高校生の娘と、中学生の息子がいるアラフォーの兼業主婦です。息子が小学生のときに、いじめの加害者と被害者になりました。人間関係のもつれから、いつ自分の家族がいじめに巻き込まれるか、わからないというトラブルを経験しました。加害者になったことは、どういう理由があろうと正当化できませんが、簡単に被害者にもなってしまうこともあると知りました。
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小学校でイジメを受けた時のエピソード1.仲良しグループに転校生が入ってきた
私の息子は、同じ保育園から小学校に進学した、仲良しの3人でいつも一緒に遊んでいました。
小学生の男子らしく、ゲームに夢中になったり、夏休みは一緒にセミ取りにいったり、プールに行ったりと元気に遊んでいました。
小学校5年生になったとき、3人は同じクラスになったんです。
放課後は、いつも一緒に遊んでいましたし、互いの家に行ったりきたりしていました。
そんな仲良しグループだったのですが、ある日、クラスにひとりの転校生が入ってきたんです。
転校生のK君は、お父さんの転勤で名古屋から、関東に引っ越してきたとのこと。
見た目は、勉強ができそうな優等生で優しい感じです。
たまたま、うちと同じマンションということもあり、息子と親しくなりました。
息子は、K君を自分たちのグループに入れて、遊びも誘ってあげていました。
K君のお母さんは、最初だけ挨拶しにきましたが、暗い印象の人で気さくには話せません。
K君がうちに遊びにきても、向こうの家に息子が呼ばれることはありませんでした。
週末は、自然と我が家にみんなが集まるようになっていました。
しかし、あるときから、週末になっても誰も遊びにこなくなったのです。
小学校でイジメを受けた時のエピソード2.イジメに加担してしまう
「今日は、誰とも遊ばないの?」と、私が聞いても、息子は返事もしません。
たまたま、みんな予定が合わなかったのかと思ってました。
しかし、その次の週末も、やっぱり息子はひとりで、どこにも遊びにも行こうとしませんでした。
さすがに違和感を感じて、なにかあったのか聞いてみたら、「今ケンカしている」と、こたえました。
「高学年になって、いろいろとむずしいことも、あるのかな」と、そっとしておくことに。
しかし、そんなときに、学校から電話がかかってきました。
担任の先生から呼ばれて、学校へ行くと、息子が転校生のK君をいじめているという話でした。
びっくりして、どういうことかを聞くと、息子がK君の筆箱を隠したというのです。
2週間前に、授業で使う筆箱がなくなり、その筆箱が息子のロッカーにあったとのこと。
息子も認めていると。
自分の子どもが、いじめをするなんて、びっくりしました。
しかし、家に帰ってから息子と話し合ったんです。
息子は、同じグループのT君に言われてやったと言いました。
なんでも、K君が入ってきてから、グループが微妙に分裂したそうです。
それまで中心的存在だったT君と、K君がそれぞれ仕切るようになっていたとのこと。
K君は、一見リーダーふうには見えませんが、頭がよくT君を裏では、バカにする言動をしていたようです。
T君は当然面白くないのですが、グループのほかの子も、いつの間にかK君に取り込まれていたそうです。
息子は、K君が巧妙に引き裂くような工作をしていることに気づき、自分はT君の味方でいようと決めたようでした。
T君は、そんな息子に「K君に、嫌がらせをしてほしい」と、頼んできたそうです。
断ればよかったのに、T君の味方をしようと、筆箱を隠してしまったとのことでした。
小学校でイジメを受けた時のエピソード3.息子が孤立してしまう
もちろん、私は「そんなバカなことをするなんて!」と、息子を叱り飛ばしました。
そして、すぐに息子を連れて、同じマンションのK君の家に行き謝罪しました。
K君のお母さんは、私を睨みつけて「最低ですね」と、謝罪を受け入れてくれませんでした。
当然、もう一緒に遊ぶこともないとのことです。
ショックだったのは、その事件で息子に隠すよう頼んだT君は、その事件後から息子を無視しだしたんです。
そして、なぜかT君とK君が仲良くなり、グループからは息子が孤立してしまうことになりました。
グループ内からだけではなく、クラス全員から息子は白い目で見られ、先生にも問題児と認定されました。
T君は、息子の机をけって教室のすみに押しやったり、バカとか死ねとか教科書に悪口を書きこんだりします。
先生に相談しても、「もともと原因をつくったのは息子で、仕返しをされているのでしょう」と言われてしまいました。
息子がK君にしたのは悪いことですが、息子なりにT君の味方をしたかったから、やったことです。
しかし、T君が手の平を返したように、K君と親しくなり息子をいじめるように、なってしまったのです。
K君は、あくまで被害者でなにも指示を出してはいません。
しかし、自分が手を出さないでも、自分が一番有利な立ち位置になるよう、みんなをあやつっていた感がぬぐえません。
小学校でイジメを受けた時のエピソード4.人間関係を一新
もともと、加害者だった息子に、味方をしてくれる人はいないので、学校に相談しても無駄でした。
じっと、卒業まで息子はたえてくれましたが、中学受験をさせることになりました。
同じ学校の生徒は、誰もいない環境で人間関係を新しく一新したんです。
中学での交友関係は、そのことを教訓に、中立にてっすることにしたようです。
中学でも、やはり一見優等生だけど、巧妙に人をあやつるようなタイプの人がいると言っていました。
大なり小なり、派閥争い的な光景を目にして、自分は関わらないというスタンスを貫く。
これで、トラブルを避けています。
K君一家も、また別の場所に転勤になり引っ越していきました。
まとめ
息子は、このことで人間不信になりかけました。
信じていた友だちに、裏切られたわけですから当然です。
今は平穏ですが、一度いじめなどの問題がありこじれると、環境や人間関係を変えるしかないと、わかりました。
こじれた人間関係を、親がどうこうしようとしても、無駄だと思います。