「困ったときはお互い様」なんて言葉はクソだと思ったエピソード3つ

ありえない

35歳男性。栃木県での教諭をへて、現在は東京都内のIT企業に勤務。友人から金を持ち逃げされたり、親戚からは冷たい扱いを受けるなど、困ったときはお互い様という言葉とは真逆な態度に、世のなかの本音と建前の違いを思い知らされている。趣味は、ロードサイクリングと読書と株式投資。

 

 

「困ったときはお互い様」なんてクソだと思ったエピソード1.金を貸したら音信不通

不通

 

私は、栃木県で中学校の教諭をしていたときに、うつ病を患ってしまい退職せざるをえませんでした。

クリニックに通院して療養に努めていましたが、1年くらい無職の期間が続いていたんです。

 

次第に回復に向かい、私は東京に出て就職活動を行うことにしました。

しかし、無職の期間が長引いたこともあり、引越資金の工面にも困ってしまう経済状況となっていました。

 

そのことを高校時代からの友人に相談したところ、引越資金30万円を貸してくれたのです。

しかも友人は、「契約書はいらない」と、30万円を手渡してくれました。

 

「就職できて、お金に余裕ができたら返してくれればいい」と、言ってくれたのです。

私は、このような善意の友人がいたことに、とても感謝しました。

 

この友人のおかげで引越をすることができ、現在勤務している東京都内のIT企業に就職することができたのです。

彼は、東京の大学を卒業したあと、東京の大手企業に就職していました。

 

ですから、就職してからは彼とたまにお酒を飲むようになりました。

借りていた引越資金30万円も、彼に返済しました。

 

ところが、2年が経過したころ、今度は友人が会社を辞めたいと言ってきたんです。

脱サラして、小さな会社をつくって、ソーシャルゲームを開発したいというのです。

 

公的金融機関から創業融資を受けたりして、3ヶ月後には会社を設立してしまいました。

しかし、会社をつくってなん本かゲームをリリースしたのですが、資金繰りが厳しくなったようです。

 

そこで、私に「いくらかお金を貸してくれないか」と、頼んできました。

私はかつて、自分が厳しい境遇にいたときにお金を借りたことがありましたので、断ることはできませんでした。

 

そこで「困ったときはお互い様だ」と言って、契約書を交わすことなく、50万円を貸したのです。

ところが1週間後、彼に電話をしてみると、電話番号が使用されていないとメッセージが流れます。

 

私は彼の住所を知りませんでしたし、彼がつくった会社の場所も知りませんでした。

まったく迂闊でした。

 

それから、毎日のように電話をかけ続けましたが、つながることはありませんでした。

持ち逃げされたのです。

 

それ以来、どんなに親しくなった人間にも、お金を貸してはならないと自分に言い聞かせています。

 

「困ったときはお互い様」なんてクソだと思ったエピソード2.先輩社員からの裏切

邪魔

 

私が所属している経理部では、決算作業以外にも毎月前半は忙しくなり、終電まで働くようになります。

そんなときは、部署内でそれぞれが分担して作業を進めていました。

 

そして、経理部内で協力し合って書類を作成し、経営会議への提出期限に間に合わせるのです。

私が同僚の手伝いをすることもありますし、私の手伝いをしてくれることもあります。

 

あるとき、売上集計作業をしていたのですが、なかなか数値があわずに手間取っていたことがありました。

すると、同僚社員が集計作業を手伝ってくれました。

 

「これであってるんじゃないか」と言って、出してくれた数字が間違いだらけだったときは、おおいに落胆しました。

そして、私が一から売上集計をやり直し、徹夜作業となってしまったんです。

 

このときだけは、「困ったときはお互い様」と言っても、助けてくれる相手の能力次第だなと思った次第です。

 

 

「困ったときはお互い様」なんてクソだと思ったエピソード3.親戚が見放す

 

私はかつて、栃木県内に居住していたとき、近隣にいた親戚と交流がありました。

農家の親戚もいましたから、米をもらったこともありますし、野菜をもらったこともあります。

 

その一方で、親戚が農作業の最中に怪我をしてしまったときは、病院での治療費を払ってあげたこともありました。

田舎特有の「困ったときはお互い様」という付き合いを続けていたんです。

 

しかし、私が中国人の女性と結婚すると、私への対応が一変しました。

私の妻は日本の生活環境、しかも田舎の生活環境に慣れていませんでした。

 

結婚当初は、「妻のことでなにかあれば力になってほしい」と、親戚に依頼しておきました。

ところが、親戚は私の妻をよそ者扱いして、自宅へもまったく近寄らなくなってしまったんです。

 

妻は結婚当初、私の親戚からも冷たい扱いを受けたので、夜になると泣いていました。

「困ったときはお互い様」という言葉は、表面的な上辺の言葉にすぎないと思ったものです。

 

まとめ

日本人は、子どものころから「弱い立場の人を助けよう」とか、「お互いが助け合っていこう」と、教育を受けます。

しかし、実際の社会では友人を利用してお金を騙し取ったり、よそ者が入ってくると知らんぷりを決め込みます。

 

本音と建前の違いの良い例です。