同じマンションでの恋愛エピソード3つ

きれいな女性

26歳主婦。

学生時代から交際していた彼氏と結婚し、一児の母をしています。

 

現在の旦那は初恋の彼だったのですが、彼氏のほかにもう一人だけ、人生で好きになった人がいたのです。

その人とは両想いで終わり、淡い恋心を封印し、失恋を乗り越えて、現在に至ります。

 

 

同じマンションでの恋愛エピソード1.同じマンションでの出会い

高級マンション

 

大学生時代、4年間マンションで一人暮らしをしていた私。

大学から少し離れている場所にあったのですが、スーパーや駅からも徒歩10分圏内で、近くにコンビニもあり、とても便利なマンションでした。

 

マンションの最上階には共通スペースがあって、マッサージチェアなどが置いてあり、リラックスできる部屋もあります。

座り心地がいいソファーや机もあったので、自分の部屋より集中できたため、私はそこでよく勉強やレポート作成をしていました。

女性の一人暮らしということもあり両親が心配し、オートロック付きの比較的家賃の高いマンションを用意してくれたのです。

 

家賃が高いので、学生の一人暮らしは少なく、単身赴任の男性や、社会人の一人暮らし、ファミリーで住んでいる方が多かったと思います。

毎日のように共通スペースを利用していたので、同じ住人で顔見知りも何人かできました。

 

このマンションでは女子大学生の一人暮らしが珍しかったのか、社会人の男性から声をかけられることも。

私は当時遠距離恋愛中の彼氏がいたので、声をかけてくれる男性は恋愛対象としてなかったです。

そのため、同じマンションの住人として、ほどよい距離関係でおつきあいを続けていました。

 

当たりさわりのない会話をしたり、もっぱら私が相手の話を聞いていたように思います。

大学生なので、就職活動の話題が多かったです。

 

家族や彼氏と離れて、一人暮らしに寂しさを感じることも。

そんなふうに同じマンションの住人とコミュニケーションをとれることも、この共通スペースを利用する、楽しみのひとつでもありましたね。

 

マンションに住んで2年が経ったころ、いつものように共通スペースで勉強をしていると、顔見知りの一人暮らしの社会人独身社会人男性Bがやってきました。

Bは、これといって用もないのに、共通スペースによくきていて、私に話しかけてくれるのです。

 

私も、気さくに話しかけてくれるBに、好意は持っていました。

私と会話して帰るBに、それとなく「私に気があるんじゃないか」という、自覚も少しあったのです。

 

高校生時代から、付き合っていた彼氏とはずっと仲良し。

しかし、その当時、彼氏の浮気が発覚し、長年付き合っていたことでマンネリも感じはじめ、自分自身彼氏への愛情がわからなくなっていた時期でした。

 

そんなとき、気さくに笑顔で話しかけてくれて、いつもおもしろい話で笑わせてくれるBに、癒されていたところがあったと思います。

また、長年付き合ってきた彼氏にはない、社会人の大人の魅力をBに感じていた私もいました。

 

私へのBのアプローチも嫌なものではなく、私との会話を楽しんで帰って行く、決してしつこくない彼の魅力に、いつの間にかだんだん惹かれている自分がいたのです。

 

同じマンションでの恋愛エピソード2.惚れられる

愛の告白

 

何度も、公共スペースのみでの、短い時間の会話を楽しんでいた私とB。

交際中の彼氏は、彼氏の浮気以来「関係をやり直したい」と、何度も遠距離のなか私に会いにきてくれます。

 

私もその熱心な姿勢に怒りの心も折れ、長年付き合っていた情もあったので「なんとなく」彼氏との交際を続けていました。

しかし、トキメキやドキドキといった恋心は彼にはなく、いつも会うBに恋心を抱いている自分がいたのです。

 

Bは相変わらず楽しい話をしては、私より先に公共スペースから、あっさりと帰っていくだけでした。

でも、話の内容が、これまでは当たり障りない内容から、自分自身の生い立ちや、抱えている悩みなど、深いところまで話してくれるように。

 

私も聞き手から、自分の話をするようになり、どんどんおたがいのことを深く知っていきました。

そして、知れば知るほど、Bに惹かれていくことに……。

 

私自身、Bに彼氏の話もして、彼氏との仲について思うところも相談していました。

表面上だけしかうまく行っていないこと、彼への冷めてしまった気持ち、そんなことを話し手も、Bは優しくうなずきながら聞いているだけ。

 

私が彼との仲がうまく行っていない話をしても、なんのアクションも起こさないB。

そんなBを見ているうちに、「Bは私に気持ちはないんじゃないか?」と、不安な気持ちを感じるようにもなりました。

 

私も彼氏への情と、Bへの恋心の間でゆれている、中途半端な自分が嫌で、「物事をハッキリさせたい」、そんなふうに感じはじめた私。

いつものように公共スペースでBとの会話を楽しんだあと、「今日も先に帰って行くのだろう」と思っていたら、Bが突然「好きだ」と私に告白をしてきたのです。

 

そして、近々海外転勤があり、このマンションを離れること。

私は今の彼氏とやり直したほうが幸せになると思っていること(「これだけ長く付き合っていることは意味があることで、彼との縁に感謝して大切にすべき」と以前Bから言われたことがあります)。

 

これらの障害がありながらも、自分の好きな気持ちを押さえられなかったことを伝えられました。

そのあと、「私に少しでも気持ちがあるなら、自分について海外にきて欲しい」と、伝えられたのです。

 

 

同じマンションでの恋愛エピソード3.悲しい別れ

落ち込む女性

 

彼氏とBの間で揺れる気持ちを持っていたところでの、Bからの突然の告白に驚いてしまい、その場で答えることはできなかったのです。

一度一人で冷静に考えたい気持ちもあって、公共スペースにはその後一週間顔を出しませんでした。

 

Bとは公共スペースで話すだけの間柄、ケータイの連絡先なんかも知りません。

それでも、毎晩公共スペースで一緒におたがいの話をするだけでも、幸せを感じていましたし、「彼も同じ気持ちだった」と言ってくれました。

 

一週間後、公共スペースに顔を出すと、その日は私より先にBが待っていました。

一週間、連絡先も部屋もわからないので、毎日私を待ってくれていたそうです。

私は、正直な自分の気持ちを話しました。

 

「今の彼氏への気持ちは愛というより、情に近いものがあること」

「Bといると、トキメキやドキドキした、初々しい恋心を感じていること」

「一人暮らしの寂しさを癒してくれる存在になっていたこと」

 

すべてを打ち明けたのです。

でも、やっぱり彼氏や家族、大学生であるという今の生活を捨ててまで、海外へ行く勇気が自分にはないことも伝えました。

 

真剣な表情で最後まで聞いてくれ、最後に「私の気持ちを一番に尊重したい」と言ってくれたB。

Bはとても悲しそうな顔で笑っていました。

「私のことは好きだけど、今の会社でのキャリアなどを捨てて一緒にいる勇気はない。おたがい、縁がなかったってことかな~」と。

 

それからすぐに、Bは海外へ行ってしまいました。

「Bの連絡先を知りたい」と言ったのですが、Bはこう言って、教えてくれることはなかったのです。

 

「私も知りたい気持ちはあるが、連絡先を交換してしまうと引きずってしまい、後悔も気持ちが生まれてしまう。もし二人に縁があれば、またどこかで出会えるはず」。

 

彼氏は、この私の浮気心は一切知りません。

話していないし、自分勝手ですが、話して今の関係に、水をさしたくはありませんでした。

 

でも、Bが海外へ行ってから、心のどこかに、ぽっかり穴があいたような気持ちに。

大学卒業とともに、公共スペースやあのマンションから出たことで、少し寂しさは和らぎました。

 

彼氏には申しわけないのですが、今でも「どこかでBに会えたりしないか」と、したたかな気持ちは消えません。

 

まとめ

「あのとき、Bと一緒に海外へ行っていたら、どんな未来があったのだろう」と想像することがあります。

こんな気持ちで彼氏との交際を続けている自分は、「嫌な女だな」と、自分自身思うこともあるのです。

 

「でも、Bがよく言っていた「縁」なるものがあるなら、それを大切にすることにしよう」と思いました。

そして、私は高校時代からおつきあいを続けていた彼氏と結婚して、現在に至ります。

 

Bとはあれ以降、会っていません。

「縁がなかった」ということだと思い、気持ちを封印しました。