29歳女性。
都内で、販売員の仕事を行っています。
学生時代は非常に交遊の幅が広く、いまだに、さまざまな人脈を持っている。
所属していたサークルがファッション関係だったため、モデルやタレントをしている、美しい友人たちとも親しい間柄。
今でも、大学時代に知り合った友人たちとは、定期的に飲み会や食事会を開いて、親交を深めている。
見出し
子どもがブサイクすぎたエピソード1.両親の悪い部分を受け継いで生まれてしまった
私が大学のころに出会った女友だちの一人に、すっぴんで学校にきても、「メイクしてる?」と聞かれるような、はっきりとした彫りの深い美人がいます。
そして、彼女が大学で知り合い、結婚した夫の男性は、反対にすらっとした切れ目が美しい、日本男児といった風情のイケメンでした。
2人ともタイプは違いますが、美男美女。
招待された結婚式では、まるで芸能人のショーを見ているかのような、美しい夫婦の姿に、親族も友人も大盛りあがりしたものです。
私も、イケメンと結婚できた美しい友だちに、少しだけ嫉妬はしました。
ですが、仲睦ましい2人の様子に、「幸せになってほしい」と思ったことをよく覚えています。
しかし、その2人に待望の赤ちゃんが生まれたとき、その顔を見た人は皆、言葉を失い、気まずい思いをする羽目になってしまうのです。
彼女が出産し、落ち着いたころに大学同期の友人と集まって、出産祝いに訪ねた私も、例外ではありませんでした。
美男美女として、嫉妬や羨望を一身に集めていた友人夫婦の子ども。
しかし、誰がどう見ても「ブサイク」としか、言えないような顔をしていたのです。
訪ねた仲間は口々に「元気そうでよかった」、「愛嬌がある」などとごまかして、出産のお祝いを告げました。
そんな曖昧な感想に対して、友人夫妻は微妙な表情で受け答えしていましたね。
彼らも、訪ねた人が本当に言いたいことを察していたのかもしれません。
なぜ、美男美女のカップルから生まれた子どもが、ブサイクに生まれてしまったのでしょうか。
勿論、2人は本物の美男美女です。
女友だちは一緒に遊ぶたびに、しつこいナンパを受けたり、何度も告白されるような美女。
それに、夫の男性は女性にとても人気があり、女友だちはそんなハンサムな男性と付き合っていたことで、女性から嫌がらせを受けることもあったのです。
そんな美しい2人ですが、それは顔のパーツがバランスよく、整っていたからこその美貌でした。
どんな美しい人でも、目や鼻などパーツごとに切り取れば、どこかしら歪んだ部分はありますよね。
そんな、少しの欠点がある場所が、友人夫妻の子どもにそのまま、受け継がれてしまっていたのです。
たとえば、女友だちの二重でぱっちりとした瞳は受け継がず、夫の切れ長の一重が遺伝してしまったり。
夫のすっと整った鼻筋ではなく、少し低めの女友だちの鼻とそっくりだったりなど、アンバランスにパーツが組み合わさった状態に。
その結果、あかちゃんのなんとも言えない、不細工な顔ができあがっていたのでした。
あとに、彼女と子どもの顔だちについて、話す機会があったのです。
その際、彼女も自分の子どもについて、「まるで、私と夫の顔でふくわらいをしたみたい」だと、笑っていました。
子どもがブサイクすぎたエピソード2.両家の親族がブサイクな子どもを見て言い争いになった
そんな、ブサイクに生まれた子どもの受難は、生まれた瞬間から大変なものだったようです。
子どもが生まれてしばらく、女友だちがひどく憔悴して、連絡してくる時期がありました。
電話越しでも、ひどく落ち込んでいる状態。
理由を聞いてみると、なんと子どものブサイクさのせいで、両家の親族が仲たがいしているというのです。
やはり、両家とも「美男美女カップルの間に、生まれる子どもは美しいはず」と期待していたのでしょう。
実際、2人の子どもとは思えないような赤ちゃんの顔を見て、「本当に、2人の子どもなのか」と、疑いの声があがってしまったそうなのです。
夫側の親族は、「うちの家系から、こんな子どもが生まれるはずがない」と主張。
まるで、女友だちがほかの男性と、不貞を働いたかのように糾弾したのです。
一方の女友だち側の親族は、「夫の男性が整形手術をした偽物の美形なのではないか」と、心ない噂話を立てはじめました。
彼女も夫の男性も、おたがいのことを疑うことがなかったのが幸いだと思います。
最後には、「DNA鑑定をしろ」とまで言われるようになり、2人はほとほと嫌気が指したのでしょう。
自分たちの両親、兄弟などごく一部の味方をして信じてくれた、家族や親族以外とは絶縁することに決めたのでした。
子どもがブサイクすぎたエピソード3.幼稚園のお迎えに夫婦で行くと、ほかの保護者から陰口を言われる
親族からの攻撃から子どもを守り、幸せに過ごしていた友人夫妻。
しかし、「とどめ」というような悲しいエピソードが、2人と子どもに襲いかかります。
それは、二人の子どもが幼稚園に入園してからのこと。
おたがい仕事をしていた2人は、基本的にお迎えやお送りに行ける曜日が違いました。
片方だけで保育園に子どもを連れていくときは、たとえ美形な親とブサイクな子どもでも、なにか言われることはなかったそうです。
「父親や母親が美形で、もう片方はブサイクだから、子どももブサイク」というのは十分ありえること。
ですから、周りの保護者も違和感を感じなかったのでしょう。
しかし、2人の勤務体制が変わり、週に何度か一緒にお迎えに行かれる日ができてからのこと。
周囲に、好奇の目を向けられるようになったそうです。
美形な両親に連れられるブサイクな子どもを見て、まったく関わりのない保育園にきている保護者が、変なものを見るような目で見たり。
こそこそと陰口を言うなどといった、シーンを多く見かけ、彼女はとても落ち込んでいました。
さらに、そう言った人たちが、家でなにか言っていたのでしょう。
ある日、子どもが帰ってくるなり、泣きそうになりながらこう訴えたというのです。
「私は、お父さんとお母さんの子どもじゃないの?」と。
彼女が子どもに話を聞いてみました。
すると、幼稚園でほかの園児に「『綺麗でかっこいいお父さんとお母さんから、お前が生まれるはずがない』といじめられた」と言ったそうです。
そのときの友人夫妻の憤りは激しいもので、すぐに幼稚園と、悪口を言った園児の保護者に、苦情を申し立てに行っていました。
幸いなことに、友人夫婦の子どもは「パパとママの大切な子どもで、なによりも愛している」と伝えると納得。
なので、心の傷を持つこともなかったそうですが、一歩間違えば、子どもの心に暗い影を落としていたかもしれないですよね。
あとで、その話を聞いた私。
「明るくて優しい子なのに、これから不用意に耳にする言葉に、どれだけ傷ついて生きていくことになるのだろう」と、泣きそうになってしまいました。
まとめ
このように、私の友人夫妻の子どもは、両親が美男美女だったがために、誹謗中傷を受けることが多々あります。
しかし、幸いなことに友人夫妻は、子どものことをとても可愛がっていて、深い愛情で子育てに奮闘中です。
ブサイクに生まれてしまった子どもも、両親の愛を受けて、心の優しい女性に育つことでしょう。