32歳、女性、主婦。
なんでも取り扱う、飲食関係の会社に勤務していた。
ブラック企業のためか、長続きしない、クセのあるスタッフばかりが働いていましたね。
怒ると大阪弁が出てしまうので、大阪弁が苦手な旦那には、今も恐れられている。
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会社の同僚とガチバトルしたエピソード1.常に上から目線
私が勤めていた会社に、田中くん(仮名)という男性がいました。
田中くんは、当時30代後半。
見た目は爆笑問題の田中さんに似ていて、背が小さく、小太りで丸い顔でした。
とにかく自己評価が高く、周りの人間のことをいつも見下していた田中くん。
ある日、地域のイベント向けに、いつも会社で取り扱っている量の、何十倍もの数の注文がありました。
あちこち手配しましたが、イベント数日前になっても、商品が揃うか微妙な状況。
田中くんは、お世辞にも頭がよくなくて、計算間違いが多いです。
そのため、発注担当からは外されていて、配達や荷降ろしの仕事を担当していました。
発注担当をしている私たちが、数を確保するために、あちこちに電話をかけていると、田中くんが事務所にやってきます。
そして「まだ、品物そろわないの? ヤバイんじゃない?」と、バカにしたように笑ってきました。
「田中くんは、物を運んで降ろすだけじゃない」
そうキツイ口調で言う、ほかの女性スタッフ。
すると、田中君は、さらにバカにしたように、こう言ったのです。
「僕の仕事の邪魔をしないようにしろよー」
「僕がいなければ、客へ持っていけないんだから。なんだったら、スーパーで探してきてあげようか?」と。
私たちは周りの商店や、問屋にもかけあって、品物を集めていたうえ、スーパーにも在庫を分けてもらうよう交渉していました。
田中くんは、そういったこともなにもわかっていなくて、こんなふうに言い出すのです。
「コンビニやスーパーに行けば、なんでも手に入るはずなのに、なにをしてるんだコイツらは」と。
発注業務を行っていた私たちは、田中くんの態度に腹が立っていました。
ですが、仕事内容さえ把握できていない人に、何を言っても意味がないので無視。
イベント前日までに、みんなで自家用車を使って、郊外のディスカウントショップなども周り、なんとか必要な商品を揃えました。
もちろん、そんなときも田中くんは、「要領が悪いから、前日までバタバタしているんだろ」などと言っています。
定時で帰っていくので、腹が立って仕方ありませんでした。
会社の同僚とガチバトルしたエピソード2.仕事をサボった
イベント当日、田中くんは、配達用の車に商品を積んでは、顧客のもとへ配達をしていました。
数が多いので、社員の自家用車も使って、みんなで配達。
会社と配達先を何往復もしていたので、誰が今どの地点にいるかなんて、誰も気にしていませんでした。
しかし、事務担当で会社にいた藤原さん(仮名)が、「さっきから田中くんを見ない」と言ったのです。
そのときは、納品数が多いため間違えないように、会社に戻ってくるたびに、事務所で納品書を受け取る必要がありました。
そして、品物を配達するという、段取りになっていたのです。
そのため、事務所に立ち寄ってからしか、配達をすることができません。
ずっと事務所にいる藤原さんが、「田中くんと会って、納品書を渡していない」と言うのです。
つまり、「何度目かの配達に行ったまま、田中くんは会社に戻っていない」ということになります。
私たちは、早く配達が終わるようにと、あまり荷物が乗らない、自家用車まで使っていました。
一方、会社の大きな配達用の車に乗っている田中くんが、配達を行っていないなんて、意味がわかりません。
私は、その時点でキレそうでした。
しかし、サボっていると確定するにはまだ早いので、まずは配達を行っているほかのスタッフに連絡。
「田中がずっと、社用車に乗ったまま、会社に帰ってきていない」
「もしも、事故でもしていたら大変なので、道中ですれ違わないか、確認してください」と伝えたのです。
しかし、会社と納品先を往復している、私を含めたスタッフは誰ひとり、田中くんとはすれ違わないし、見かけませんでした。
会社と納品先には、2つしかルートがなく、そのどちらにも田中くんはいないのです。
私は「サボっていることが確定したな」と思い、怒りで手が震えてきたのを覚えています。
会社の同僚とガチバトルしたエピソード3.サボったことがバレても、反省せず
ある程度、配達が落ち着いてきたときのこと。
私と同じように、田中くんへの怒りが収まらない発注業務をしていたスタッフと、「田中くんを探しに行こう」と、話をしていました。
そんなとき、事務所に田中くんから、電話がかかってきたのです。
田中くんは、「もうそろそろ、終わりそうかな?」と言ってきました。
電話を取った藤原さんが「はあ?」と言ったのを聞いて、私は電話を奪い、こう言ったのです。
「おめぇ、なにしてくれてんねん。どこにおるんじゃあ」と。
田中くんは「なに? こわいし。配達してるに決まってるでしょ。もうすぐ事務所に戻るよ」と言います。
どこから田中くんがくるのか気になっていたので、私はほかのスタッフと、外で待っていました。
すると、納品先と反対側の方向から、田中くんが乗った社用車がやってきたのです。
田中くんは会社に着くと、「みんないるってことは、もう配達終わった―? よかったー」と、笑って言いました。
そこにいるスタッフ全員が、一斉に怒鳴り散らします。
「おまえ、どこにおったんや」「なにしとったんや」「社用車乗り回しやがって、ガソリン代返せや」と。
田中くんは「配達をしていた」と言い、謝りもしません。
私が怒りで、プルプル震えながら、怒鳴りました。
「事務所に帰ってきてないのに、納品書も品物も持たずに、なにをどこに配達してたんや」
「大体、納品先とは反対方面からきたの、ここにおる全員が見とるわ」と。
「サボっていたことがバレている」と、みんなが言っても田中くんは、全然反省しません。
挙句の果てに、田中君は余裕の表情で、こう言い放ったのです。
「配達って大変でしょ? 僕、いつもそれをしてあげてるんだよ。僕がいつもしてることをやらされたぐらいで、なに怒ってるの?」と。
「てめえ。いい加減にしやがれ」「おまえ、仕事中やぞ。給料が発生している最中に、どこにおったか言えや」
私が怒鳴ると、みんなも似たような事を言いだしました。
私もそうですが、女性スタッフもガチギレをしていて、ありえないほど汚い言葉で、田中くんを罵っていました。
それでも、田中くんは私に、「そんな怒鳴ったら、モテへんよ」と言うのです。
反省するどころか、さらにケンカをふっかけてくる田中くん。
私は、「おまえなんか、世界中の女どころか人類すべてから、すでに嫌われてとるわぁ」と言いました。
「ひどい言い方だね」と田中くんが言いましたが、もちろん、誰も田中くんには同情なんてしません。
「そんなに仕事したくないんやったら、いますぐ辞めろや」と私は言い、近くにあったダンボールを思いっきり蹴りました。
田中くんが「暴力とか、ヤバイ人だ」と言うので、「おまえよりヤバイ人間おらんわ」と、キレてしまったのです。
会社の同僚とガチバトルしたエピソード4.謝り方まで腹が立つ
私が、田中くんと低レベルなガチバトルとしていると、社長がやってきて、こう言いました。
「田中。おまえは今日、給料をもらえる仕事をしてたんか? みんなに謝れ」と。
それでやっと、田中くんは「はぁ。すんません」と言いました。
田中くんのその謝り方に対して、そこにいる全員が激怒。
大人になっても、人前でこんなにガチバトルをするとは、自分でも思いませんでしたね。
私とのやり取りを聞いていた男性スタッフが、田中くんの態度に、殴りかかりそうになるのを、一生懸命ほかのスタッフが止めていました。
会社の同僚とガチバトルしたエピソード5.ガチバトルのその後
次の日も、田中くんはなにも気にせず、普通に会社にきていました。
それどころか、事務の藤原さんに、文句を言っていたのです。
「昨日って、僕の給料って、発生してないの?」
「でも、最初の数回はちゃんと配達してるから、おかしくない?」と。
藤原さんも呆れて、「昨日の分の社用車のガソリン代、請求させてもらいますから」と、田中くんに怒っていました。
その後も田中くんは、周りのスタッフを散々怒らして、社長の口から「ほかの仕事を探せばどうだ」とまで、言わせた田中くん。
ですが、それでも働き続けようとするのです。
よくわからないですが、会社としては解雇はなかなかできないので、あくまでも「自己都合退職」をしてもらいたいようでした。
結局、田中くんは、数年働いたあと、こう言い残し、やっと辞職。
「やっぱり、僕はこんな仕事向いていない。もっと上の人間にふさわしい職場に行くよ」と。
最後まで、上から目線の人でしたね。
どんなに怒鳴り散らしても、バカにしたように言い返してきていたので、「私がガチギレしても、怖くなかったのかな」と思っていました。
しかし、数年後会社の近くで、田中くんを見かけたとき、私の顔を見て、走って逃げ出す田中くん。
そのとき、「僕、怖いから、ムリ」と、一緒にいた人に言っていたので、「やっぱり怖かったんだな」と思いました。
私の人生で、彼は私を最も怒らした人だと思います。
正直、今でも見ただけで、ムカムカするので、できることなら一生顔を見たくないです。
まとめ
大人になってから、それも女性がガチギレするなんて、自分でも最悪だと思います。
だけど、怒りって、どうしても抑えられないときがありますよね。
これからの人生では、ガチギレするようなできごとが起こらないように、祈っています。