25歳女性。年子の幼稚園がいる主婦。
今まで、たくさんの恋愛をしてきたが、実ることなく終わった恋も多数。
なかには、気持ちを伝えることすらできず、諦めたことも。
悲しく切ない経験だったが、今となっては私の大切な恋の思い出。
私の切ない恋愛話エピソード1.はじめての手づくりチョコレート
小学生のころから、ずっと同じクラスの彼。
住んでいたマンションも同じで、おたがいの家を行ききしたり、暇さえあればマンションの公園で、一緒に遊んでいました。
しかし、中学生になってからはおたがい思春期に入り、会えば会話はするけど、小学生のころみたいに、仲よく接せなくなってしまったのです。
私は小学生のころから、彼のことが好きだったのですが、なかなか打ち明けられずにいました。
ある日、部活帰りに、たまたまマンションの近くで一緒になった彼。
学校にいるときとは違い、二人きりだと小学生のころのように、ふざけ合ったり笑い合うことができて、とても楽しくて、あのころに戻ったみたいでした。
そして別れ際に、「今年もチョコレートよろしくな!」と、彼は言ったのです。
季節は冬、もうじきバレンタインデー。
小学生のころから、毎年彼にはチョコレートを渡していました。
しかしそれは、母が買ってきた市販のチョコレート。
今年は誰にも渡すつもりはなかったのですが、「彼のために、はじめて手づくりチョコレートをつくり、本命チョコレートをあげよう!」と決意。
さっそく、料理本やインターネットで、バレンタインデー向けの、チョコレートのつくり方を調べはじめました。
少しでも私の気持ちに気づいてもらうために、ハート型のチョコレートクッキーをつくることに。
はじめてのお菓子づくりでしたが、彼のことを思いながらつくり、意外と綺麗にでき、可愛くラッピングしました。
そして、バレンタインデーの日。
学校で渡すのが禁止されていたので、彼にチョコレートを渡すため、「マンションの公園に19時にきてほしい」と、彼を呼び出しました。
昨晩からずっと頭のなかで、告白のシチュエーションをしたり、うまく言えなかったときのために、手紙も用意していた私。
約束の時間が迫ると、彼がどんな反応をするのか楽しみな気持ちと、不安な気持ちでドキドキしていました。
「断られたらどうしよう」「付き合うことになったら嬉しいな」と、いろいろと考えているとインターホンが。
彼が家にきてしまったのです。
突然家にきた彼に、「外は寒いから家にきた」と言われ、家のすぐ外で告白もできず、心の準備もできてません。
彼も大体察しがついたようで、「チョコレートくれるの?」と聞かれ、チョコレートを渡しました。
本当は告白してから、チョコレートを渡すつもりでしたが、心の準備ができていない私はこう言うのが精いっぱい。
「はじめて手づくりでつくった。うまくできてるかわからないけど、一生懸命つくったのでちゃんと食べてね。恥ずかしいから誰にも言わないで」と。
しかし、彼はとても喜んでくれて「ありがとう!」と言って、嬉しそうに帰って行きました。
翌日、昨日のことを思い出すと恥ずかしくて、ドキドキしながら学校に登校。
学校に着くと、クラスの男の子たちがチョコレートの話をしていて、彼もそのなかにいました。
会話が気になり、遠くから聞いていると、彼が「本命チョコ1つと、義理チョコ1つもらった」と言っています。
「私のほかにもチョコレートをあげた人がいるんだ……」と、少し不安になりましたが、「義理チョコなら、大丈夫かな」なんて思っていると、彼からとんでもない一言が。
「本命は先輩から。義理は幼馴染から」。これには、耳を疑いましたね。
私は彼と同学年で先輩でもなく、むしろ小学生からずっと一緒で、幼馴染の私が手づくりしたチョコレートは義理扱いされていました。
あんなに頑張って、料理本やインターネットで調べてつくったチョコレート。
告白はできなかったけど、気持ちは十分伝わっているものだと思っていたのです。
彼からしてみれば、私は「恋愛対象ではなく幼馴染」ということを痛感し、とても悲しくなりました。
そのあとしばらくして、彼と先輩が付き合うことになり、部活帰りによく二人で帰っていたり、マンションの下で話していた二人。
嫌でも、そんな二人の姿が目に入り、悲しくて何度も家で泣いたことを覚えています。
私の切ない恋愛話エピソード2.教育実習の先生に恋をした
高校生のころ、私のクラスに教育実習の先生がきました。
高校の卒業生で、大学生の先生。
若くてカッコよくて面白くて、すぐにクラスに打ち解けていました。
ある日、夏休みの補習がかかったテストをすることに。
部活熱心だった私は、部活に参加できなくなるので、夏休みの補習だけはなんとしてでも避けたかったのですが、残念なことにあまり勉強が得意ではありませんでした。
テストに向けて、珍しくテスト勉強をはじめましたが、全然理解できず、居残って勉強しても効果はありません。
情けなくて、ノートを眺めながら一人、放課後の教室で、泣きはじめる私。
すると、たまたま通りかかった教育実習の先生が声をかけてくれて、わからないところをゆっくりと教えてくれました。
しかし、それでもなかなか理解できない私に先生は、「明日から少し放課後残って、一緒に勉強しよう」と言ってくれたのです。
一人で勉強してもまったく効果がなかったので、個別で教えてもらえることは、私にとってすごくありがたく、嬉しかったですね。
それからテストまでほぼ毎日、先生との居残り勉強がはじまりました。
理解できない私に怒ることもあきれることもなく、理解できるまで根気強く、教えてくれた先生。
そんな先生と過ごせる放課後が、段々と待ち遠しくなり、次第に先生のことが好きになってしまったのです。
「教育実習が終わると、先生はいなくなる」。好きになっても報われないことはわかっていました。
しかし、テストの結果、なんとか夏期補習を免れることに成功。
先生にもそのことを伝えたとき「よく頑張ったな!」と嬉しそうに、私の頭をポンポンっと叩いてくれた先生に、「気持ちだけでも伝えたい」と思うようになり、「教育実習が終わる日に、私の気持ちを手紙で伝えよう!」と決めました。
しかしある日、友人から「先生に彼女がいる」と聞き、胸が締め付けられるような気持ちに。
直接本人に確かめたくて、先生に聞きに行きました。
「彼女いるんですか?」と聞くと、恥ずかしそうに「彼女いますよ」と照れる先生。
そのあとも、「彼女とは高校から、付き合っていること」、「今は、保育園の先生をしていること」。
そして、「先生が大学を卒業したら、結婚しようと思っていること」を私に話してくれました。
照れ臭そうに話す先生を見て「本当に、彼女のことが好きなんだな」と思うと、すごく切なくなりましたね。
私の気持ちを伝えると、気を遣わせてしまうと思い、告白することをやめました。
そして、教育実習も終わりに近づき、クラスの皆で先生に寄せ書きすることに。
短い間だったけど、大好きな先生に伝えたいことがたくさんありました。
しかし、そんな気持ちを押し殺して、私は「彼女さんと幸せになってください」と書いたのです。
本当は「先生が大好きです」と、誰よりも大きな字で書きたかった私が、そこにはいました。
まとめ
恋をしても、報われない恋はたくさんあります。
状況によっては、「好きだから諦める」ことも……。
しかし、切ない思い出でしたが、今思い返すとそんな恋を経験してきたから、今の私があるのだと思えるのです。
後悔もありますが、恋をして良かったと思います。