29歳女性。
都内で、販売員として働いている。
子どものころから、家で犬を飼っており、現在飼育している犬は3代目。
担当部署が、ペットフードや用品の売り場なので、犬の知識は比較的豊富です。
ゆくゆくは、「2匹の犬を飼って、その子どもを育ててみたい」と思っています。
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私の飼っているバカ犬のエピソード1.フリスビーを取りに行っている間に忘れてしまう
うちの飼い犬は、今年で3歳になる小型の柴犬。
世間一般では、「柴犬は従順で賢い」という印象が強いようですが、家の飼い犬はとてもおバカなのです。
柴犬は、定期的に力いっぱい走りまわったり、疲れるまで遊んだりといった運動を行わないと、健康に害が出てしまいます。
そこで私たち家族は、週に数回、飼い犬をドッグランに連れていくのです。
フリスビーを投げたり、ボールを投げたりして、思いっきり遊ばせてあげています。
とくに、家の飼い犬は投げたフリスビーをとってくるのが、とても大好きです。
ですが、たまにそのおバカっぷりを発揮してしまうときがある、私の飼い犬。
私たちが行っているドッグランはとても広く、ドッグランのなかに草むらがあったりします。
そのため、たまにフリスビーを投げると、あらぬ方向に飛んでいってしまい、なかなか飼い犬が見つけることができません。
本当なら、犬は嗅覚が鋭いので、木陰に隠れたフリスビーなども、すぐに見つけて、咥えて戻ってくるはずなのです。
しかし、うちの馬鹿な飼い犬は、そういうわけには行きません。
最初のうちは、落ちたフリスビーを一生懸命探しています。
ところが、そのうち、周りの犬にあいさつをしたり、ほかのおもちゃに注意がいってしまい……。
フリスビーのことなどすっかり忘れて、遊びはじめてしまうのです。
フリスビーのことがとてもお気に入りで、家に帰っても、巣に持っていってしまうことがあるほど。
そんな大事なフリスビーをすぐに忘れてしまうなんて、本当におバカですよね。
さらに、そんな飼い犬に呆れて、家族がフリスビーを取りに行くと、飼い犬はそのあとを追いかけて、ようやくフリスビーを見つけることができます。
すると、飼い犬はさも自分が今見つけたかのように、フリスビーを咥えて、意気揚々と私のもとに戻ってくるのです。
そんな姿を見ていると、つい笑いがこみあげてしまい、飼い犬に不思議そうな目で見られてしまいます。
私の飼っているバカ犬のエピソード2.「待て」の芸をさせると、どこまでもあとずさりしていく
おバカな家の飼い犬も、いくつかの芸を覚えています。
そのなかでも、飼い犬が得意なのは、おやつを目の前に置いて行う、「待て」の芸。
「待て」と言ったあと、「食べていいよ」と言うまで、ずっと我慢しているという芸です。
犬の芸のなかでは、比較的メジャーな芸なのではないでしょうか。
うちの犬も最初のうちは、その場で凛々しい顔して、お菓子を食べずに待っているのですが、すぐにそのおバカっぷりを発揮してしまいます。
数十秒我慢していると、目の前にお菓子があることが我慢できなくなるのか、座ったまま、ズリズリとあとずさりをはじめるのです。
視線は私のほうに向けたまま、器用にお尻で下がっていく様子は、まさにおバカ犬そのもの。
いちど、どこまで下がっていくのか気になったので、廊下の端から「待て」をはじめてみました。
すると、飼い犬はどんどんどんどん、あとずさりをしていきます。
最終的には、廊下の端から端まであとずさりした挙句、玄関の低い段差に転げ落ちてしまったのです。
そのときの失敗をごまかしているかのような表情は、思い出すたびに、面白くなってしまいます。
私の飼っているバカ犬のエピソード3.怪我した足と反対側の足を持ちあげている
次のエピソードは、家の飼い犬が足を怪我したときの話です。
散歩の途中に、とがった石のようなもので、肉球を傷つけてしまったことがありました。
帰ってきたら、片足をあげてひょこひょこと歩いているので、「どうしたのかな」と思ってチェック。
すると、肉球の皮がペロンと向けて、血がにじんでいたのです。
慌てて治療を行って、手に包帯と靴下を履かせて、様子を見ることにしました。
しかし、飼い犬はその感触が慣れないらしく、怪我したほうの足をひょこっと持ちあげて、器用に歩き出したのです。
数日、消毒と包帯を取り替えていたのですが、幸い傷がうむこともなく、足はどんどん治って行きました。
そんなある日、部屋を歩いている犬をふと見たとき、違和感を感じた私。
よく見てみると、なんと飼い犬は包帯をしている足とは、逆の前足を持ちあげて歩いていたのです。
思わず飼い犬に声をかけると、自分でもなにか間違えていることに気づいたのか、慌てて包帯をしているほうの手を持ちあげていました。
それからも、包帯が取れる間、何度か持ちあげる足を間違えて、そのたびに家族にからかわれていましたね。
おばかというか鈍感というか、私としては衝撃的なエピソードでした。
私の飼っているバカ犬のエピソード4.「かわいいね」と言われすぎて、名前だと思うようになった
最後のエピソードは、飼い犬の名前についてです。
例えば、家の飼い犬の名前が、「太郎」という名前だったとします。
その場合、「太郎」と呼び捨てにされたり、「たろちゃん」とニックネームで呼ばれたりしますよね。
小さいころは、なかなか名前が覚えられなかったのですが、3歳にもなると、それぞれの呼び方を覚えたうちの飼い犬。
名前を呼ばれるたびに、しっかりと顔をあげて、反応するようになっていました。
ある日、家族が集まって、テレビを見ていた日のことです。
私の妹がテレビに出ていた動物に向かって、「かわいい」と声をあげました。
すると、飼い犬が妹に向かって、一目散に歩みよって行ったのです。
最初は、偶然かと思った私。
しかし、その後も私たちの会話で、「かわいい」と言う言葉が出てくると、飼い犬はその言葉を発した人のもとに、歩み寄って行きます。
あまりにも、「かわいい」と言われ続けたのが、原因なんでしょうね。
うちの飼い犬はなんと、「かわいい」と言われたら、自分のことだと思うようになっていたのです。
おそらく、言葉の響きだけで反応しているのでしょうが、そのナルシストのバカっぷりは、とても可愛らしいものでした。
まとめ
犬というのは、犬自身が意識せずに行っている行動でも、人を癒し、温かい気持ちにさせてくれます。
たしかに家の飼い犬はおバカな言動が多く、柴犬と思えないときもあるおバカな犬です。
ですが、私たちにとっては、家を明るくしてくれる、とても大切な家族の一員であることに、変わりはありません。