32歳、女性。結婚後は専業主婦。学生時代からコンビニや書店、図書館など複数の接客の仕事を経験。当時は有能なつもりだったが、思い出してみればトラブル続きで、よくぞ続けさせてもらえたものだと周りのかんようさに感動。本を売るほうは向いていないようだが、本を読むほうは続けたいところ。
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仕事であまりにも無能すぎたエピソード1.商品の入れ忘れでクレームに
学生時代は、接客のバイトをかけ持ちしていた私。
そのひとつが、コンビニのお仕事でした。
コンビニの仕事といえば、主にレジ打ちです。
お客さんが持ってきた商品をスキャンして袋に入れて、会計がおわったら渡す。
基本的には、それだけの作業でした。
だけどなぜか、たったそれだけの仕事でミスを連発してしまうのが私なんです。
一番多かったのが、商品の入れ忘れでした。
コンビニといれば、レジ周りでFF商品を展開していますよね。
からあげやコロッケ、肉まんなどをレジで店員に注文する商品のことです。
私は、あれがどうしても苦手でした。
会計や袋づめをしているときに、FF商品を注文されるとパニックになってしまうんです。
お代はいただいているのに、それをつめ忘れてしまい、退店してからそれに気づいたお客さんに、怒られる。
それをなんども、繰り返していました。
運が悪ければ、すでに帰宅したお客さんのところまで、商品を届けるため、店長に車を出させたこともあります。
そのときは、優しい店長のところで働いていたので、あまり叱らなかったのです。
でも、毎回すごく落ち込んでしまっていました。
仕事であまりにも無能すぎたエピソード2.注文トラブルでお店に損害を与える
書店で働いていたときにも、「私はなんて無能なんだろう」と、へこんだことがあります。
書店では、アルバイト店員であっても、本の注文から販売、返品まですべてを任されることになります。
そのなかでも、一番ややこしいのが本の注文なんです。
お客さんからの注文で、出版社や取次から仕入れた本は、基本的に返品することができません。
おまけに注文が入るような本というのは、部数の少ない、あまり売れていない本であることが多いです。
注文したお客さんが買ってくれなければ、動かない在庫として、無駄に棚を埋めてしまうことになるんです。
それだけに、客注を取るときは、慎重さが必要だと指導されていました。
だけど、なぜか私が注文を受けた本は「返品してくれ」と言われたり、「注文していない」と言われたり、トラブルが多かったんです。
出版社にも在庫がなく、再販の可能性が薄い本は、一旦注文を受けます。
一定期間おいてから、再度出版社に問い合わせをします。
それでも再販未定の場合は、お客さんに注文を継続するか、取り消すか決めてもらうことになっているんです。
私が受けたその注文も、出版社在庫なしの再販未定。
しかし、お客さんはどうしてもそれがほしいとのことで、再度問い合わせをすることになりました。
1ヶ月後の問い合わせでも、再販未定となったのでお客さんに電話をしました。
「いつ入荷するかわからない」と伝えましたが、「注文は継続してほしい」と、言われたはずなんです。
数か月たって、その注文商品が入荷したので、連絡をしました。
「前に電話があったときに、取り消したはずですが」とのこと。
なんども確認して、「注文継続」と聞いたつもりだっただけに、非常にショックでした。
そんなことが、なんどもあると、「悪いのはお客さんではなく、私のほうなんだろう」と、いう自覚が出てきます。
自分ではちゃんと伝えているつもりが、きっと相手には理解されていないのです。
できているつもりのことが、実際はできていないことを自覚し、自分に対してすごくがっかりしてしまいました。
仕事であまりにも無能すぎたエピソード3.問い合わせ客を特定できない
私は、人の顔を覚えるのが苦手です。
世のなかには、一度見た顔は忘れないという人もいますが、私は正反対の人間。
一度や二度会った程度では、その人を知り合いだと認識することもできず、恥ずかしい思いをしたことがなんどもあります。
それは、仕事でも私の足を引っ張ってきました。
接客の仕事はいくつもやりましたが、意外に他人の顔は覚えなくても、なんとかなるものなんです。
お店の常連さんなら、さすがに覚えることができますし、それ以外のお客さんとは、必要以上のコミュニケーションをとることもありません。
お客さんのほうから、商品についての問い合わせがあったときだけは、話が別です。
「この本はどこにある?」と聞かれ、すぐに答えられるのなら問題はありません。
しかし、調べないとわからないような質問だったとき、困るんです。
問い合わせをしたお客さんには「こちらでお待ちください」と、案内します。
だけど、まったく違う場所へ移動してしまう人がいるんですよね。
そうなると私には、どの人が問い合わせのお客さんなのか、探せなくなってしまいます。
「赤いマフラーの年配の女性」と、いうように特徴を覚えていれば、まだなんとかなるんです。
でも無能な私は、「質問にはやく答えないと」と、焦るあまり相手の服装すらチェックしてません。
問い合わせに対する答えはわかっても、誰にそれを伝えれば良いのかがわからない。
そんなときは、しびれを切らしたお客さんが、「どうなったのか」と、くるまでひたすら待っていることしかできません。
ときには、それがクレームに発展することもあり、対応する社員さんや店長には、本当に申しわけないと感じていました。
まとめ
接客の仕事をしていれば、お客さんとトラブルになってしまうのは、めずらしいことではありません。
そんな思いがあり、学生時代も社会人になってからも、接客の仕事が嫌になったことはありません。
だけど、自分の無能さゆえのトラブルというのは、思い出すだけでも辛いものですね。