私が付き合った、ゆるい性格の男とのエピソード3編

27歳女性。イラストレーター。

好きな男性のタイプはのんびりしていて、穏やかで優しい人。

少し天然が入っていれば、なおよし。

 

ジグソーパズルに久しぶりに手を出したいが、飾る場所がないので、しぶしぶ我慢しています。

コーヒーの趣味はブラック、日曜日の夜だけはとっても甘味。

 

 

ゆるい性格の男と恋愛したエピソード1.ゆるくて優しいNの突然の転職

トラック

 

私が精神的に不安定な時期に付き合っていた、男性N。

彼は私のことをとても大切に思ってくれていたのですが、生き方がとてもゆるく、ラフな男性でした。

 

私がNと同棲していたときの話です。

私はそのころ高校生で不登校になってしまっていて、Nが仕事をしている間、ずっとNの家のなかで引きこもっていました。

 

夜になると、Nは家に帰ってくるのですが、それまでの時間はずっと1人。

不安で寂しさだけが募っていってしまっていました。

 

そんなある日、会社勤めをしていたNが帰宅してから、こう言ったのです。

「あ~俺会社辞めたから。来週からお前が俺とずっと一緒にいられる、仕事になるぞ~」と。

あまりにもゆるく、のほほんとしたテンションで、そんな大切なことを言われたので、「うえっ?!」と情けない声をあげる私。

 

なんと、Nは終日家のなかで病みに病んでいる私を見かねて、運送会社の輸送員に転職したのです。

具体的な業務内容はトラックの運転手さん。

ほぼ1日中運転しているので、「会社に顔を出すわずかな時間以外は、助手席に私を置いてずっと一緒にいられる」と言うのです。

 

罪悪感に駆られた私が、「私のために、そんなことまでしなくていいのに!」と言います。

すると、Nはなにも動揺することなく「え、だってそっちのほうがいいでしょ? 俺運転するの好きだし~」と、気に留めない様子。

その後予定通りに、私は次の週から、1日中彼と一緒に過ごすことができるようになりました。

 

当時の私にとって、誰かほかの人と一緒に時間を過ごすというのは、とても大きな要素。

彼の仕事について行けることは、外に触れるきっかけにもなりました。

それをきっかけに、だんだんと私は元気を取り戻し、最終的には無事に高校を卒業することができたのです。

 

「私のために、仕事を変えなきゃいけなくなった」

にもかかわらず、強いプレッシャーを感じずにいられたのは、Nのゆるい考え方と態度のおかげです。

 

その後無事に専門学校を卒業して、私が今元気に過ごしているのも、そのときに支えになった彼の存在が大きいと思います。

 

ゆるい性格の男と恋愛したエピソード2.ゆるいHとののんびりドライブ

ドライブ

 

20代前半のときに付き合っていたHは、とてもマイペースな性格の変わり者な男性。

たまに2人で目的もなくドライブに出かけていたのですが、行き先を決めないHとのその時間は、とってもゆる~い内容でした。

 

どこに行くわけでもなく国道を走らせて、美味しそうだったり、お洒落なお店を見つけてはなんとなく入店。

まるで子どもの探検のようなドライブは案外、毎回新しい発見があって、なかなか楽しいものでした。

 

「雑誌にも掲載されました!」と、でかでかと書いてある看板を見つけ、喜んで入った私たち。

しかし、入ったパンケーキ屋さんの看板商品が、全然美味しくなく、唖然。

入店したことに、ショックを受けたのもいい思い出です。

 

また、住宅街のなかに突然存在する公園の滑り台が、有名芸能人がクイズ番組で得た賞金の寄付で、建設されたものだったり。

埼玉県から出発したのに、いつの間にか千葉県に着いていて、その辿り着いた港から見える夕焼けが、感動するほど綺麗だったり。

見渡す限りの水田の間を走って、太陽がそれに反射してキラキラと、宝石のように眩しかったのも覚えています。

 

どこに行ったとしても、Hはのんびりしていて、その場所にあるものをなに1つ、さげすまずに肯定していました。

「綺麗だねぇ」「行き止まりになっちゃったねぇ」「田舎でなんもないね~」と。

彼のゆるさが私にも伝染して、穏やかに過ごすことができるようになりました。

 

道に迷うことすらも、Hと一緒なら楽しかった私。

彼のゆるさがあれば、たとえ畑の真ん中でエンストしてしまっても、どうにかなりそうな安心感がありました。

 

Hが回りにもたらす安心感は、今でも私は尊敬しています。

 

 

ゆるい性格の男と恋愛したエピソード3.一緒にいると飽きさせない魅力ある彼

安心する女性

 

現在の旦那は付き合っているときから、ゆるい性格でした。

とくにそれを感じたのは、趣味に対する取り組み方や、日常の過ごし方です。

 

いつでも、毎日を楽しく過ごすための心の余裕を持っている彼。

そんな心の余裕が、ゆるさを生み出しているのかなと思います。

 

たとえば、ジグソーパズル。

細かくピースの多い難易度の高いパズルを、仕事の合間の5分程度の時間を使って、のんびりと時間をかけて楽しんでいました。

 

一緒につくっていたのですが、彼が1ピースはめるごとに、「見てみて! これがここの部分だったんだね~」と喜びます。

彼のかもし出すその雰囲気はゆるく優しく、「そうだね~」と、こちらまで癒されるのです。

 

コーヒーをいれてもらうときも、いちいち可愛い旦那。

見た目はまったく同じコーヒーを差し出されて、謎のギャンブルコーヒーをさせられたこともあります。

「どっちかが普通のコーヒーで、どっちかがめっちゃ甘いコーヒーです! 好きなほうをどうぞ!」と。

 

彼と一緒にいると、飽きることがありません。

面構えもよくモテるのに、どこか抜けていてゆるい彼。

そんな彼といると、こちらの心まで優しくなれて、毎日愛しさがつのります。

 

外では格好付けて、ビシッとしている彼を知っているからこそ、家のなかでゆるくいてくれる素の姿が、また愛おしいものです。

 

まとめ

ゆるい男性と一緒に過ごしていると、そののんびり加減にヤキモキすることもたまにあります。

ですが、それ以上に、こちらまで心が穏やかになれることが多いです。

 

ピリピリしたり落ち込んでいる心に、余裕と優しさをくれるゆるい男性たち。

「彼らのように、人の心を暖かくできるように、見習わなければならないな」と思います。