妊娠する前も後も怖い!恐怖に悩まされたエピソード4編

おびえる女性

33歳、女性。

結婚後は、専業主婦しています。

 

初期流産の確率を知ったのは、自分が経験したあとのこと。

子どもは男の子で、もうすぐ1歳になります。

「かわいい」と言わない日がないくらいに溺愛中。

 

趣味は読書。

「子どもも、本好きになってくれたら嬉しい」と思っている。

 

 

妊娠が怖かったエピソード1.流産への恐怖から、次の妊娠を恐れていた

仲が良い夫婦

 

私は結婚してから、2度の流産を経験しました。

結婚があまり早くなかったため、妊活をはじめたのは、入籍後すぐのこと。

そしてすぐに妊娠することはできましたが、どちらも初期流産という形で、終わってしまったんです。

 

とくに2度目の流産は、手術をしたこともあって、精神的にかなり落ち込みました。

初期流産の原因のほとんどは、胎児側の染色体異常。

頭ではそれがわかっていても、心は自分を責めることをやめられなかったんです。

 

夫とは何度も喧嘩をして、それでも「やっぱり、2人の子どもが持ちたい」と妊活を続けることに。

だけど、「もし、次の妊娠も流産で終わってしまったら、どうしよう」と思うと、妊娠すること自体が、怖くてたまらなくなってしまったんです。

 

生理予定日が近づくと、そわそわして落ち着かない日々が続きました。

それに、いざ生理が遅れて、妊娠検査薬を使うときには、恐怖で手が震えたほど。

 

流産を繰り返したことで、「自分が無事に出産する」というイメージを描くことが難しくなってしまったのです。

 

妊娠が怖かったエピソード2.「育っていない」の言葉が怖くて、病院へ行けなかった

座り込んでいる女性

 

妊娠検査薬に、はっきりと陽性反応が出たときは、心臓がドキドキして、涙が出てきました。

もちろん、嬉しさもあったんです。

 

だけど、前の2回の妊娠のときだって、検査薬の反応は同じでした。

そう思うと、「また流れるかもしれない」という恐怖を感じてしまい、涙が出てしまったのです。

 

その日は、生理予定日の2日後で、まだ病院へ行くのには早い時期。

妊娠を私と同じくらい、もしかしたら私以上に喜んでいた夫には、まだ報告できませんでした。

 

お腹のなかで、ほぼ確実に胎嚢が確認できるのは、妊娠5週目以降。

私は、妊娠6週に入るのを待って、病院へ行くことを決めました。

 

病院は前と同じ、分娩は扱っていないレディースクリニックです。

だけど、いざ病院へ行くと決めた日になっても、私は外へ出ることができませんでした。

 

前々回、妊娠していたときのこと。

緊張しながら、内診台に乗って、「本当なら、ここに赤ちゃんの袋が見えるはずなんです」と言われたことがあります。

 

そして、前回の妊娠のときも、「胎嚢は大きくなっているんですが、なかで赤ちゃんが育っていませんね」と言われたのです。

そのときのことを思い出すと、足がすくんでしまいました。

 

「私のお腹のなかにきてくれた赤ちゃんを、育ててあげられなかった」という後悔は、今も忘れられません。

 

 

妊娠が怖かったエピソード3.安定期に入っても、ダメになる可能性ばかりが頭に浮かぶ

恐怖を思える女性

 

結局、病院で妊娠確認をしてもらったのは、その週末のこと。

夫と話をして、ついてきてもらいました。

 

前に流産の手術をすることが決まった日、ひとりで病院へきていた私は、涙で前が見えなくなってしまったからです。

それにより、30分以上、病院の空いている部屋を貸してもらうことになってしまいました。

 

「病院のスタッフさんに、迷惑はかけたくない」

「だけど、どうしても診断を聞くのが怖い」という気持ちでいっぱいだった私。

 

しかし、そんな心配をよそに、そのときは無事に胎嚢を確認。

翌週には、はじめて心拍を確認することもできたんです。

思っていたよりも、ずっと早く点滅するように動いている、赤ちゃんの心臓を見た瞬間は、感動して泣いてしまいました。

 

この時期の検診は、だいたい2週間おきです。

毎回毎回、私はとても不安でしたが、赤ちゃんはどんどん大きくなっていきました。

 

そして、ついに安定期に入ったんです。

だけど、このころから私の恐怖感はさらに増していきました。

 

2回の流産から「妊娠できたからといって、無事に産めるとは限らない」という思いが植え付けられていたからです。

毎日毎日、「一緒に頑張って大きくなろうね。外へ出てきたらたくさん遊ぼうね」と、我が子に話しかけていた私。

 

募る思いは日々大きくなっていって、それなのに「もし、途中でダメになってしまったら」と思うと、眠れなくなっていきました。

 

妊娠が怖かったエピソード4.産める喜びと、産む怖さで頭がごちゃごちゃに

妊娠している女性

 

そうして迎えた臨月。

少し羊水が減ってきてはいるものの、赤ちゃんは元気な状態です。

ただ私は、想像していた以上に身体がつらくて動けないストレスから、どんどん気持ちが落ち込んでいました。

 

「ここまでくれば、もうあとは産むだけ」とは分かってはいたんです。

だけど、ここでやっと「出産」自体への恐怖を感じはじめました。

 

信じられないほどの痛みや、「もしかしたら死ぬかもしれない」という事実への恐怖。

我が子に会うことができる喜びと、「もし、出産中になにか事故があったら」という怖さなど……。

 

今考えれば、身体がしんどいんだから、なにも考えずにただ寝ていればよかったと思います。

しかし、そのときはもう頭がごちゃごちゃで、どうしていいのか分からなくなってしまっていたのです。

 

まとめ

2度の流産から、私にとって妊娠は、完全に恐怖の対象になってしまっていました。

だけど、無事に出産して、子どもとの生活にも慣れてきた今ではこう思っているのです。

「あの期間に、自分自身と向き合うことができたのは、いい経験だった」と。