41歳、既婚。
父親は20代前半で他界し、その後は結婚まで、母親と妹の3人で実家暮らし。
結婚後も、強烈なヒステリック持ちの母親に、夫や妹と共に振り回される。
年に数回、母親から離れて、泊まりの旅行に出るのが最大の楽しみ。
見出し
母親の怖すぎるエピソード1.手帳に書かれた言葉
今から10年以上前、知人に頼まれた母親が、短期間の工事現場で、住み込みの仕事をしていたときのこと。
母親は掃除や食事の支度などを2人体制で行っていたのですが、もう1人の女性と母親は、致命的に性格が合わなかったらしいのです。
人前で喧嘩こそしなかったらしいのですが、会うたびに、愚痴を聞かされたものです。
うんざりはしたものの、それを顔に出してしまうと、母親のヒステリーが炸裂するため、静かに聞くようにしていました。
ある休日のこと、連休だからと母親が自宅に戻ってきていたのですが、テーブルの上に手帳が、開きっぱなしになっていたのです。
何気なく見てしまい、ぞっとしました。
そこには、同じ仕事をしている女性の名字と、「絶対許さない」と母親の字で書かれていたのです。
相手の女性は、なにをして「絶対許さない」と母親に思われることになったのか、少しだけ気になりました。
おそらく、大した理由ではないはずですが……。
我が親ながら、震えるほど、怖く感じたできごとでした。
母親の怖すぎるエピソード2.母親の遺書
これも、少し古い話になります。
暇だったので家中を整理していたところ、4つに折りたたまれた紙が、仏壇の引き出しに入っていることに気づきました。
「なんだろう」と思って開いてみると、なんとそれは「遺書」だったのです。
母親の字で、「遺書」と書かれているのに、メッセージのようなものはとくにありません。
財産らしい財産を持っていない母親ですが、「誰になにを渡してほしい」ということが、数行だけ書かれていました。
その内容に言葉が出ないほど驚いたのですが、理由は二つあります。
1つめは、母親の実子である私や妹については、まったく触れられていないこと。
2つめは、なぜかいとこに対して、母親の持ち物のなかで、「高額なものや現金を譲ってほしい」と書かれていることです。
兄弟姉妹の多い母親には、数え切れないくらい甥姪がいます。
そのなかで、なぜ「1人だけ」の名前がそこにあるのか、考えれば考えるほど、分かりません。
そもそも家族のなかでも最も元気な母親が、なぜ「遺書」を書いたのかも分からないのです。
聞いたところで、機嫌を損ねたらアウト。
これもまた、手帳と同じように、見なかったことにしています。
母親の怖すぎるエピソード3.怒りのスイッチ
ヒステリックな私の母親は、些細なことでも一瞬で激怒し、泣きわめき、私や夫の人格を否定するような言葉でののしりはじめます。
爆発したら、もうときが過ぎるのを待つしかありませんし、なにを言われても、耐えるしかありません。
その怒りのスイッチは、もう数え切れないほどあって、一緒にいると、神経がすり切れるのを感じます。
あれは2年ほど前。
母親からメモを渡され、買い物に行きました。
食材と消耗品がいくつか書かれていたので、そのとおりに買い物をして帰宅。
すると、母親が突然「ゴム手袋が入っていない!」と叫んだのです。
「ゴム手袋は書かれていなかったよ」と、メモを見せたところ、母親はメモを私の手から奪いさって、こう言って、メモをびりびりと破り捨てたのです。
「書かれてなくても、使いたかったんだから、買ってくるのが普通だろう!」と。
理不尽でしかありませんが、この手のエピソードは数え切れません。
母親の怖すぎるエピソード4.妄想に近い思い込み
いつも理不尽なことばかりなので、大抵のことはスルーできる私たちも、いまだに納得のいかないことがあります。
ちょうどお盆の時期で、親戚の家に行っていたときのことです。
母親は、なんの話の流れか、いきなり「娘たちに、『葬式代は出さないから、貯めろ』と言われた」と、言い出したのです。
叔父たちの表情がけわしくなるのを見ましたが、私たち姉妹には、なにの心あたりもありません。
「勘違いでは」といったものの、こうなると母親は「言われたのは、間違いない」と譲らないのです。
とりあえず、そのお盆は、その程度で終わりました。
しかし、数ヶ月すると今度は、「『葬式代は自分で用意しろ』と、娘の夫に言われてつらい」と言い、泣いたり、騒いだりするように。
もちろん、私の夫にも、心あたりはありません。
どうやら母親は、脳内でストーリーをつくり、それを変化させて、「かわいそうな自分」をつくりあげているようです。
妄想に近い思い込みに、途方にくれています。
事実無根の話によって、頻繁に親戚にとがめられる、つらい日々です。
母親の怖すぎるエピソード5.都合のいい記憶力
パチンコに負けて帰宅したと知らずに、誕生日プレゼントを渡してしまい、投げ捨てられたこともありました。
平日の昼間に、急にヒステリックな電話が職場にかかってきて、怒鳴り散らされたことも。
「もう顔も見たくない」「死んでやりたい」「許さない」「大嫌いだ」「こんな子どもに育てたつもりはない」など、さまざまな言葉で頻繁にののしられています。
そんな私が、なにより怖いと思うのが、母親の記憶力です。
ヒステリックに怒鳴り散らしてすっきりし、気持ちが落ち着くと、怒鳴り散らしたことなど、すべて綺麗に忘れている母親。
ちょっとしたできごとで、それが判明したとき、鳥肌が止まらなくなりました。
母親は、単にストレス発散のためだけに、適当に怒鳴り散らしているだけに違いありません。
だから、自分が怒った内容すら思い出せないのでしょう。
「我が家は仲良し」母親は、そう思い込んでいます。
なんでも言い合える、素敵な家族だと。
家族全員が、たえにたえていることを、母親は今でも知らずにいます。
それを何度も母親に言っているのですが、忘れてしまうのです。
まとめ
年々母親のヒステリックさは、激しさを増していきます。
もう70歳にもなるというのに、異様に元気。
いつになったら老いるのか、あまりの攻撃力と怖さに、途方に暮れてばかりいる日々です。