32歳女性。
しばらく人間不信に陥り、いまだ結婚もしないで、引きこもっている。
人に会わずに働ける仕事に魅力を感じ、ネットでプログラミングや起業の勉強をしながら、ブログを書く毎日。
自叙伝の書籍を書いて、生活しています。
むかつく女に仕返しをしたエピソード1.最悪な第一印象
むかつく女とのはじめての出会いは、私が20代前半に勤めていた、勤務先のホテルでした。
派遣でいろんなホテルを転々としていたので、多少人間関係が悪くても、どうにかうまくやっていけた私。
ただその女は、今まで出会ったなかでも、最悪な女でした。
30代でホテルの支配人をしているということで、赴任してすぐに、支配人のもとへ挨拶に向かった私。
しかし、挨拶する間もなく、支配人からの第一声が驚きのものでした。
「分かってるよね? 説明しなくても。マニュアル通りにやってくれればいいから」
私は「え? それだけ?」と、呆然としてしまいましたね。
挨拶も施設内の説明も一切なしに、いきなり放置。
そのため、どうしていいかわからず、とまどっていました。
すると、こちらに戻ってきて、「早く荷物置いて、勤務しなさい」と言われます。
そのとき、イラッとして思わず、言い返してしまったのです。
「勤務しなさいと言われても、制服ももらってませんし、寮になる部屋はどこですか?」と。
すると、面食らったような顔で後ろを向き、ほかのスタッフに「案内して」と言い、また裏に戻って行った支配人。
私は、なにがなんだか分かりませんでした。
なんか悪いことしたのか、いろいろ考えたけど、思い当たることがなく、なんで初対面でこんなに怒られるのか、分かりませんでしたね。
その後、レストランのホールを任された私は、見よう見まねで、仕事を開始。
そのときも誰も仕事を教えてくれなかったし、自己紹介なども一切ありませんでした。
社員さんらしき人は数人いましたが、みんな黙々と食器などを運んでいます。
私は一人の女性社員さんに、何度か置き場所などを聞きました。
すると、ため息まじりに「ほかの人の仕事を見ながら、覚えていってください」と言われる始末。
正直、「なんだそれ」と思いました。
さらに、それに付け加えるように、こう言われたのです。
「一度聞いたことは、二度と聞かないこと。一度しか教えませんから」と。
「このホテルは一体どうなってるんだろう」と、いろいろなことが怖かったですね。
スタッフ同士の私語はまったくなかったし、笑顔もありません。
仲が悪すぎるのか、なにかあるのか、そのことばかり気になった初日勤務でした。
むかつく女に仕返しをしたエピソード2.周りを味方につける
一週間いて分かったことですが、ほかのスタッフにこのホテルの話を聞いていると、ここは教育を一切しないホテルのようで……。
今まできた派遣スタッフは、それに耐えられなくて、みんな辞めていったようです。
ある日、若い男の子が掃除の仕方で、ひどく怒られていました。
あとでその子に話を聞くと、「いつも通りやったら、『マニュアル通りにやれ』って、怒られた」と言います。
その子はそんなマニュアルがあったのを、そのときはじめて知ったみたいです。
「なにも言えずに、謝った」と言っていて、可愛そうでした。
「なんか、ひどすぎる」と思い、ほかの子たちにも話を聞くことに。
すると、みんな同じような思いをしていたことが分かったのです。
「これはよくないと、私たちで手を組んで、なんとかしよう」と、一致団結することにした私たち。
そんなとき、私にも同じようなことが起こりました。
休憩室の掃除を任され、終わると、あとで呼び出しがかかり、やり直し。
なにがいけなかったのか聞くと、常識じゃ考えられない範囲の掃除を求められました。
「冷蔵庫の裏が汚れてる」とか、「電子レンジは持ちあげて、底まで拭きなさい」など。
そこでまた、はじめて見るマニュアルを見せられました。
「冷蔵庫は、なかも外側もキレイに拭く」
「床掃除は、モップでキレイに拭いて、空拭きまで」
「食器棚は、食器をすべてどかしてから、拭く」
それらを含め、20畳ほどある休憩室の掃除をする時間はたった20分。
当然できませんでした。
掃除後はA~Eまで評価が付けられるのですが、C以下だとやり直しをさせられます。
さらに、時間内にできなくてもペナルティになり、次の日またやり直し。
そんな毎日に耐えられなく、「嫌がらせだ」と言い合いになると、また「ペナルティね」と言われるのです。
その後は、評価関係なく、毎日掃除させられました。
本来、毎日交代で行うのですが、私は一週間毎日やらされるうえに、毎度チェックされ、怒られる毎日。
もうその女に対して、ムカつきすぎて私は、「辞めてやろう」じゃなく、「いつか、仕返ししてやろう」と怒りで燃えていました。
それから毎日、ほかのスタッフも理不尽な理由で、ペナルティが下ったりしていましたが、私が先頭に抗議し続ける毎日。
それでも、その女の態度は改まりません。
むしろ、嫌がらせと思える行為が増してきたのです。
わざと食器の位置を変えて困らせたり、伝票を隠したり……。
それで「誰がなくしたんだ」と言って私たちのせいにしたりなど、もうやってることは子どもそのもの。
「これは最終手段だ」と思い、私たち15名ほどいる派遣スタッフ全員で、派遣会社に連絡をし、抗議しました。
すると次の日、そのむかつく女の支配人に、私だけ呼び出され、こう言って去って行ったのです。
「今まで、こんなことはなかったのに」と。
「なにを企んでるんだろう」と怖かった私。
しかし、その女の怒りは今度は私じゃなく、ほかのスタッフへ向いてしまいました。
むかつく女に仕返しをしたエピソード3.最初で最後の仕返し決行
もう我慢の限界で、「なんとか仕返ししてやりたい」と思い、毎日仕事が終わってからみんなと相談。
でも、仕返しといっても、あとが怖くて、実際なにもできません。
そんなとき、一番若い女の子が「みんなで辞めない?」と言いました。
「あーそっか。この人数に辞められたら、あの女もすました顔でいられなくなるね」
話し合いの結果、スタッフ全員でホテルを辞めることに決めたのです。
当時はちょうど、忙しい真夏の時期。
スタッフが一人でも欠けたら回らないほど、忙しい状態になります。
いつもは裏にこもっているむかつく女も、自らホールスタッフとして働いていたくらいです。
なにをしても改善されなかったため、「あのむかつく女に仕返しをするには、もうこれしかない」と思った私たち。
各自荷造りや清掃をし、寮をキレイにし、当日を迎えました。
朝になると、みんなでまとめた荷物を持ってロビーへ。
一言「本日で退職させていただきます」と、一人づつ会釈して、全員で出て行ったのです。
それを見て、慌てて止めにきた社員さんたち。
しかし、私たちはもう揺るぎない気持ちだったため、用意したタクシーに乗り込みさっさと去りました。
最後に見た社員さんたちの慌てた顔と、唖然としたむかつく女の支配人の顔が、今でも忘れられません。
みんなで、「ざまーみろ」と言って、笑いながら楽しく帰りました。
まとめ
その後、ホテルがどうなったかは分かりません。
しかし、私たちはこのホテルでされた仕打ちは一生忘れないし、仕返しをして後悔はしていません。
むしろ、とてもすがすがしい気持ちになりました。