36歳女性。専業主婦歴15年。物心ついた頃から生き辛く、謎を解くべく心理学を学ぶ。結婚し、子どもが生まれ子どもに発達障害の診断を受ける。そこで初めて両親も発達障害の傾向があった事に気づく。同時に夫の発達障害も判明し、生き辛さのすべての原因が判明する。趣味は掃除と断捨離。
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発達障害の夫がいて大変なこと1.すぐにキレる
なにが気に入らないのか、本人にしか分からないような理由でキレます。
その理由は「暑い」「寒い」「トイレに行きたい」など、単純な理由も多々あります。
そんなこと、周囲から見て分かるはずがないのに「俺が機嫌悪いっていうのを周囲が察して優しくしろ!」というのが本人の言い分。
「いやいや、まわりには分からないよ…」ということを訴えても、「分からないわけがないだろ!」と話がまったくかみ合いません。
基本的に、発達障害がある人は他者の気持ちを想像することが苦手です。
見えないものは存在しない、くらいに目に見えるもの以外の情報をくみ取るのは苦手です。
感情なんて形がないものを察するのはもっとも不得意な作業です。
子どものうちなら根気強く「人には人の気持ちがある」と教えて経験をつんでいけば理解できるのでしょう。
しかし、長年自分なりのルールと世界で生きてきた大人の発達障害者に、そんなことを教えると「お前が間違ってる!」としかとらえられません。
だって、そんな感覚でも長年困らず(あくまで本人的には、ですが)生きてこれたわけですから。
そんなわけで、家族ははれ物に触るように接するようになってきます。
大変すぎます…。
発達障害の夫がいて大変なこと2.部屋がごみ屋敷になる
これはタイプによるのかもしれませんが、発達障害の人のなかには片づけられない人が多々います。
必要なものとそうでないものを区別するのが苦手だったり、物への執着や捨てることへの恐怖心だったり、片づけている途中で気が散ってしまったり、いろいろな理由が重なって片づけられなくなるのです。
中には、片づけHow to本などを研究して片づけられるようになる人もいますが、根本的に物や思い出への過度な執着心がある場合は方法うんぬんの問題ではありません。
うちの夫の場合は「まだ使えるかもしれない」ものを捨てるのが苦手で、物がふえても、へることがないので、どんどん部屋がきたなくなってきます。
どこになにがあるか把握できなくなると、探すのが大変すぎて、また新たに同じものを買ってきます。
そして、部屋のなかは快適にすごすスペースがどんどん減ってきます。
心理的な問題が関わっている場合は、周囲がいくらサポートしても片づけられるようにはなりません。
一緒に暮らす者は大変です…。
発達障害の夫がいて大変なこと3.自分の興味ある話しか聞けない
発達障害の人の多くは、自分の興味あることにしか反応しなかったりします。
うちは子どもも発達障害なのもあり、話の内容はどうしても子どものことが中心になります。
学校の先生とのやり取りや、子どもの療育のこと、今日おこった問題や現状の課題など。
ですが夫は自分もそっくりだし、それでもなんとか生きてこれた経験があるので、あまり興味を持てないようで。
ただでさえ大変な子育てなので、二人三脚、一緒に考えて欲しいのですが、一生懸命やっているこちらが「勝手にやっていること」としかとらえてくれないので、とても孤独になります。
年々、それでは妻が怒ると学習してきたのか、最近は「聞いているふり」を習得しはじめました。
スマホゲームをしながらですが、話は聞いてくれるようになりました(後日すっかり忘れていますが)。
その前は、こちらからすると逆ギレな態度とも取れる、「興味ない話するな!」な返事だったので、ずいぶんマシです。
発達障害の夫がいて大変なこと4.夫の両親もおかしい…
結婚するということは、育った環境もなにもかも違う二人が、共同生活をおくるということです。
どちらが正しい、間違っている、ということではないのは十分承知しています。
向こうから見ればこちらがおかしいのかもしれませんし。
でも、発達障害がある夫の両親は、変わっているのレベルがハイレベルすぎて衝撃の連続です。
まず価値観が合わない。
夫がキレて暴れることに悩み、義両親に相談した際に言われた言葉が「怒らせるから悪い」でした。
義父も気に入らないことがあると、暴れて家族をおびえさせる人だったそうです。
この親あってこその、この息子!!さすがです…。
うちの夫は、私と義両親の価値観が合わない場合、私の立場を守ってくれるので、まだ義両親とのお付き合いがほそぼそながらも続いています。
これが夫も両親よりで「お前がおかしい」になっていたら、おそらく離婚していたでしょう。
子どもまでおかしくなってしまうのが目に見えているから…。
発達障害の夫がいて大変なこと4.周囲に大変さを分かってもらえない
家庭内で深刻な問題をかかえていても、深刻すぎて、なかなか誰にも相談できなかったりします。
そのうえ、夫は外面がとてもいいです。
発達障害がある人は極端に苦手なところと、極端に得意なところを持っていたりします。
夫の場合、幼いころから、人付き合いが苦手でうまくいかなかった結果、「こうすればうまくいく」と、データを上書きしていくように知識として人間関係に関するスキルをえていったのだと思います。
外ではそのスキルをフル活用するので、社会的な顔は「なんて優しそうで人当たりのいい旦那さんなの!」となります。
ですが、それはあくまで「頭で考えて実行している」姿。
本来の素の姿ではないのです。
それがまわりの人には分かってもらえません。
悩みを共感してもらえる機会がすくなく、とても孤独になります…。
まとめ
発達障害をもつ夫との生活はひじょうにハードなものです。
外からは見えない、家庭内の努力や苦労が分かってもらえたでしょうか。
障害をはっきり自覚している人はほんの一握りです。
もしかしたら身近なあの人も…?
そんな視点で生きていけるとずいぶんと楽になるかもしれませんよ!