私の身近にいた、悲劇のヒーロー気取りのやつのエピソード4編

きどり

28歳女性。パート社員。人の考えかたや、意見を尊重することを心がけているが、数年前付き合った哲学を学ぶ彼にはついていけず破局。現在も、哲学という言葉に拒否反応が出てしまうほど。今付き合っている彼とは、価値観が合いとても穏やかにお付き合いをしている。

 

 

私の身近にいた、悲劇のヒーロー気取りエピソード1.哲学を専攻している大学院生

大学院

 

数年前にお付き合いをしていた、彼氏の話です。

当時、私は正社員として働く26歳、彼は某国立大の大学院生で25歳でした。

 

彼は、大学院で哲学を専攻しており、常に考え込んでいるような人でした。

哲学といわれても、私は彼の話はよくわかりません。

 

とりあえず、あいずちを打ったり、哲学者の言葉を調べたりして、彼の話に合わせようと頑張っていました。

しかし、どんなに頑張っても付け焼刃です。

 

いつも、彼の態度のはしばしに、私のことを小馬鹿にしている感じを受けていました。

私は、そんな彼の態度を気にしないふりをしてたんです。

 

そして、外食でお金を出してあげたり、ご飯をつくったりと、彼の支えになってあげたいと思っていました。

 

私の身近にいた、悲劇のヒーロー気取りエピソード2.頭がおかしくなりそうだと言う

頭をかかえる

 

彼は、25歳でしたがもちろん職歴はなし、バイトもろくにしたことがなく常に金欠でした。

「働く暇があったら、研究していたい」というのが、彼の口癖です。

 

しかし、自分の将来について不安になることもあったようで、愚痴をこぼすこともありました。

「哲学なんか学んだって、どこに就職できるかもわからない」とか。

 

「消息がわからない人もいる。きっと、みんな考え込みすぎて、頭がおかしくなったんだと思う」とか言います。

そして、「俺も頭がおかしくなって、消息不明になるかもしれない」とまで、言っていました。

 

当初は、彼のことをなぐさめたり、励ましたりしていました。

しかし、哲学のことがよくわかっていない私の言葉は、彼にとっては気にさわるものだったようです。

 

「お前に、俺の気持ちはわからない」とか、「普通に働いて生活している人はにはわからない」と、言われました。

私だって、生活のために嫌なこと、理不尽なことを言われても、我慢して仕事をしていたのです。

 

だんだんと彼に対して、「この人なに様なの?自分が一番かわいそうなの?」と、感じるようになっていました。

 

 

私の身近にいた、悲劇のヒーロー気取りエピソード3.なんでも自分が一番

一番

 

つねに頭のなかが、「生きるとはなにか」みたいなことでいっぱいだった彼。

しかし、考え込んで苦しんでいる自分に酔っているようにしか見えませんでした。

 

私が、仕事で落ち込んでいても、「俺なんか、生きる意味がわからなくて苦しんでる」などと、言うのです。

哲学を学んでいる彼を、理解しようと頑張っていた私ですが、そのときは本当にイライラしてしまいました。

 

「みんな、普通に生活してたっていろんなことに、悩むんだよ!」と、ついにキレてしまった私。

そんな私の剣幕と、「甘えるな!」という言葉にショックを受けた彼。

 

その日以降、彼からの連絡が途絶え気味になってしまったのです。

 

私の身近にいた、悲劇のヒーロー気取りエピソード4.ついに我慢の限界

限界

 

2週間ほど彼から連絡がなく、心配になった私はメールを送りました。

すると、しばらくして彼から返信が。

 

「今、論文の発表会前で忙しい」と、一言。

私が「あんまり無理しすぎないようにね」と、送りましたがそこからは、またも自分が一番というような内容のメールがきました。

 

このとき、私のなかのどこかの線がプチっと切れたんです。

哲学を学ぶのは別にかまいませんし、1つのことを極めるのは素晴らしいことだと思います。

 

しかし、彼は25歳にもなって収入もなく仕送りを貰い、それに対する感謝もありません。

むしろ「バイトなんてしたら、低俗なことばかり考えちゃいそうで嫌だ」とも、言っていたのです。

 

自分が哲学を学びたいから、大学院に入ったはずです。

しか、し彼は哲学を学んで苦しんでいる自分に酔って、人のことは考えられない人でした。

 

もう我慢の限界だった私は、「自分の世界に閉じこもったまま、これからも生きていってね」と嫌味メールを返信。

もう関わりたくないと思ったので、私の部屋にあった彼の荷物をすべて着払いで送り返しました。

 

「自分の荷物の運送代くらい、自分で払え!」という私の最後のメッセージのつもりでしたが、彼がどう受けとったのかはわかりません。

彼とのお付き合いは、それでおわってしまいましたが、どこかすっきりしている自分がいたのです。

 

まとめ

その後、彼がどうしているかは知りません。

考え込んで、消息不明になっているかもしれません。

 

哲学を学ぶ大学院生の悲劇のヒーロー気取りエピソードは、私のなかで笑い話になっています。