよ」と。

 

さらに、このようなことまで言ってしまったのです。

「まるで、取締役が管理本部の社員を自分の子分にするために、無償譲渡するような印象を社内に与えてしまいますよ」と。

 

取締役はニヤリと笑いながら、「そう思われても、構わんよ」と言います。

しかし、同僚社員は一歩も引かず、「社内が混乱しますよ。私は反対です。お断りします」と、言い切ってしまったのです。

 

「キミは業務命令を断るのかね。融通が利かない男だな」と言って、「もういい」と言う取締役。

それから数日たち、同僚社員は取締役から、嫌がらせを受けるようになりました。

 

数分間、トイレにたっただけで、「どこへ行ってたんだ?」と聞かれたり。

取締役から会社の資金繰りを尋ねられて、すぐに回答できないと、「使えない奴だな」と言われるようになったのです。

 

次第に、同僚社員は会社を休みがちになってしまいました。

1日出社しても、そのあと3日続けて、会社を休むような状態になってしまったのです。

 

そのころ、私は心配になって、同僚社員の携帯電話に電話をかけてみました。

その際、彼からは「実は僕、双極性障害なんだよ」と告白されたのです。

そして、「もうダメかもしれない」という彼。

 

私は「ゆっくり休んでから、会社に復帰すればいいじゃないか」と言いました。

すると、彼はこう言います。

「僕は病気だからね、会社でうまく立ち回れないんだよ。もうダメだ。疲れ果てた」と。

 

そして、ほどなくして人事部から彼に対して、産業医の診断を受けるよう指示がなされ、それから彼は休職に。

彼は1年間休職したあと、会社を退職しました。

そして、経営企画室は管理本部から消えてなくなったのです。

 

「真面目で几帳面で、正義感の強い性格を持っていた彼」

「しかし、そんな性格を持ち、『社内でうまく立ち回れない』という個性を持つということは、精神障害と裏腹の関係になってしまうのだな」

そのとき私は、こう実感したのでした。

 

障害は個性だと実感したエピソード2.元同僚が躁状態のときに、資産のほとんどを株式投資に費やし、大成功した

パソコンを使う人

 

会社の同僚だった男性とは、彼が会社を退職してからも、付き合いを続けています。

たまに、メールのやりとりをすることもあるのです。

 

彼に、「近況はどうですか?」とメールで尋ねてみたところ、「投資で大成功しました」と回答が返ってきて、驚きました。

そして、「ブログをはじめたので、よかったら見てください」とメールに書かれていたのです。

 

さっそくブログを見てみると、思わず笑ってしまった私。

タイトルが「双極性障害を患って、会社をクビになった男の投資日記」となっていたのです。

 

ところがブログを読み進んでいくと、かなりアグレッシブな投資を展開していたことが発覚。

ブログには、保有している銘柄や持ち株数まで、掲載されていました。

 

会社を退職したころには、資産が10,000,000円だったようですが……。

私がブログを見たころには、資産が50,000,000円に増えていたのです。

 

しっかりした判断基準を持っているのかどうかは、聞きませんでした。

ですが、ETFの日経レバレッジという銘柄を、信用取引で買えるだけ買っていたのです。

 

現金を10,000,000円口座に入れておけば、約30,000,000円分買うことができます。

しかも、日経レバレッジという銘柄は、日経平均株価が100円上昇すれば、200円上昇する銘柄。

ですが、彼は上昇相場の波に乗って、見事に成功したのです。

 

おそらく双極性障害の「躁状態」のときに、全資産を日経レバレッジに投入して、資産形成に成功したのだと思われます。

これは、精神障害の状況が、功を奏した事例と言えるでしょう。

 

「精神障害は、別の一面から見れば、立派な才能」と言えると思います。

 

 

障害は個性だと実感したエピソード3.障害者雇用で入社していた社員が、取引先への案内状を封入する作業を1日中やっていた

驚いている男性

 

私が勤務している会社には、障害者雇用で採用されている社員がいます。

精神疾患を患っている社員で、総務部に配属されており、週に4日勤務。

彼はうつ病を患っており、日々単純作業を行っています。

 

私の会社の営業部が取引先に対して、ソフトウエアの操作方法などを解説する、セミナーを開催することになったときのこと。

その案内状を取引先に送付する仕事を、この社員が担当することになりました。

 

この社員は、朝10時から午後4時までの短時間勤務。

ですが、お昼休みを除いて彼はずっと、セミナーの案内状を一枚ずつ丁寧に折っては、封筒に封入する作業を続けていました。

 

その案内状の封入作業が完了したのがなんと、ピッタリ午後4時。

なので、総務部の社員たちが驚いていましたね。

 

うつ病を患う人には、几帳面な性格の人が多いようです。

このとき、案内状の封入作業をチェックしていた正社員は、とても感心していました。

「全部、きれいに折られているし、きれいに糊付けされてる。しかも汚れもない」と。

 

うつ病患者の几帳面な才能を見せつけられた、ひとときでした。

 

まとめ

同僚社員たちを見ると、「強すぎる才能が原因で精神疾患を患った」と想像します。

 

「几帳面すぎるゆえに、うまく社会で立ち回れずに精神的に追い込まれてしまい、うつ病に罹患したり、双極性障害に罹患してしまったのではないか」

私はそう思うのです。

 

ですから、病人として接するよりも、ひとつの個性として接して、問題はないと思います。