34歳男性。
日本で10年間ほど、設計会社に勤務したあと、友人のつてで、香港の翻訳会社に転職。
英語、広東語、北京語を学びながら、多くの外国人との交流を楽しんできました。
会社の同僚であった香港人の女性と付き合うことになり、文化や考え方の違いを乗り越えて、交際してから2年後に結婚。
二人での生活をしばらく楽しんでから、子どもをつくる予定。
だが、将来子どもを授かったときに、どの言語でしつけするのか、なかなか決まらずにいます。
見出し
モテる嫁をもらって後悔したこと1.仕事に集中できずに、成績ダウン
私は、同じ会社の香港人の女性と付き合いはじめ、2年後に結婚しました。
私が勤めていた会社は、外国人が半分以上を占める会社で、外人の若い女性も多く、彼女たちは雑誌のモデルのような、きれいな顔立ちをしています。
私たちアジア人は、欧米のスタイルのいい顔だちの整った女性を見ると、見つめてしまうものです。
しかし、欧米の男性は、アジアの女性がとても好みだと聞きます。
彼らに、なぜアジアの女性が好きなのか尋ねると、おしとやかで体が小柄で、一歩下がって、男性をたてる姿に惹かれるそうです。
私の妻は香港人ですが、性格は日本人に近く、あまり積極的に人と接するタイプではありません。
ですが、人の輪に入ると、自分の意見をきちんと言えて、人をたてるタイプ。
見た目は、目が切れ目でCMで出てくるような、正当なアジアビューティといった感じです。
彼女との部署は違いましたが、お昼休みにランチを食べるときには、妻を見かけます。
その際、必ずといっていいほど、外人の男性が、妻と楽しく話ながら出てくるのです。
休憩中に、彼女の部署に顔を出してみると、カナダやアメリカの男性が仕事の打ち合わせを行っていました。
仕事の会話だと思うんですが、仕事の会話とは思えないほど笑いながら、楽しく談笑していましたね。
そのころは、結婚してすぐという時期でした。
なので、「外人に彼女を取られるかもしれない」という不安で、数か月、全然仕事に集中できなかったです。
仕事はこなしていましたが、ミスが圧倒的に増え、その手直しの残業という悪循環に。
さらに、外人は日本人と違い、本当にコミュニケーションがうまいです。
片言の中国語と英語をミックスさせながら、巧みに笑いをとります。
私だって、言語能力なら負けません。
しかし、話す雰囲気や表情の問題なんでしょうか?
私と話しているときの彼女は、そんなに大笑いしないのです。
そんな意味のない自分と外人との比較も、さらに私を落ち込ませます。
そして、仕事のモチベーションをどんどん奪っていき、仕事の成績は数か月でみるみるダウン。
当然、給料も少しではありますが、カットさせられてしまい、私はこう思ったのです。
「あぁ、もしもっと普通の人か、日本人と結婚していたなら、こんな心配はしなくてもよかったのではないか」と。
モテる嫁をもらって後悔したこと2.美容費、化粧品代が高くつく
すべての美人な奥さんに当てはまるか分かりませんが、美人の人は、自分が美人であることを認識しているはずです。
私の妻は決して、自分を美人とは言いません。
ですが、ほかの人と比べて、自分はどれくらいきれいなのかは知っているはずです。
会社や友人のなかでも、自分が美人だと言われて、妻はその維持に必死になっていました。
当然、私は妻の容姿だけに惹かれたのではなく、価値観や一緒にいる安堵感を含めて好きになったので、容姿に対する要求はしたことがありません。
でも、やはり女性ですし、「なんか老けたね」と思われるだけでも、嫌なようで……。
美容費や化粧代に、とてもお金を使います。
女性すべてに共通する気持ちだと思いますが、美人はとくにその意識が数段高い気がしますね。
私も女の兄弟がいるので、あるとき、どれくらい美容や化粧品にお金をかけているか聞いてみたのですが、比べるとやはり多いです。
化粧品だけでも、私の給料の4分の1を使ってしまうことがありました。
きれいでいてくれるのはありがたいんですが、その分を節約して、旅行をしたり、プレゼントも買ってあげたいと思っています。
しかし、それができないのが現状です。
妻はそこまで、プライドが高くない人間だと思っている私。
ですが、とくに会社のなかにいて、「美人」という評判がある妻のことです。
「自分はランクの上のほうにいるんだ」という意識が、妻をそうさせるのではないかと考えています。
なぜ、そう言えるかというと、会社を辞めたあとは、美容と化粧にかけるお金が格段に減ったからです。
モテる嫁をもらって後悔したこと3.旅行を心から楽しめない
どこの国の人でもそうだと思いますが、美人やかわいらしい人を見ると、無意識に目をやってしまうものです。
独身のときは感じませんでしたが、結婚したあとで、「回りの男性の妻を見る目が、こんな気になるのか」ということに気づかされました。
観光地は人がたくさんいますし、それぞれの観光客がきょろきょろ回りを見回すのは当然のこと。
けれども、「妻を見ているんではないか」という疑いを、いつも抱いてしまうのです。
妻を見ている男がいないか気を張り詰めて、センサーを張り巡らしている状態。
大げさな言い方ですが、妻を見ている男がいれば、にらめ返して「なにみてるんだよ」「俺のだよ」というメッセージを送ります。
そういう状態ですから、観光客がいればいるほど、神経をすり減らし、勝手に妻を守っているんです。
車に乗っているときでも、信号待ちで隣に止まった車の男性の視線に、注意するようになった私。
そんな状態ですから、旅を楽しめませんし、笑顔も少なくなります。
きれいな景色や空気を楽しむ機会を、損している気分になるのです。
こういうときも、「見た目が普通の女性なら、こんなに神経質にならないのかな」などと考えることがありますね。
まとめ
結婚してからまだ2年なので、「だから、こんな状態なのか」と考えることはあります。
もう何年かして、若い時代を過ぎれば、このたぐいの問題は自然に解決するのかもしれません。
当然ですが、夫として、妻にはきれいでいてほしいです。
でも、「きれいでいてもらっては困る」という、とても矛盾した状況に私は置かれています。