32歳、女性。結婚後は専業主婦。
身内にもガラスのハートを持つ人がいるため、繊細な人には慣れていると言えは慣れている。
ただし、無神経なところがあるため、彼らへの対応はうまくはない。
趣味は読書。本のある場所にいると落ち着く。
見出し
ガラスのハートエピソード1.「声が小さい」とからかわれて登校拒否
高校生のころ、クラスにとてもおとなしくて、声が小さい女の子がいました。
話をしてみれば、なかなか個性的でおもしろい人でした。
彼女は、運動は苦手なようでしたが、勉強はできる子で、夢をもって毎日がんばっていたんです。
でも、高校生くらいの男子って本当に、お馬鹿さんなところがあるんですよね。
国語の時間、その女の子が教科書を朗読するように言われました。
大きな声が出せないことを、自覚していた彼女はためらっていましたが、立ち上がって声を出したんです。
ところが、ある男子が「声ちっさすぎでしょ」と大声で指摘しました。
それにつられて、周りもくすくすと笑い声をあげていたんです。
先生は、とくになにも言いません。
女の子は真っ赤になって、それでもなんとか、指示された場所まで読み終わりました。
次の日からしばらく、彼女は学校にこなくなってしまったんです。
客観的に見ていた感じでは、イジメと言えるほどのものではなかったと思います。
しかし、彼女にとっては学校に行けなくなるくらい、辛いできごとだったのでしょう。
「ガラスのハートを持つ人には、もうちょっと気を使ってあげないと、いけないのかもしれない」と考えた事件でした。
ガラスのハートエピソード2.一目ぼれからの告白失敗で引きこもり
学生のとき入っていたサークルに、芸術家肌というか少し変わっていて、繊細な感性を持った男の子がいました。
音楽系のサークルでしたが、才能がある人で、素敵な演奏をする人だったんです。
普段は寡黙で、友だちともあまり話はしないようでした。
とくに、異性と話している姿を見たことはほとんどありません。
一人っ子だと言うのは聞いたことがあって、あまり女性に慣れていないのかなと思っていました。
そんな彼が、ある日を境にまったく、サークルに顔を出さなくなってしまったんです。
彼の演奏が好きだった私は、気になって彼と同じ科の子に事情を尋ねてみました。
すると、彼はここ一か月ほど、授業にも出てきていないと言うんです。
なんと、彼は好きな女性への告白に失敗して、それから引きこもっているそうなんです。
相手は、入学してきたばかりの新入生。
サークルに見学に来ていたときに、一目ぼれしてしまったそうで。
さっそく告白しちゃったという、彼の行動力にもすごく驚きました。
そして、失敗して当然のように思えるその告白が原因で引きこもるなんて。
「どれだけ心が弱いんだ」と呆れてしまいました。
繊細な彼らしいといえば、らしいなとも感じたんですけどね。
ガラスのハートエピソード3.すぐに思い出せなかったら着信拒否
高校時代の友人Aとは、社会人になってからは疎遠になっていました。
私が遠くへ引越したことで、会う機会は激減したのです。
それでも、学生時代は誕生日プレゼントを贈り合ったりしてました。
連絡を取らなくなったのは、Aが就活に失敗したことが原因でした。
希望した企業に就職することができず、ふさぎ込みがちになってしまったA。
私も新社会人で、いっぱいいっぱいだったこともあり、彼女の相手をしている心の余裕がなかったんです。
結婚後、帰省中にデパートで偶然会ったことをきっかけに、ときどき話をするようになりました。
だけど、Aはそのときもまだフリーターで、色々と悩みも多かったようなんです。
ときどき、深夜に電話をかけてくることもあり、正直なところ困っていました。
電話をとれずにいると、Aはメールを送ってくるようになりました。
そしてある日「6年前にプレゼントしたやつ覚えてる?」と、言われたんです。
なにかをもらった覚えはあるものの、内容までは思い出せず、そのまま正直に伝えました。
するとAからは「覚えてないなんてショックだよ。やっぱり、あなたは私のことなんてどうでもいいんだね」との返事が。
おまけに、着信拒否までされていて、なんの弁解もさせてもらえませんでした。
彼女にとっては、きっとそのプレゼントは深い意味があったのでしょう。
だけど、家族のいる私にとって、数年前に友だちがくれた贈り物にそれほど思い入れはありませんでした。
それが当たり前だと、考えていた私が甘かったのかもしれませんが。
まとめ
私は神経が太いほうで、あまり細かいことを気にしません。
だけど世の中には、他人のたったひとことが原因で引きこもったり、登校拒否になる人がいるものなんですよね。
自分は気にならないからと、そういった人たちを傷つけないように、注意したいなとは思います。