浮気だと誤解し詮索して破局したエピソード4編

後悔する女性

30歳女性。主婦。

大学時代、社会人と2度の遠距離恋愛を経験したが、コミュニケーションと信頼関係をきずくことにおける難しさを痛感し、いづれも破局に至る。

 

その後、近くで相手を支え、感じることのできる幸せを感じ、パートナーと結婚。

現在に至る。

 

 

浮気だと誤解し破局したエピソード1.幸せ絶頂の悲劇

不審に思っている女性

 

学生時代、3歳年上の医学部に在籍する男性と交際していました。

背は低いものの、爽やかで優しく、笑顔が素敵な、女性の扱いが上手な方でしたが、彼は大学の近くにひとり暮らししており、プチ遠距離恋愛。

実家暮らしの私は、片道2時間以上かけて、彼に会いに行っていました。

 

彼は医学生。

試験や実習で大忙しなので、普通の大学生カップルより会える頻度は多くありませんでした。

 

しかし、それでも、おたがいの思いやりが功を奏し、順調に信頼関係を構築。

そんな幸せ絶頂の最中、思ってもみない悲劇が私を襲ったのです。

 

ある日、見知らぬメールアドレスから、私の携帯にメールが届きました。

迷惑メールだと思い削除しようと思いましたが、タイトルには「○○さんへ」と、私の名前が……。

念のためメールを開いてみると、そこには衝撃の内容が書かれていたのです。

 

「はじめまして。私はあなたの彼と同じ大学に通うものです。今、彼はほかの女性と交際をしています。すぐに別れてください」

一瞬思考が停止しました。

 

「悪い、いたずらだろう」と無視しようとしたそのとき、見知らぬ番号から電話が掛かってきたのです。

恐る恐る出てみると、なんとそれはメールの送り主(女性)でした。

 

メールの送り主は、彼と、その浮気相手とされる女性と同じ大学に通う医学生。

なぜ私の連絡先を知っているのか問うと、先日、送り主が彼と食事に行った際、携帯を盗み見て調べたとのこと。

 

彼女曰く、大学での彼は素行が悪く、女遊びも激しい最悪な男で、いつも私のことを「遊びの女」と話しているのだとか。

以前、私が彼の大学に遊びに行ったとき、幸せそうに彼の隣で笑う私を見て、あまりに可哀想だと思い、こうして連絡してきたと言います。

 

私は、彼女の言うことが信じられませんでした。

 

浮気だと誤解し破局したエピソード2.混乱・疑い

疑っている女性

 

突然のできごとに混乱しながらも、「彼がそんなことをするはずはない、あり得ない」と、彼を信じたい私。

あのメールと電話のことは忘れ、今までどおりの生活を送ることにしました。

 

それから半年後。

たまたま彼が携帯のロックを外したままトイレに行ったとき、あのときの言葉が急に脳裏によみがえりました。

 

「今、彼はほかの女性と交際をしています」出来心から、彼の携帯を見ると……。

そこには、特定の名前の女性からのメールがズラリ。心臓がバクバク音を立てて、鳴りやんでくれません。

 

「誰? こんなに毎日……。誰なの? どうして?」

彼がトイレから帰ってきたので、慌てて携帯を置いた私は、とっさに、彼にこう問いました。

 

「ねぇ、私に内緒にしていること、ない?」すると彼は、こう返答。

「え? なにを? なにもないよ。どうしたの? 急に」、私はそれ以上言葉を発することができませんでした。

 

一度疑いがはじまると、あとからあとから不安が沸き上がり、もう自分でも収集がつかなくなっていきます。

そして私は、半年前に電話で彼の浮気を告げてきたメールの送り主に、ついに連絡を取るのです。

 

 

浮気だと誤解し破局したエピソード3.破局への道

関係が悪くなった男女

 

私から送り主に連絡を取ってからは、破局への道一直線でした。

彼への不信感が募り、次第に、送り主からの情報が私のすべてになっていきます。

送り主からは、随時メールで彼の行動が送られ、いかに私があざむかれているかということを知らされました。

 

それからというもの、私から彼への連絡は「誰といるの?」「どこに行くの?」とせんさくするような内容ばかりになっていきます。

すると、私の言動の変化に気づいた彼も、次第に私に対して不信感を募らせていきました。

二人の関係は、こうしてギスギスしていくのです。

 

それから3か月後。

彼を疑うことに疲れた私は、ついに彼に別れを切り出しました。

彼が浮気をしていたとはいえ、彼の行動・情報を第三者から得ていたという罪悪感から、本当の理由は告げませんでした。

「ほかに好きな人ができた」と言い、別れることにしたのです。

 

彼は、「そうか……。ほかに好きな人ができたのなら仕方ない。幸せに」と、静かにうなずき、私の前から去っていきました。

 

浮気だと誤解し破局したエピソード4.真実

驚く女性

 

彼との別れを乗り越え、私も、新しい恋愛に踏み出したそのとき……。

もう、あれきりだと思っていた、メールの送り主の女性から、再び電話がかかってきたのです。

 

「ごめんなさい……」彼女の声は震えていて、涙を流し、ひたすら私に謝り続けていました。

「一体どうしたのか」と問うと、送り主は驚くべき真実を私に告げます。

 

なんと、彼が浮気をしていたというのは、すべて送り主自身がつくり上げた嘘だったというのです。

自分のしたことの罪悪感に耐え切れず、私にすべてを話そうと連絡してきたのだと言います。

 

驚いた私は言葉にならず、ただただ、怒りがこみ上げるばかり。

「この女のせいで、私は彼を失った」そう思いました。

 

その後、送り主の女性は、ことの真相を私に話しました。

送り主の女性は、レズビアンで、そして、とある女性のことを深く愛していました。

 

その女性とは、まさに、「彼の浮気相手」の女性。

その女性は、彼に彼女(私)がいることを知りながらも、ずっと片思いをしていたのだそうです。

 

彼とその女性は、あくまでも友人として、頻繁にメールのやり取りをしていました。

送り主は、自分の恋は実らないものと分かっていて、せめて、その女性の一番の友になろうと決心。

そんな愛する女性が、自分と同じように報われない思いをして苦しんでいる……。

 

そこで、当時の彼女である私と彼を別れさせようとしたのだそうです。

結局、その女性の恋は実らず、彼は今、別の女性とおつき合いしているということ。

 

そのメールの送り主は絶望し、ずっと、私に謝り続けるのでした。

私と彼との関係を自分の嘘によってさいてしまった結果、自分の愛した人の思いも実らせることができなかったことに……。

 

まとめ

私は、この送り主を許しましたが、彼とよりを戻すこともありませんでした。

第三者に嘘を吹き込まれたとはいえ、小さな勘違いから、彼を信じることができなかった私自身に、否があると思ったからです。

 

第三者ではなく、当人同士で話し合い、信頼関係を深く築いていくことが、恋愛の成功の秘訣なのかもしれません。